セクハラ発言福田淳一だけではなく、どいつもこいつも嘘発見器にかければ、事実解明のややこしさ解消

2018-04-19 11:06:20 | 政治

安倍晋三:従軍慰安婦強制連行否定2007年3月16日閣議決定


「政府が発見した資料の中には、軍や官憲がいわゆる強制連行を
直接示すような記述も見当たらなかった」
とする
“政府発見資料”とは如何なる資料か、公表すべき

 女性記者にセクハラ発言の財務省事務次官福田淳一(東京大学法学部卒業・58歳)が昨夕2018年4月19日に財務大臣麻生太郎に辞任を申し出て、認められたという。

 辞任理由の弁「報道は事実と異なり裁判で争うが、財務省が厳しい状況の中、報道が出たこと自体が不徳の致すところで、職責を果たすことが困難と考えた」(NHK NEWS WEB

 東大法学部卒の立派なお人福田淳一が「裁判で争う」と正面切って宣言できる程に「報道は事実と異なる」、だが、「報道が出たこと自体が不徳の致すところ」

 いわば報道の事実と異なる程度は「裁判で争う」材料とすることができる程度の虚偽の事実だということになる。

 虚偽の事実でありながら、なぜ報道されるに至ったのだろうか。虚偽の事実が真正な事実なら、「不徳」でも何でもなく、辞任する必要は何もない。胸を張って職務続行といけばいい

 但し残念なことにセクハラ発言が録音されていた。その一部。

 「J-CAST」/2018/4/12 16:24)

記者 財務省と森友学園、どうなんですかね。
福田 今日ね、今日ね・・・抱きしめていい?

記者 ダメですよ。

福田 いいじゃん。(中略)

記者 (森友問題で)福田さんは引責辞任はないですよね?

福田 もちろんやめないよ。だから浮気しようね。

記者 今回の森友案件で、一番大変だったことってなんですか?

福田 いろいろ大変だったけど、これからがうんこだから。胸触っていい?

記者 ダメですよ。

福田 手しばっていい?

記者 そういうことホントやめてください。

セクハラ発言が接続語のように用いられ、ついには、「キスしたいんですけど。すごく好きになっちゃったんだけど・・・おっぱい触らせて。綺麗だ、綺麗だ、綺麗だ」と、畳みかける。

 財務省事務次官福田淳一のセクハラ疑惑報道に関して同省が4月16日に発表した調査結果の全文。

 「時事ドットコム」/2018/04/16-15:33)

 福田事務次官に関する報道に係る調査について

 1、週刊新潮4月19日号(4月12日発売)の福田事務次官に関する報道(以下「週刊誌報道」という)については、4月11日・12日に、福田事務次官から麻生太郎財務大臣に報告があり、麻生財務大臣から「このような報道が出ること自体が問題であり、財務省が現在置かれている状況も踏まえ、緊張感を持って行動するように」と厳重に注意した。

 2、さらに、4月13日にデイリー新潮のホームページにおいて週刊誌報道に関する音声データ(以下「音声データ」という)が公表された後、麻生財務大臣の指示により、矢野大臣官房長等が改めて福田事務次官からの聴取を行った。その結果は別紙の通りである。

 3、ただし、上記の聴取は福田事務次官の部下である矢野官房長等が行ったものであることを踏まえ、客観性を担保する観点から、外部の弁護士に委託して、引き続き福田事務次官への調査を続ける。

 また、一方の当事者である福田事務次官からの聴取だけでは、事実関係の解明は困難であることから、本日(4月16日)、財務省の記者クラブ(財政研究会)の加盟各社に対して、各社内の女性記者に以下を周知いただくよう、要請した。

 【各社内の女性記者への周知を要請した内容】
 一 福田事務次官との間で週刊誌報道に示されたようなやりとりをした女性記者の方がいらっしゃれば、調査への協力をお願いしたいこと。
 一 協力いただける方の不利益が生じないよう、責任を持って対応させていただくこと。
 一 外部の弁護士に対応を委託しているので、調査に協力いただける場合は、別途お示しする連絡先に直接連絡いただきたいこと。

 4、今後、上記のさらなる調査の結果を踏まえ、適切に対応する。以上

 (別紙)福田事務次官からの聴取結果

 【(1)週刊誌報道・音声データにある女性記者とのやりとりの真偽】

 週刊誌報道では、真面目に質問をする「財務省担当の女性記者」に対して私(福田事務次官)が悪ふざけの回答をするやりとりが詳細に記載されているが、私(福田事務次官)は女性記者との間でこのようなやりとりをしたことはない。音声データによればかなりにぎやかな店のようであるが、そのような店で女性記者と会食をした覚えもない。音声データからは、発言の相手がどのような人であるか、本当に女性記者なのかも全く分からない。また、冒頭からの会話の流れがどうだったか、相手の反応がどうだったのかも全く分からない。

 【(2)週刊誌報道・音声データにある女性記者の心当たり】

 業務時間終了後、男性・女性を問わず記者と会食に行くことはあるが、そもそも私(福田事務次官)は、女性記者との間で、週刊誌報道で詳細に記載されているようなやりとり(また、音声データおよび女性記者の発言として画面に表示されたテロップで構成されるやりとり)をしたことはなく、心当たりを問われても答えようがない。

 【(3)普段から音声データのような発言をしているのか】

 お恥ずかしい話だが、業務時間終了後、時には女性が接客をしているお店に行き、お店の女性と言葉遊びを楽しむようなことはある。また、仲間内の会話で、相手から話題を振られたりすれば、そのような反応をするかもしれない。

 しかしながら、女性記者に対して、その相手が不快に感じるようなセクシュアルハラスメントに該当する発言をしたという認識はない。

 【(4)週刊誌報道の4月6日の会食に関する記載の真偽】

 週刊誌報道は全体的に確認しようがない部分が多いが、4月6日の会食について「同席した民間企業の女性が赤面してしまうようなひわいな発言を連発」とされている点については、当該女性とともに同席していたその上司から、「そのような事実はなかったし、当該女性も同様の見解である」との連絡をいただいている。

 【(5)所感】

 上記のとおり週刊誌報道は事実と異なるものであり、私(福田事務次官)への名誉毀損(きそん)に当たることから、現在、株式会社新潮社を提訴すべく、準備を進めている。

 他方で、財務省が厳しい状況に陥っている中で、さらに私(福田事務次官)のことでこのような報道が出てしまったこと自体が、不徳のいたすところである。国民の皆さまから不信を招き、麻生財務大臣・政務二役・職員をはじめとする関係者の皆さまにご迷惑をおかけしていることは、誠に申し訳なく感じている。反省の上で、麻生財務大臣からも注意いただいたように、緊張感を持って職務に取り組んでまいりたい。

 福田淳一は「私(福田事務次官)は女性記者との間でこのようなやりとりをしたことはない」と全面否定に出た。一般的には「発言の相手は自分ではない」、「自分はそのような反応で応じる人間ではない」等、自身が当事者であることの否定によって無関係だとする無罪証明を行うものだが、「音声データからは、発言の相手がどのような人であるか、本当に女性記者なのかも全く分からない。また、冒頭からの会話の流れがどうだったか、相手の反応がどうだったのかも全く分からない」と、最初から自身を当事者とは無関係な第三者の立場に置いて、そこにはいなかった(=当事者ではない)とする不在証明(アリバイ証明)を巧妙に駆使、自身を無罪だとの証明に使っている。

 当然、当事者に目されたことへの「名誉毀損」ではなく、全く以って無関係な第三者に過ぎないのに、その無関係性を取り上げられて当事者とされたことへの「名誉毀損」と言うことになって、後者の方が遥かに名誉毀損の思いは強いことになる。

 さすがに東大法学部卒だけのことはある。この発言の限りに於いては、私はそこにはいなかったんですよという論法を取っている。

 辞意表明した福田淳一が記者会見を開き、冒頭、コメントを読み上げている。

 「毎日新聞」/2018年4月18日 19時24分)
  
 福田淳一・コメント「週刊誌に掲載された私に関する記事については、事実と異なることがあると考えており、裁判で争ってまいりたいと考えております。他方、財務省が厳しい状況にある中で、さらに私のことでこのような報道が出てしまったこと自体が不徳の致すところであります。

 また、その報道後の現状に鑑みますと、財務事務次官としての職責を果たしていくことが困難な状況になっていると、私自身が考え、さきほど、麻生財務大臣に対して辞職を申し出て、ご了解をいただいたところであります。私のことで、ご迷惑をおかけしたすべての方に、おわびを申し上げたいと思います」

 記者「セクハラ疑惑として報道された音声は自身のものと認めるか」

 福田淳一「自分の声は自分の体を通じて聞くので、録音された音声が自分のものかよくわからないので、そう申し上げました。ただ、福田の声に聞こえる、という声が多数あることは知っています。」

 記者「(報じられた女性記者との)会合の記憶は」

 福田淳一「ここにおられるのも財研(財務省の記者クラブ)の方が多いと思いますが、新聞記者の人とは、男女問わず、というか、財研の人は男性記者が多いので、まあ男性記者を中心に会合を持っていることはある。で、まあ一対一の会合をもつこともある。ただし、あんな発言はない」

 記者「当時の記憶はない?」

 福田淳一「あの当時とはいつ?。あんなひどい会話をした記憶はありません」

 記者「接客業の人に対してともとれるコメントだったが」

 福田淳一「わかりません。自分の行動について、一般的に正直に官房長に申し上げた。あの記事がそういうものかどうかわかりません」

 記者「あの記事(に書かれていること)は記憶にない」

 福田淳一「そうじゃなくて、接客業の人と話すことはある。一般論で申し上げている。そのことが、あの記事のもとになっていると言ってるつもりはありません」

 記者「自身の会話かどうか覚えているのでは」

 福田淳一「いろんな人といろんな会話をする。しかも、(録音が)会話のすべてを順番にとっているふうにも思えない」

 記者「辞任の理由は、騒がせたこと。セクハラは認めない?」

 福田淳一「報道が出ること自体、不徳の致すところ。本日の状況をみると、私に関するいろんな議論が、職務を遂行する上で問題になっており、そういう状況では職責を全うすることはできないと判断した」

 記者「女性(記者)に名乗り出るよう呼びかける手法に批判が出ている」 

 福田淳一「担当者が、こういう問題の処理の専門家に聞いて、被害者の方にも聞くんだというので、ああいう整理をしたのではないか」

 記者「(対応するのが)財務省の顧問弁護士というのは公正ではないのでは」

 福田淳一「私自身は取り調べを受けているほう。この調べ方の対象になるので、こういう調べ方で行きましょうということについて、そんなに意見を申し上げたわけではない。財務省なりに、こういう時は両方から調べるのが普通であると研究した上で提案したと理解している」

 記者「辞任の理由として森友問題は関係ない?」

 福田淳一「あらゆることに責任がありますので、個別のある問題は関係ないというのはまじめな態度ではないので、何とも言えない。直接の原因は、私の報道をきっかけとする現在の状況が今の仕事を続けることができない状況を作ってしまった。そう大臣に申し上げました」

 「裁判で争ってまいりたい」――

 この件に関わる裁判の目的は週刊誌記事やテープ音声は虚偽の事実であって、その虚偽を剥いで、そんなことは言っていないとする真正な事実を勝ち取り、自身の正義を証明することにある。
 
 だが、財務省の聴取に対しては「私(福田事務次官)は女性記者との間でこのようなやりとりをしたことはない」と全面否定に出ていながら、記者会見では「週刊誌に掲載された私に関する記事については、事実と異なることがあると考えている」。いわば、「全てが虚偽ではない、記事通りの箇所もある」という意味を取ることになって、全面的に虚偽の事実とすること自体が虚偽ということになり、財務省聴取に対する全面否定と早くも矛盾することになる。

 矛盾はどこかにウソがなければ、生じない。

 そして週刊誌の記事が音声に基づいた内容を多分に含んでいるはずで、それが全て虚偽の事実ではなく、真正な事実の箇所もあるなら、この点から音声データーが多少録音状態が悪くても、発言内容から自分の声かどうかは判別できるはずだし、だから、「福田の声に聞こえる、という声が多数ある」という状況を呈するのであって、記者の問い「セクハラ疑惑として報道された音声は自身のものと認めるか」に対して事実関係の真偽を問題にすべきを、「自分の声は自分の体を通じて聞くので、録音された音声が自分のものかよくわからない」と事実関係とは無関係に自分の声か否かだけを問題にしている。

 このことは「私(福田事務次官)は女性記者との間でこのようなやりとりをしたことはない」と否定した事実関係、いわば自分の声ではないと否定しなければならない事実関係と矛盾することになり、やはりどこかにウソがなければ、このような矛盾は発生しない。

 記事の全てがウソではないとしていて、週刊誌の記事が音声に基づいた内容を多分に含んで成り立たせているはずであるにも関わらず、上記のように女性記者との遣り取りをを全面否定すること自体にしても矛盾した釈明となる。

 あるいは「このようなやりとりをしたことはない」と断言するなら、記事の全てを虚偽の事実とし、声も自分のものではないと明確に主張しなければならないが、そういう発言の構図を取っていないことも、矛盾していて、否応もなしにウソの介在を証明することになる。

 裁判で争う覚悟を持つ程に自身の正義を押し出していながら、釈明に見せてはならないにも関わらず、ウソを潜ませていることによって見せることになっている矛盾を曝け出している。裁判は決着が着くまで時間がかかることになるから、時間稼ぎの方便か、あるいは裁判を振りかざすことで、“正義は我にあり”と見せかける方便に利用しているか、どちらかだろう。

 全てが虚偽の事実ではなく、真正な事実を含んでいるなら、比率的に虚偽の事実が殆どで、真正な事実が僅かであっても、その僅かな真正な事実の中に相手が拒んでいるにも関わらず、「胸触っていい?」、「手しばっていい?」、「おっぱい触らせて」といった言葉が含まれているとしたら、いわば発言の内容・質によってセクハラに認定される可能性は高くなり、自身の正義の証明を押し出すこと自体が国民に対するペテンとなる。

 福田淳一の辞任によって調査がどうなるのか分からないが、麻生太郎は「福田淳一事務次官への聴取だけでは事実関係の解明は困難なので、週刊誌の記事の女性記者がいれば、調査へ協力をお願いしたいと考えていて、財務省の記者クラブ各社に要請した」(NHK NEWS WEB)と、一方の当事者として女性記者からの聴取を求めた。

 上記財務省調査報告にも、「一方の当事者である福田事務次官からの聴取だけでは、事実関係の解明は困難であることから、本日(4月16日)、財務省の記者クラブ(財政研究会)の加盟各社に対して、各社内の女性記者に以下を周知いただくよう、要請した」との記載がある。

 いくら聴取しても、音声データという動かぬ証拠がありながら、一方の当事者である福田淳一が無罪証明をウソの駆使で成り立たせている以上、時間のかかる、スッタモンダの埒の明かない紆余曲折を経ない保証はない。

 紆余曲折を剥いで手っ取り早く片付ける効果的な方法に嘘発見器(ポリグラフ)の利用がある。犯罪捜査では嘘発見器は任意捜査での使用で、被験者の同意を必要とするそうだが、既に容疑が濃い以上、断れば容疑は事実視されることになって、断ることはできないだろう。

 福田淳一だけではない。「総理のご意向」、「首相案件」の安倍晋三利益供与疑惑の加計学園獣医学部認可の渦中の人物、柳瀬唯夫や藤原豊に対して、森友安倍晋三忖度疑惑の重要人物、国有地売却に直接関わった元財務省理財局長迫田英典や前理財局長佐川宣寿、あるいは安倍昭恵に対して参考人招致だ、証人喚問だと、役にも立たないなまくらな野党の追及に任せて時間や税金をかけるばかりなら、音声テープが残されている場合は声紋鑑定に掛け、それでも否定するなら、嘘発見器を受けることを承知させて利用、テレビ中継したなら、一目瞭然、よく効く便秘薬が一発で便秘を解消するにようにスッタモンダの埒の明かない、時間ばかりかかる紆余曲折のややこしさを一発で解消するはずだ。

 質問に対して動揺しない自己訓練によって嘘発見器を騙すことができるデメリットの指摘があるが、国会で野党が前以って決めた質問を行い、それをテレビ中継したなら、動揺を隠すことは至難の業となる。

 大体がテレビカメラの前で嘘発見器の被験者となること自体が屈辱もので、精神的動揺の誘発機会となる。政治の犯罪・不正・不祥事等の事実関係の解明にはどいつもこいつも嘘発見器にかければ、少しはこれらの根を断つ効果は出てくるはずだ。

 それとも政府・与党側は被験者の人権を持ち出して、嘘発見器の利用を反対するだろう。だとしたら、時間と税金のかかる方を選択したことになり、疑惑追及ばかりで重要な政策の議論ができないといった批判はやめるべきである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする