「小泉ポチはメディアと森派が結託して絵を描き、自民・公明が総力で作り上げた憲政史上最低最悪のピエロである。」後世の歴史学者はこう書き記すだろうが、現在を生きている我々にとってはそれでは遅過ぎるのである。我々にとって小泉ポチは何であったか。彼はメフィストであったか。悪魔の使徒であったか。ヒットラーの再来であったか。単なるブッシュの飼い犬であったか。あるいは軽佻浮薄の単なるお調子者だったか。銀座の酒乱だったのか。プレスリー狂いの道化者か。三代目の虚け者か。ポチの引退報道を見ていると、三大新聞を筆頭にメディアは未だ嬉々としてポチの掛けた催眠術の最中にあるのがわかる。これまで我々はかかる事態には遭遇したことがない。戦後メディアがここまで堕落したことはない。*元々ポチには『政策』などといったまともなものは何一つなかった。森派(元福田派、現町村派)の番頭・切り込み隊長で大蔵族、身上としては『郵政民営化』だけをバカの一つ覚えで称えていさえすれば極楽往生が叶い、旧来の敵・田中派を追い詰めることが出来るというものだった。前世紀末、数度に亘る挑戦の末大逆転で橋龍を破り総理・総裁になる前のポチは、YKK(山崎・加藤・小泉)と呼ばれる若手の一人として多少目立っていたに過ぎない。これが街頭戦術で大化けした。ポチも今回麻生もそうだが、若き小沢さんが故・金丸信に気に入られて自民党内中枢でぶいぶい言わせていた頃、彼らはほんの駆け出しだったのではないか。今日の代表質問を聞いていて、一種風格の違いのようなものを感じたのは私だけだろうか。小沢さんもおとなしくしていればとっくに総理くらいにはなれていたわけで、思えば随分大回りしたものである。ギャンギャン他党を攻撃する役目はあの賢兄愚弟の鳩山さんが担っていた。民主党も今回は逆マドンナを繰り出すなど、結構面白い試みを仕掛けている。笑。自民党の内部調査はNHK以下のメディアなどより遥かに正確な情勢を弾き出すそうだが、今回その数字は選対本部長の古賀までがアブナイなどと、自民党にとって相当厳しい結果を示したそうである。麻生を見ていると、もはや諦めの境地で「死んだ振り」をしているのではないかとさえ思われて来るが、小泉ポチが伸ばしに伸ばした自民党延命効果もここいら辺りが限度なのだろうか。昔「巨人が強い年は自民党も強い」というジンクスがあったが、さて今年はどうなるか? . . . 本文を読む