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韓国ドラマの次は韓国ホラーらしい。「箪笥」でXserve

2004-08-03 | シネシネアーカイブ
・韓国で330万人を動員!
・スピルバーグが史上最高額でリメイク権を獲得!
・“アジアン・ホラー”の頂点を極めた号泣ホラー!

――みたいな景気のいいキャッチが並ぶわりには、いまいち話題になっていないというか、そもそも上映館が少ない韓国映画「箪笥(たんす)」を観た。

箪笥といえば、俺のマイ☆箪笥はすごい。もう、全面、シール。「ドラえもん」やら「パーマン」やら、「人形劇三国志」やら「太陽の子エステバン」やら、「600こちら情報部」やら「天外魔境」やら、「ミッキーマウス」やら「ニッポンハムのわしもそうおもう博士」やらやら……とにかくそういったシールで、ごはん三杯――Xserveなら10回分くらい――はおかわりできるほどのシールで、あふれ返っている。ここまでくると、もう、どうあっても、捨てられないのら(ドラえもんは昔「なのら」言葉をしゃべっていた……!)。

で、映画の箪笥は、俺のシール箪笥とは比べようもないくらい(あたりまえだけど)、綺麗で美しく、そして、おっかなくて哀しかった。

なんか、もう、ね。ビジュアルがイケてますよ。画(え)が出来てるっつーやつでしょうか。このスチール見て、「あ。」って思ったら、もう観て間違いないね。ちなみに、韓国の公式サイトは、カンヌ広告祭で銀獅子賞をとった会社が作っているらしい。ちょっとたるいけど、良く出来ている。

説明要素は最小限に、しかも――頭のなかで自らピースを合わせないと完成しない――パズルゲームのようなシナリオも良かった。あまりに頭の悪いシナリオだった「呪怨」はもとより、アイデア一発勝負の「リング」、サブカル閉塞感満載の「回路」、セクハラ妖怪“チンポ”が大暗躍する「ゲゲゲの鬼太郎 大海獣」といった、最近の日本のホラー映画をはるかに凌駕していた。

最近の韓国からは、成長のカオスを抜けきって洗練されたものがちょくちょく出てきているような気がしていて、なんというか、勢いみたいなものを感じる。こういう勢いを出せる人たちっていうのは、何らかのジャンルなり概念なりを切り拓く余地がないと出てこないと思うんだけど、韓国はそういう余地がまだまだたくさんあって、それが映画という金と才能が最も集まるジャンルで実を結びはじめていて、なんかそういう状況が「いいなぁ」と。日本って、もうニッチしかないもん。

ちなみに、その前の日に村上龍×宮藤官九朗の「69」も観たけど、いまいちピンとこなかったなぁ。いや、面白かったんだけど。いかんせん、こう、はじけっぷりがね。中途半端。どうせ「ちんぽ吸われてどうのこうの~」みたいなシーケンスをだすなら、ついでに庭手入れ用の青ホースを駆使して、流血くらいさせろよ、みたいな。っあ、今のは俺の個人史入ってましたが。まぁ、俺にとっては、ちんぽといえば、ホースなわけで。なんで、ホースなのか?――詳細は次号で!