正「打ち上げ花火はしっかり飛ぶんやろな?」
軍「大丈夫です。まかせておいてくだい。寸分の違いもなく飛ばせます」
正「もう、引っ込みつかへんから、どこの家にも迷惑にならへんところを狙って頼むで」
軍「承知しました」・・・ピンポン・・・正「誰や、今頃、家にやって来るのは」
習「久しぶりやなあ。早速やけれど、大概にせんと親戚の家やら元の大家やら隣町の金持ちが、ほんまに怒ってるで。ワシももう味方できへんで」
正「えらい迷惑かけてすみません。もうすぐカタをつけますし」
習「頼むで。早くしてもらわんと、こんなんが続くと元の大家がええ花火を隣町の金持ちから買いよるさかいな。うちは元の大家と土地の境界でもめてるさかい。あまり怒らしてほしくないんや。うしろに隣町がついとるさかい」
正「わかりました。もう2,3日で花火を打ち上げます。迷惑にならへん所にあげます」
習「ほな。くれぐれも頼むで」・・・家を出る。
正「何をびびっとるんや。おっさんも自分がかわいいんや」
軍「早く火をつける時間を指示してください」
正「ちょっと待ってくれ。なんやオレもビビってきたわ」