くず愚図と重いお尻をやっと上げて散歩に出かけた道端で、昔馴染みにまた出会った。
先週は駅に向かう途中で出会い、挨拶だけに終わっていたので立ち話することにした、続けて会うのは珍しい。
お互い目的もなく家を出たのが分かり苦笑い。
聞けば施設に入っていたお母上が去年の夏に亡くなったとか、100歳を超えられていた。彼女とは幼馴染で生涯独身を通して母親と二人で生活していたのは知っていた。
まだ同居していたもう10年以上前だったか、二人暮らしで世話が大変そうなので施設入所を勧めたのを覚えている。周囲のみんなからも勧められていたそうだけど、それが良かったのか悪かったのか、二人の固かっただろう結びつきが窺えて後になっても結論が出せなかった。
毎日施設へ通っていたのが、母親が亡くなってから日常にポッカリとした空間が出来、やっと落ち着いたもののこのコロナ過で戸惑っている様子が窺える。
コロナが怖くて電車にも乗れていない、足腰が弱ってしまって、とかお互いの近況を報告し合った。
これからどう生きて行くべきか、望まずとも長生きせざるをえない現代の高齢者にとっては重い課題だ。