秋麗(あきうらら)

うーちゃんの節約日記です。
不思議だなと思う心、いつまでも忘れずにいたいな

ルーベンスの3大祭壇画

2011-02-07 | 旅・オランダとベルギー
15~16世紀にかけて繁栄を謳歌したアントワープ。
1352年に建設が始まり1521年に完成したノートルダム大聖堂の鐘楼で、
7分半毎に鐘がなります。
あまりにしょっちゅう鳴るので、今何時かよくわからなかった。

この教会の中にルーベンスの3大祭壇画があります。
「聖母マリアの被昇天」


「キリストの昇架」


「キリストの降架」


日本でおなじみの「フランダースの犬」のネロとパトラッシュが、
硬く抱き合ったまま凍死していたのが、このルーベンスの最高傑作とされる「キリストの降架」の祭壇画の下でした。

宗教改革以後の北ヨーロッパにおいて、
カトリックが宗教美術を大量に必要としていた時代に、
ルーベンスは躍動感あふれる劇的な表現で非常な人気を得ました。

  



中世のヨーロッパって文盲率が高かったらしい。
カトリック教会では、ミサにおいてラテン語が使用され一般大衆には理解できなかった。
そして聖職者が「この免罪符を買えばあなたも天国にいけます」っていう。

各地域の教会税はバチカンの収益となっていたが、
近代国家の誕生とともに、自国の富がバチカンに流れることがばからしくなった。
そしてそれぞれの地域の教会がローマと絶縁することを積極的に後押しした。

そして1517年、マルチン・ルターの宗教改革が始まる。
ルターは聖書を学者の手から一般人の手に取り戻した。
「免罪符を買ったら天国に行けるなんて聖書のどこにも書いてない」ということを知らしめた。
宗教改革は、15世紀中盤にグーテンベルグが活版印刷を発明し、聖書が安く大量に普及してきていたことが前提にあった。

1555年にアウクスブルクの和議が結ばれ、諸侯はカトリックと新教(ルター派)を選択する権利が認められた。

ちょうどその年、フェリペ2世がスペイン王に即位。
あの無敵艦隊のスペインが強かった時代です。
フェリペ2世は厳格なカトリックであり、ネーデルランドはスペインの支配化にあった。

スペインの過酷な支配に対してネーデルランド八十年戦争が勃発。
1581年にはネーデルラントの北部7州(オランダ)がスペイン支配からの独立を宣言、
以後、ネーデルラントの南部10州はスペインの支配下に留まった。

しかしアントワープで暮らしていたプロテスタントの多くはオランダのアムステルダムに移住した。
移住者の中には知識人や技術者が多くいて、
彼らを追放したアントワープは衰退し、代わって彼らを受け入れたアムステルダムが黄金時代へ向かうことになる。

コメントを投稿