A → Z : Xserve

モラモラ会社員がムラムラしながらお届けするヌルヌルアーカイブ。

ソーシャルネットワーク時代の引用Xserve

2004-08-06 | 日本トラックバック振興会
最近、某ソーシャルネットワークサイト(=新手の出会いサイト)が大いに盛り上がっていて、そこで日記を書く輩が多い。そして、俺とゴールデン街に行く愉快な仲間たちもまた、ご多分に漏れず日記を書いていたりする。そこに、もし、俺が、これから書こうとしていたこと、しかも、それ+αが書かれていたら……?

ソーシャルネットワークの問題点は、そこに記載されている情報――もちろん、日記もそれ以外も含む――が、オープンリソースでないという点だ。パーミションを得ている、一部の身内しか閲覧できない。これは、非常にもったいない話である。もったいないお化けがでるぞ……?

いまから私が行う行動は、決して手抜きとかそういうものではない。ウェブ上のリソースの新しい有効活用を模索しようという、前衛的かつ進歩的なひとつの新しい試みだ。繰り返すが、決して、手抜きではない。ほんとです。「本気」と書いて、「マジ」なんです。信じてっ。お願い☆彡

というわけで、引用開始!

仲良し三人組の愉快な夕べ

午後八時過ぎ、●田さんと共に会社を出て恵比須まで歩いた。金とマネーの飛び交う街、新宿への片道切符を買い山手線に乗る。地下道を抜け、靖国通りを超えて、花園神社の境内へ。鳥居をくぐるとそこには、珍しくオンタイムでスタンバイしていた時代遅れのベッカム風ソフトモヒカンヘアーの男が、ニンマリと笑顔を浮かべて立っていた。彼こそが共にモテナイ☆マインドを共有していたはずのアイツ──●●木●●ズに生息し始めてからカレーなるセーチョーを遂げ、後に「いやぁ●●レがさぁ~☆彡」などとのたまふことになる男──ゴー・カサイその人である。「おせぇよ」今までなら僕らが彼に投げ付ける言葉のはずだった。約束の時間から無為に過ごした十五分間を、不満の声に込めて放つのはいつも僕らだったんだ。今思えばその時に気付くべきだったのだ。この男、何かが違う……と。

合流した三人は空きっ腹に晩飯をブチ込むべく、ゴールデン街を横目に遊歩道沿いのコジャレた隠れ家風居酒屋へ。勿論コジャレを信条とするゴーさん案内の店だ。店内は「次はあの娘と一緒に…」などと良からぬ絵を描きたくなるような、正に大人の隠れ家(コジャレもあるよ)といった佇まい。トイレは「ジェントルメン」とも「♂」とも書かれていないのっぺりとした扉の向こうにあり、店員に教えられなければ五割の確率で女子便所に突入してしまうという危険なギャンブル性をも内包する店だ。カトマンゼラ。

そんな新宿の片隅に佇む小意気な居酒屋で、三人は大いに飲み、食い、語り、欲し、欲され、断り、いつまでも童貞の心を忘れない非童貞のはずだった彼の口から“●●レ”などという僕らの暮らす此所とは別の宇宙(コスモ)の言葉が飛び出し、狼狽した。ヴィジュアル系バンドのライブに行く為に、胸元の大きく空いた服を纏って屈んだあの娘のデス・ヴァレーを凝視して「谷間萌え!」を連呼してたはずの彼が……●●木●●ズなどというシャレすぎてシャレコウベになってしまいそうな(←勘違い)ビルに勤務して、●●ズ一階のフレンチレストランで五千円の昼食を取り、アニメも特撮も見ず、豪勢なホームシアターを自腹で構築するヤンエグと化していたとは……。

二件目はゴールデン街に突入し、以前ゴーさんに連れられて行った八十年代テイストのバー(またコジャレ)へ。ここで僕を圧倒したのはもう1人の雄、口説き文句の広辞苑こと●田さんだった。OIOIのブランド物の衣服に身を包み、英国のフェスに単身乗り込んで若手バンドを発掘した後、日本での販売権を交渉の末獲得する……そんなイカしたレーベルオーナーの顔を持つ彼が放った涙のリクエスト、それは……「Bugってハニー」のエンディング☆彡

その後もバーの店長をも狼狽させる程のマニアックなリクエストで僕ら二人との格(レベル、カースト、ステージ)の違いを見せつけ、ファフナーがいかにエヴァのリメイクであるかを力説し、店内に置いてあったコロコロコミックのドラエモンズが単行本の何巻かとピタリと当ててしまう●田さん。最早エロ同人も買わなくなってしまったゴーさんと、必死にガンダムやカウボーイビバップをチェックしちゃうヌルい僕は、この圧倒的な戦力の差に愕然とする……そう、MSの性能の差が戦力の決定的な差ではないとはいえ……。

こうして楽しい夜は更けていき、終電はなくなり、ゴーさんの家に向かい、その自慢のホームシアターで更に格の差を再確認させられ、プライベートライアンの冒頭シーンの迫力に圧倒され、スクリーンに映写された巨大な陰部に閉口し、谷村有美のかわいさが理解できず、デニース・リチャーズの厚い唇に身悶えし、睡魔が我らを襲い、まぶたは閉じられ、そしていつしか誤解と疑念は氷解し、そして三人は寄り添い、肩を抱きあい、手を握りあい、トワネム(永久の眠り)へ……。

翌朝、久しぶりの再会を果たしたコ●●マの笑顔を捕らえた僕の網膜が、妻とケンカしてこの家に逃げ込んだ、あの日のほろ苦い記憶を掘り起こす。今回も弟と妹には会えなかったが、コ●●マお手製の朝食をご馳走になり、念願の対面を果たしたお父さんには車で駅まで送ってもらった。

電車に揺られ、それぞれの日常に帰って行く三人の男達。その背にそれぞれの愛と苦悩を背負い、彼らは今日も戦場へと赴くのであります。迷わず行けよ、行けばわかるさ、ありがとう。

ありがとう。本当に、ありがとう。そんな気持ちが――まるで高原の岩清水のごとく――湧き上がってキやがったぜ。要は、↑のテキストを書いてくれた愉快なお友だちは、俺の代わりに“Xserve”してくれたんだ。それを俺が引用して、“Xserve”する。今回のこの試みは……そう、成功と言って差し支えないだろう。

最後に、今回のこの試みで、私が気をつけた点を列記してみたいと思う。以下のノウハウがオープンリソースとしてウェブ上で拡がっていくことにより、「ソーシャルネットワークサイトから引用してBLOGの記事を書く」という行為が、一般化していくかもしれない。そうなると、トラックバックを撃ちたくなってくるのが人情だ。日本トラックバック振興会としては、各ソーシャルネットワークサイトがトラックバック受信機能を設けることを願ってやまない。ちなみに、自分でもまさかこんなまともなオチになるとは思ってもみなかった。「吃驚」と書いて、「びっくり」だ。

※「ソーシャルネットワークサイトから引用してBLOGの記事を書く」ときの注意点
・引用元及び関係者への承諾
・個人名は伏せる
・身内だけしかOKでないヤバイキーワードは削除する
・「・・・」は「……」に修正
・「()」は全角のカッコに修正
・全角数字は半角に修正
・自マンのホームシアターをやっと家族以外に自マンできた
・誠意って何かね
・若さって何だっけ
・そういえば、ナンシーは今ごろどうしているのかな