病院の待合室や検査室前のスペースは社会の縮図だ。今日も・・・
***検査室の前で少し認知症気味のおじいさんと付き添いのおばあさんと看護師さんとの会話***
最近は検査のまえに、本人確認のために本人の口から氏名や生年月日を言ってもらう。医療事故を防ぐために。
検査表を見ながら、看護師「おじいちゃん、お名前言って」・・・おじいさん「???」
看護師「やまださん。お名前言うて」・・・おじいさん「???」・・しばらくして「ウメコや」
看護師「ウメコって?おばあちゃんの名前やないの。おじいちゃんのな・ま・え」
おじいちゃん「サクタローや」・・・看護師「誰?サクタローって?」・・おばあちゃん「おじいちゃんのお父さんの名前です」
看護師「やまださん。お父さんの名前やなく、おじいちゃんの名前お・し・え・て」
おじいちゃん「やまだって誰や?」
看護師「や・ま・だ・はおじいちゃんの苗字やろ。お名前教えて」
***検査にきたおばさん二人の会話***
A「おひさしぶりですね。お元気そうですね。きっと検査の結果はええですよ」
B「ありがとうございます。そうですね。最近、何かもう元気になってきましたんや」
A「どうしはりましたんや?」
B「おじいちゃんが入院してくれましたんや。それも先生に聞いたら結構長いこと入ってんならんらしいんですわ」
A「へー。そうですか。しばらく落ち着きますね」
B「そうですねん。ゆっくりさせてもらいますわ」
***
少し面白く・・・少しシニカルで・・・少し心に残ってしまうものが・・・
(「やまだ」も「ウメコ」も「サクタロー」も僕の創造です)