安倍晋三桜を見る会、天皇・皇后春の園遊会:忘れ去られた平昌パラ日本選手 選手全員国民栄誉賞ものでは?

2018-04-26 10:02:46 | 政治
 安倍晋三:従軍慰安婦強制連行否定2007年3月16日閣議決定

「政府が発見した資料の中には、軍や官憲がいわゆる強制連行を
直接示すような記述も見当たらなかった」
とする
“政府発見資料”とは如何なる資料か、公表すべき

 安倍晋三は平昌オリンピック(2018年2月9日~2月25日)のスピードスケート女子500メートルで小平奈緒選手が金メダルを獲得したときに自身のインスタで「小平選手、おめでとうございます!前回の悔しい思いをバネに、4年間の努力を実らせた、オリンピック記録の圧巻の滑り。王者らしい、威風堂々の金メダルでした!」と大祝福。

 フィギュアで金メダルを獲得した羽生結弦選手に対しては、「羽生選手、おめでとうございます!怪我を乗り越えてのオリンピック二連覇。素晴らしい演技に、本当に胸が熱くなりました。感動をありがとう!」と感謝・感激の祝福。

 団体追い抜きで金メダルを獲得した高木美帆、高木菜那、佐藤綾乃の3人に対しては、「おめでとうございます。すばらしいチームワークで逆転しオリンピック新記録での金メダル。まさに日本の底力を示してくれました」とこれまた祝福している。

 勿論、平昌パラリンピック(2018年3月9日~3月18日)の金メダル獲得選手に対してもインスタ等を通した祝福は忘れていない。国民の代表中の代表である。ただ単にオリンピック金メダル選手に対する祝福とのバランスを取るための祝福ではないはずだ。

 平昌パラリンピックのノルディックスキー距離男子10キロクラシカル立位で金メダル獲得の新田佳浩選手をインスタグラムで、「スタート直後のアクシデントも乗り越えての勝利。気迫溢れるラストスパートは圧巻でした!」と大祝福。

 同じく平昌パラリンピックのスノーボード・バンクドスラローム男子下肢障害で金メダル獲得の成田緑夢(近畿医療専門学校)を「金メダルおめでとうございます。3度の滑走すべて、果敢に挑戦し、3度ともベストを更新。勇気を与えてくれる、最高のパフォーマンスでした!」とインスタで祝福。

 同じく同じく平昌パラリンピックのアルペンスキー女子大回転で、村岡桃佳(早大)をインスタで、「金メダルおめでとうございます。ソチから4年間の努力を見事に実らせ、本当に迫力ある、攻めの滑り」と大祝福。

 安倍晋三は2018年4月21日に毎年恒例の桜を見る会を新宿御苑で開いた。招待された人間は約1万7500人だそうだ。よくも集めに集めたものだと思う。

 各界著名人が掻き集められた。ネットで調べてみると、芸能界からはピコ太郎、梅沢富美男、歌手のMay J.、木下優樹菜とその亭主のフジモンこと藤本敏史、デーブスペクター、DAIGO、梅宮アンナ、美川憲一、ミッツマングローブ、吉田羊、桜庭ななみ、今くるよ、さかなクン、のん、紅蘭、IKKO、歌手の藤井夏恋と鷲尾伶菜等々、その他には将棋の加藤一二三、囲碁の井山裕太、サッカーの監督をしているのか、ラモス瑠偉の名前が上がっていた。

 平昌オリンピック選手からはいずれも金メダルを獲得した団体追い抜きの高木美帆、高木菜那、菊池彩花、佐藤綾乃、モーグル原大智などが招待されたそうだ。

 だが、ネットのどこをどう探しても、平昌パラリンピックの金メダリストの名前は見当たらない。安倍晋三がインスタであれ程祝福していたのに1カ月かそこら経っただけで忘れ去られた存在に貶めてしまったようだ。

 もし事実、平昌パラリンピック金メダリストが誰一人招待されていなかったとしたら、安倍晋三の自身のインスタを使った平昌パラリンピック金メダリストへの祝福は平昌オリンピック金メダリストに対する祝福とのバランスからしたことだと解釈されたとしても止むを得まい。

 実際には招待されていたが、マスコミが取り上げなかっただけのことで、そうすることでマスコミが安倍晋三の桜を見る会という舞台を使って意図しないままに平昌パラリンピック金メダリストを忘れ去られた存在としてしまったのだとしたら、平昌パラリンピックに関わる報道の全ては平昌オリンピックの報道を主とし、それとの兼ね合いでしないわけにはいかなかった二次的な仕事に過ぎなかったということになる。

 果たしてどちらなのだろうか。後者の忘れ去られた存在化の主犯がマスコミだとしたら、アベノミクスの否定的面だけを報道する、偏向報道だ何だと何かとマスコミにケチをつけたがる安倍晋三のことである、桜を見る会の招待客が平昌オリンピック金メダリストのみで、平昌パラリンピック金メダリストが除外されているかのように伝えるのはマスコミとしての責任を果たしていないのではないかと早々にイチャモンをつけてもおかしくない。

 特に選挙にマイナスの影響を与えかねないことには神経を尖らせている。ここに来て森友疑惑・加計疑惑で内閣支持率を最低にまで下げている関係から、安倍晋三にマイナスイメージを与える報道には目を光らせているはずである。

 だが、桜を見る会関連の報道には音無しの構えでいる。安倍晋三こそがインスタで最大限祝福していた平昌パラリンピック金メダリストを桜を見る会では忘れ去った存在としてしまった主犯ということであろう。結果的に彼ら金メダリストを忘れ去られた存在として無意識な状態のまま、国民の目に映るようにしてしまった。

 2018年4月25日、天皇・皇后主催の春の園遊会が東京・元赤坂の赤坂御苑で開催された。招待客は約1900人だそうだ。安倍晋三の桜を見る会の招待客約1万7500人から比べたら、かなり小ぶりの規模となる。安倍晋三は首相として外国を30何回訪問した、何回首脳会談を開いたと数を誇ることで自身の外交能力の勲章とするような脳ミソスカスカの精神性の持ち主だから、天皇・皇后の春の園遊会の招待客数と比べた自身の桜を見る会の約1万7500人の招待客数を凄いもんだと胸を張ったかもしれない。

 マスコミが報じた春の園遊会の著名人は国民栄誉賞を受賞した将棋の羽生善治や囲碁の井山裕太、平昌オリンピック金メダリストではフィギュアスケート男子金メダル獲得の羽生結弦選手、スピードスケート女子金メダリストの小平奈緒選手、女子団体追い抜きの高木菜那、美帆姉妹選手に他のメンバー2人、菊池彩花選手と佐藤綾乃選手といったところが名前を連ねている。


 しかし招待客の中に平昌パラリンピック金メダリストの名前を見つけることはできなかった。 

 昨年2017年11月9日の秋の園遊会では2012年のロンドンパラリンピックの水泳で銀と銅1個ずつ、2016年リオデジャネイロ・パラリンピックの水泳で銀と銅を2個ずつ、計4個のメダルを獲得した木村敬一選手と同じくリオ・パラの陸上女子400メートル銅メダルの辻沙絵選手は招待されている。

 招待がどのような基準で選考されるのか分からないが、今年4月25日の春の園遊会で平昌オリンピックの金メダリスト羽生結弦選手選手や小平奈緒選手、高木菜那、美帆姉妹選手その他が招待されたなら、平昌パラリンピックの金メダリスト、村岡桃佳選手や新田佳浩選手、成田緑夢選手なども招待客として名前が載っていていいはずだし、日本国憲法第14条、〈すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。〉の観点から言っても、公平な扱いということになるはずだ。

 いずれにしても、安倍晋三の桜を見る会、そして天皇・皇后の春の園遊会共に平昌オリンピックの金メダリストたちが招待客の中に名前も写真も載っているのと大違いで、平昌パラリンピックの金メダリストはその名前も写真もどこを探しても見つけることができない目に見えない忘れ去られた存在となっている。

 招待されていなかったのか、招待されていたが、マスコミが報じなかったのか、それがどちらであっても、前者・後者の扱いの差別は目に余るものがあるが、安倍晋三の桜を見る会では招待していなかったとしたら、平昌パラリンピック金メダリストに対するインスタでの祝福をウソにすることになるばかりか、安倍晋三が一国の政治を主導する立場から「1億総活躍社会」を掲げて、「少子高齢化の流れに歯止めをかけ、誰もが生きがいを感じられる社会を創る。人生は十人十色であり、価値観は人それぞれである。一億総活躍社会は、女性も男性も、お年寄りも若者も、一度失敗を経験した方も、障害や難病のある方も、家庭で、職場で、地域で、あらゆる場で、誰もが活躍できる、いわば全員参加型の社会である」と謳ってい
るものの、それが実現に程遠い状況にある以上、自らが率先して桜を見る会に招待、「1億総活躍」のささやかな未来図の一つとすべきを、そのことに対する配慮さえ欠いているのは「1億総活躍社会」をそのものを口先だけのことにしていることになる。

 平昌パラリンピック閉幕後、オリンピックの選手のみに授与されている国民栄誉賞を平昌パラリンピックに参加した日本人選手全員にメダル獲得如何に関わらず、努力賞の意味を込めて纏めて受賞対象として授与したなら、一般的な障害者の喜びや励ましになるのではないかと考えたが、そんなことどころか、結果的には桜を見る会でも、春の園遊会でも、忘れ去られた存在として差別的な扱いを受けることになっていた。 

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