本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

キモイ。

2010-11-23 16:44:49 | 社会
「キモイ」という言葉は「気持ち悪い」という言葉の省略形として発生したものであるというのが私の理解するところであるが、今はその出自とは無関係に広く使われている「女性用語」である。男も使うがそれは若い女の子に引き摺られて使っているのだろうと私は勝手に解釈しているのである。「若い女性」と言ったところで、私の歳であるから十代(未満?)から三十代くらい迄の幅広い年齢層を指して言っている。私自身は幸いにも街頭などで面と向かってこの言葉を投げ掛けられた経験はないが、無論陰に廻って「キモイ」と言われている可能性は充分にある。私が気づかないだけの話である。これを自分の耳に届く範囲で何回も言われることは、若い女性の内面をこの上なくひどく痛めつける効果があるようで、その他「臭いと言われた」「無視された」などを苦に子供は今一気に飛び降り自殺まで敢行し、遺書には「あんな学校に行くくらいなら死んだ方がマシだ」と書き綴るというのである。昔からそうだと思うがいわゆる「いじめ」なるものは単独で挙行されることはない。「いじめ」は最低でも数人から多いときは学級全体で、ときにはこれに担任まで加わって日々行われている。母親の国籍をからかわれて一人で給食を食べていた子が自殺したが、学校側と教育委員会は彼女の自殺といじめとの因果関係をいまだに認めていないのである。「少子高齢化社会だ。大変だ」とメディアは連日騒ぎ立てているが、その甲斐あって老人は殺されて金品を奪われ、子供はいじめられて自殺に追い込まれているというのが我が国の現況である。「いじめの先頭に立った子供らの親の顔を見てみたい」と人は言うかも知れないが、私は彼らの親が格別極悪だったり非常識だったりする可能性は殆どないと思う。そういう問題ある親だったら、他人の子を云々する以前に自分の子や親兄弟姉妹を迫害しているだろうからである。普通の親の普通の子供が毎日いじめに手を染めているのである。ではなぜ、普通の子供たちがいじめに走るのか。私はその主要な要因の一つは(月並みだが)自衛の防御本能の発露であると思う。今の子供たちにとって社会は怖い社会なのである。「やられる前にやれ」「いじめられる前にいじめてしまえ」である。複数の側に立って一人の級友をいじめている間は自分に矛先が向かって来ることはない。その意識はハンカチ王子の「仲間」意識とそう遠くない場所にあるのだ。 . . . 本文を読む