フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

下駄箱整理

2019-05-26 23:09:22 | 美しく生きるという事

気が向いて、いつもは全く目に留めない所が目に着く事がある。

それは下駄箱だった。

段ボールで段を作り、入れられる靴の数を増やした。

ついでにボロ布やシャベルなどガーデン用品まで押し込まれていた。

これ、もう整理しよう、と心に誓った。

そして、夜になってしまったが、チョイと引っ張り出してみた。

あらら、段ボールに、自転車用のオイルが漏れて染み込んでいる。

出してみたら、自転車の空気入れに付いていた、

ボール用の針が転がっていた。

とたんに、子ども達が遊んでいたボールに空気を入れてやったことを思いだし、一気に切なくなった。

ホントにもうやめてほしい。

思い出に繋がるものが出てくるのは。

私は使わないのだから、ゴミ箱にポイすればいい。

だけど、それを持っていれば子ども達と繋がれるような気もして、捨てるのがはばかられる。

 

平気平気、削除しても復元ソフトを使えばまた戻るから、大丈夫。ここでは削除しておこう。身の回りを軽くしておこう。

仮に復元ソフトで復元出来ないとしても、きっとその時には、きれいに忘れ去っているだろうから、安心してね。


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1 コメント

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なんとも・・・ (黒にし)
2019-05-27 14:29:48
切ないねぇ・・・
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