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モラモラ会社員がムラムラしながらお届けするヌルヌルアーカイブ。

全力ではぐらかされて…夏Xserve

2004-07-31 | ヌルヌルアーカイブ
誰もがあまり経験したくないであろうことのひとつに、

全力ではぐらかされる

というのがあると思う。この「全力で」というのがなんともやっかいであり、不可解だ……なんで、どうしてそんなにもあなたは「全力で」なんですか?

片や、日ごろの自分を思い返してみると、「全力ではぐらかす」という行為をほとんどしていない。なぜか? それは、日ごろ全力ではぐらかす必要性がないからだ。「全力ではぐらかす必要性」が介在しない人生って、もしかしてとても低次元で哀れで唾棄すべき人生なのでは――と思って、急に不安になった。村上龍的にいえば、「都心のスノッブなレストランには絶対にいない、貧乏で仕事ができなくて不細工な連中」ということなのかもしれない。うるせー。オメーにだけは言われたくねーよ、黒酢デブ!(「アイム・ノット・デブ」とか言いそう)

全力ではないが、適当にだまくらかす、というのはよくやる。例えば、ついこのあいだ「Habboホテル」で見つけたカノジョにモーレツアタック中!……と、もっぱらの評判になっているが、本人は隠しおおしているつもり――というヤツがいた。試しに「噂になっていたよ。その噂の出所は、Habboホテル会員の“○ろうさん”(もちろんでっち上げ)だよ」と、適当にだまくらかしたところ、予想外に上手くいき、とてもうろたえたので最高にオモシロかった。

それにしても、である。まるで、ファミコンの「つっぱり大相撲」で「もろだし」で負けたときのような、そんな感じだった。

全力ではぐらかされて…夏。

おかんが「裏世界デュミナス」で危機一髪Xserve

2004-07-29 | ピコピコアーカイブ
朝から、会社で俺の年代モノのフェラーリ携帯(ガネーシャのホログラムシール付き)が、ブルブルしやがる。俺は――毎朝の定番作業と化している――ウイルスメールを宛先でソートし、アンニュイな気だるさを漂わせつつも、正確極まりないマウスさばきで「ごみ箱」という名の“マクー空間”へとせっせと葬っていた。

こんな時間に家から電話とは……?

俺は、一抹の不安をかき消すかのように、多少荒々しく電話口に「もしもし?」と告げた。

「う、裏世界デュミナスに行けない!」
「……え?」
「デュミナスに行けない!」
「まぁまぁ、少しおちついてよ、母さん」
「デュミナス! デュミナス……!!(←ものすごく顔面蒼白そうなアトモスファー)」

嗚咽とも悲鳴ともつかない叫びが、朝の気だるい鼓膜をつんざく。一抹の不安は、割れた液晶画面のように瞬時に広がり、俺の視覚野を覆い尽くす。聞けば、つまりはこういうことらしかった。

1.家で急にインターネットにつながらなくなった
2.ネットにつながらないと、オンラインゲーム「FFXI」が遊べない
3.「FFXI」が遊べないと、毎週水曜日午前11時の数十人の待ち合わせに行けない
4.待ち合わせに行けないと、「裏世界デュミナス」にみんなに置いていかれる

――と。
これは、もう、ホント、
一大事! 一大事! 一大事……じゃねえええええええええええええええよ!
こっちは仕事してんだ。ウイルスメールを必死こいて削除してンだ! 「裏世界デュミナス」なんぞに、毎週平和に行ってんじゃねええええよ。そもそも、大体が……ああっっッ、毎週気軽に行けるなんて、ちっとも「裏」じゃねぇジャン(ラムネもあるジャン)。絶対不可侵かつ神聖なる神の領域である「裏」というワーディングを、そんな韓国のMMORPGばりに安売りする「裏世界」なんて、俺は認めてねえええええんだよ!

とはいえ、ヴァナディール(=FFXI)を第2の故郷と心に決め、日々確かな足跡をデジタルの地平に遺し、バーチャル旦那までいる我が母上としては、のっぴきならない事件が――「24」ばりに――午前10時から午前11時にかけて、リアルタイムに進行中……なのであって。

「CATVに電話しなよ」
「やだ」
「いや、やだ、とかじゃなくて。11時に間に合わなくなるよ? みんなに置いてかれるよ?」
「……」

かくして母はCATVに電話し、インターネット担当を呼び出し、怒鳴りつけ、脅迫し、懐柔し、哀願し、見事11時に「裏世界デュミナス」への切符を掴んだのでした。

めでたし。めでたし。
あー、ほんと迷惑。
(オマケに某テストの〆切30分オーバーしたし)

とにかく凹んだのでとりあえずXserve

2004-07-27 | ヌルヌルアーカイブ
スリー トゥー ワン ………… ピッ ピッ ピ
(カウントゼロを過ぎてなお空しく響く電子音)

――たった今、そんな瞬間をまのあたりにしました、とさ。

ところで、昨日の夜、頭痛に襲われた。セクハラBLOGなんぞ更新せずに速攻で寝に入ったが、今日は朝から頭が重く、吐き気がする。まるで、重度の船酔いの余韻みたいだ。

たま~に――四半期に1回くらいのペースで――俺は、頭痛に襲われる。頭痛というやつはこの世の中にいろいろと種類があるっぽいんだが、俺の場合は眼精疲労から来るらしい。つまり、目が疲れるとヤバイ。

なんで目が疲れるのか? それは――

・たまにちゃんと仕事をしてワードやらパワポやらと格闘すると、目が疲れる
・「24」をぶっ通しでみると、目が疲れる。
・巡回先BLOGのたまったログをまとめ読みすると、目が疲れる。
・ページに穴が空くほどエロマンガを読み込むと、目が疲れる
・エロ動画のマイ☆ベストポジションを見極めようと左手で動かすマウスに汗が滲むと、目が疲れる
・枕を涙でそぞろ濡らすと、目が疲れる

でもね、父さん。そんなことはもうどうでもいいほど、今日、俺は打ちひしがれてしまったワケで。自分のこれからの人生と、持って生まれたものと、宿命と、業とカルマと、あとなんかもろもろのそういったものたちを……問い詰めたい。小一時間、問い詰めたい。今はこんなに悲しくて、涙も枯れ果てて、もう二度と笑顔にはなれそうもないけど。

そんな時代もあったねと、いつか話せる日が……来なくていいです。
本当、もう、デジカメが海没するとか、原チャリが盗まれるとか、そういうのはもう、いいんですよ。勘弁してください。お願いだから! おひおひ、そこ、まわるな。まわるな。まぁ、とりあえず、座れよ。な? シッダンだぜ? シッダン!

生まれ変わりたくなんてない。このまま、強くたくましく育ちたい。

丸大ハンバーグのように。

山○かつてない1万2千円でXserve

2004-07-25 | ぷらぷらアーカイブ
約1か月ぶりに――ある一部でいろいろな意味で伝説として語り継がれている飲み会――「山○会」の第2回。今回は、ゴールデン街ではなく、そこから四谷方面に少し歩いたこのへんにある、「ドンキホーテ」こと藤田Barに白羽の矢が立ったんだ。

それはそれは恐ろしいくらいに、ネタが満載だった前回とはうってかわって、今回は静かに流れる時間のなかで、触れ合うグラスの音色もまた加速度的に忘却の暗がりのなかへ消えゆく。泣く子も怒りだす変人マスター=藤田さんのマシンガントークも、カウンターから離れたテーブル席だったことと、めずらしく――これは本当に相当めずらしい――ほかの客で大入りだったことが幸いし、聞くチャンスがほとんどない。唯一、彼がしその葉の残っている皿を見つめて「味覚障害?」と宣(のたま)い、一瞬その場がのっぴきならない雰囲気に襲われたことくらいだ。

これは……例えるならそう――アダルトリッチ。アダルトという言葉をひとたびこのBLOGで記そうものなら、たちどころにいかがわしい響きを帯びるから不思議だ。

不思議といえば、前回バックレた方の山○がやたらと大人しかった。いろいろ思うところがあったようだ。そりゃ、こないだバックレた先が実は自宅ではなく、ゴールデン街のど真ん中にある駐車場で、明け方酔っ払いに蹴っ飛ばされ、朦朧としつつもやっとのことで帰宅したら奥さんに「駐車場で寝るような人と結婚した覚えはない」と激怒され、翌日埋め合わせでディズニーランドに連れてった――なんていう得がたい経験をすれば、人間すべからく思うところのひとつやふたつ、いやがおうにもできてしかるべきなんだろう……と思って、切なくなった。また、某氏の暗躍も微妙に影響していたようで、ある意味申し訳なくもあった。

申し訳なくもあったんだけど、あろうことかヤツは……帰りたがった。やたら、帰りたがった。俺の心積もりに少なからずあった、“2次会はゴールデン街でしっぽり”という野望が、もろくも崩れ去った。

かくして俺は、ふたたび夜の新宿にひとり取り残された。このさみしさときたら……!

始発まではまだたっぷりと2時間はありやがる――ゴールデン街でひとり飲み直す気になんてとてもなれなかったブロークンハートな俺は、タクシーで小田急線をひたすら――ただ、ひたすら下ったんだ。

……1万2千円でした。

あるセクハラブロガーの偽らざる正体でXserve

2004-07-23 | ヌルヌルアーカイブ
今日は、ふと思い立ち――半分以上の人は興味がないと思いつつも――私が、一体どういう人間なのか? 複数のキーワードを並びたてるという古典的な手法で、大発表した~ぃ……ということに、大決定!

【男】【三十代前半】【浦和在住】【最近マンション購入】
【JCB勤務】【ビリヤード好き】【未来が見える】
【クルマはマニュアル】【学生時代はオーバーオールを着ていた】
【ストレートパーマをかけている】【ヒゲが濃い】【煙草はマイセン】
【奥さんは千葉出身】【子供は男の子一人】


……だったら、いいのにな。

そう。↑のキーワードの数々は、リンク先のBLOGで想像された、紛れもないもうひとりの“俺”なんだ――。ウェブ上に限りなく広がる、BLOGという名のデータの海のなかで産み落とされた、儚くて哀れで掬いがたい存在。ドラミちゃんですらクリビーな、パラレルワールドのなかに確かに存在する、もうひとりの“俺”。

とてつもなく愛しく――と同時に、いとおかしい存在。もとい、俺個人が目指すべきシチュエーションや、感傷的なキーワードが含まれているという点においては――全力ダッシュで目指すべき存在。っていうか、1個も当たってないんですけど。

もー、爆笑っすよ。爆笑。ガッハッハッハッハ! こんな経験、なかなかできるもんじゃない。現世に我を存在せしめた全能なる存在に、畏敬の念すら禁じ得ない。今夜は思わず――両手から脚の方向に透明のジェットを噴射しながら――街を超低空で音速飛行する夢を見てしまうに違いない……!

さて、オチをどうしようかな。やっぱ……アレだろ。
歯と歯の間から、あきらめの吐息を絡ませつつ――

「違うか☆彡」

川崎経由のスカイダイビングで流血Xserve

2004-07-20 | ぷらぷらアーカイブ
ギニャー! も、もう……はははは、8時……? ……だよ全員集合? ……済み?
朝起きたら、すでに午前8時を回っていた。俺は、あせった。かな~り、あせった。なぜなら、その日は朝の7時30分に某所で待ち合わせる段取りだったからだ。

やべー……また、やっちまった……速攻で身支度を整え、埼玉は桶川に――みんなはクルマでだけど――俺はひとり電車で赴くこととなった。

スカイダイビング。
そんなもの、生まれてこのかた、金輪際俺の人生のエンサイクロペディアには、あらわれ出でようもないと思っていた。それを、「東京スカイダイビングクラブ」なんて――バブル期に粗製されたような――ひねりの無いネーミングを冠した場所で、小金を払えば体験できる……だって? ケッ。その手にはのらねえぜ、旦那。あっしの夢を知ってるかい? まぁまぁ、そう肩肘張らずに聞いてやっておくんなせぇよ。あっしの夢はねぇ……

「宇宙(そら)を翔ぶ」
「宇宙(そら)を駆ける」
「宇宙(そら)を創る」

……ですぜ? たった、数十秒だか数分ぽっち宙に浮いてるだけなんて余興なんざ、あっしにとっちゃぁひゃくとり虫なみにスケールが小さいってなもんでさぁ(どうでさぁ?)。な~んつって。本当は――超期待っすよ! マジ期待っすよ! 4,000メートル上空なんて、じぇ~んじぇんコワく9th(ナインス)。今この瞬間の俺ときたら、牧瀬理穂嬢ばりに、「東京上空いらっしゃいませ」ってなもんだぜ?

バイザウェイ。
湘南新宿ライン」という路線がある。これが、非常にややこしい。なぜ、埼玉に行くのに、湘南で新宿なんだよ――そんなことを思っていたら、埼玉に向かっていたはずが……いつのまにか川崎に着いていた。

……ふざけんじゃねぇ。ふざけんじゃねぇYo! 俺は、埼玉に行きたいんだ。断じて、川崎じゃない。最近デジカメが海没したり、原チャをパクられたりと不運続きなので、川崎大師で厄除けしたいなぁ……とは正直ちょっとぱかし思っていたけど、それは断じて今日ではない。今日ではないんだ……けど、もしかしてこれは……神様。厄除けしないでスカイダイブすると……ヤバイってことですカ?

その後も何度か電車を乗り間違えたり、乗り換えを間違えそうになったりしたので、駅員さんに最短ルートを確認。なんとか大宮までたどり着いたころには、すでに正午に近かった。そのあと、自分としてはベストチョイス! ……と思っていたはずの大宮からのタクシー乗車が結果的に大失敗! ……てなこともありつつも、なんとか13時ころ現地到着。家を出てからすでに4時間半(本来かかる時間の倍くらい?)が経過していた。

さぁ、翔ぶぞ! 宇宙(そら)ではないけど! 埼玉の荒川の河川敷の上空だけど! この時期の温暖湿潤気候帯特有のランバダのようなウェットさを帯びた、不快指数300%を超えるダイオキシンと光化学スモッグがうすら漂う魅惑の曇り空だけど!

ゴーーーーーーーーーーッ…… ッズバシャァアアアア ……ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

――擬音で例えるなら、こんな感じだ。
4,000メートルの上空から飛行機から飛び降りるので、助走期間など一切なく――いきなりフォルテッシシモだ!――風を切る音が世界を包む。急激な気圧の変化が俺の鼻腔を刺激し、地上のあらゆるオブジェクトが「スーパーファミコン」の回転・拡大・縮小機能のデモみたく俺の視覚を刺激する――時間の感覚が飛んだ。ピサの斜塔からガリレオが落っことしたリンゴを思い出した。これは……そう……紛れもない――自由落下だ。

パラシュートがけたたましく開くと突然――静寂が訪れた。1,000フィートを切ると、上空の肌寒さがまるで白昼夢だったかのようなリアルな暖気に襲われるらしい。それを感じる余裕が――いきなり休符記号だ!――できた。あまりに静かだったので、「ジョジョの奇妙な冒険」でおなじみの地響きが、頭のなかでついさっきまでの“別世界”の余韻のように鳴っていた。

江口洋介とブラザーKONを足して2で割ったようなインストラクターが、心配気にこちらを見つめている――なんだ、俺の涙目を見て笑いものにしようっていうのか? ざけんじゃねーぜ? 俺は……やってやるぜ? ――その予想はまたたくまに外れた。鼻血だ。顔面一面、鼻血で覆われていたんだ。

そう、流血だよ。埼玉くんだりまで来て。しかも、なぜか川崎経由で。ヘンなオッサンを背中にしょって命まで預けて。残ったのは……鼻血。しかも、なぜか黄色い。すごく、黄色い……なんで。なんで、黄色いんだよ。ふざけんじゃねーよ。

先生、あのね。
本当、楽しかったんです。
正直な話、また行きたいです。
実は、ビデオを撮ってもらいました。
みんな、見ると笑います。
お日様も、笑っています。
鼻血の黄色さまでは、伝えきれていない内容なのが、とても残念なんです。

原チャリを盗まれて…夏Xserve

2004-07-18 | ヌルヌルアーカイブ
ハンドルロックはいつもかけるが、鍵穴を塞ぐシャッターキーはいつもかけない――それが、俺のヒップでホップな原チャリの駐車スタイルだった。

――朝。
バターをたっぷりぬった食パンを口から斜めにぶら下げつつ、あわてて家を飛び出した俺は、かわいいマイ原チャ「ZOOMER(白)」に、すわっとまたがる。そして、梅雨明け直後のもあっとした空気のなか、颯爽と公道を走り出す。ワケ知り顔で落ち着きはらって原チャを駆る俺は、以前信号無視でオマワリさんのお世話になった交差点にさしかかっても、まったく動じやしない。むしろ、胸を張り、アゴをクンと上向きにして走っていた。

――駐輪場。
鉄道会社が運営しているのか市が運営しているのか定かではないが、年々使用者が増加し、すでにここ数年来8時半を過ぎるともう他人のアシでいっぱいでまともに置けやしない。そこをムリヤリ――周りの原チャを一台ずつ丁寧かつすばやくポジショニングしながら――やっとのこと、奥の狭まった(自転車エリアと原チャエリアの間にある)俺のベストプレイスにマイ原チャを押し込む。

でもさ、原チャ泥棒さん。
綺麗な指してたんだね……知らなかったよ。

――夜。
帰ってきたら……俺のマイ原チャは消えていた――。あれ、今朝は俺のベストプレイスには置かなかったんだっけ? ――念のため、駐輪場の周りを2周ほどまわり、中を対角線上にコーナーから2度攻めてみる。だめだ。無い。無くなった。盗まれた。まじっすか。ああ、今日は……タクシーで帰ろ。

あの駐輪場は、常に駐輪率150%で、雨ざらしで、帰りには空き缶やらマンガ雑誌やら他人のゴミ箱にされていたりと、とにかく最悪な駐輪場だ。しかし、ひとつだけ良い点があった。それは、「常に人目があるので、盗まれる可能性が低い」ということだ。

でも、盗まれたのは……盗まれちまったのは……俺の不徳と、危機管理能力のなさにほかならない。すごい反省している。そして、もうすごい凹んでいる。ああ、時がいつか、二人をまた、初めて会ったあの日のように導くのなら――。

警察に被害届けは出したが、短い夏の終わりを告げる波の音しか聞こえない。
先日のデジカメの海没といい、もうこれ以上苦しみたくないよ。

背中にそっと「さよなら……」

ゴールドラッシュのはてなの真相で自分を見つめ直したいXserve

2004-07-16 | ヌルヌルアーカイブ
いま、やまだかつてないゴールドラッシュが――夏の湿ったフロアのホコリを巻き上げながら――起こっている。まわりの人間は、「ひと山あててやろう」という探鉱師――もちろんトーシロからベテランまでそろっている――と、そうでない人間の2種類しかいない。やはり、前者のうちのだれもが金脈を探り当てることを夢見て行動しているのだろうか……。

俺も、そのなかの凡百の匹夫に過ぎないと自覚したくはないんだけど、それでも少しでも周りの状況を確かめたいと、手をおそるおそる広げるたび、抗えない突風に全身をかすめとられそうになる。もう、ワラをもすがりたい気持ちで、助けを求めるべく、野放図にか細い叫びをひり出すも、巨大な坑道に残響が消えゆくばかりなんだ。

せめて、迷子にならないように、自分の「立地点」だけは失わずにいよう――そう思うのだった。パンくずをちぎりながら行くのか、ロープを固く結びつけるのか。はたまた、GPS携帯を使うのか……この際手段はどうでもいい。大事なのは、どうやら「誠意」ってヤツらしい――コンパスがぐるぐるまわりはじめる。梅宮辰夫が羽賀健二に突きつけたあの名ゼリフ、「誠意って何かね?」が不安な胸をつんざく。

そもそも、俺の「立地点」って……
……何? ……どこ? ……地球上に存在し得るの? ……そもそも、宇宙に僕の居場所はあるの? ……最近、このBLOGの文章が分かりにくくなってるって?(すみません、うるせー、ごめなさい)

ああ、人生、「?」と書いて「はてな」ばっかりだ。

「とくダネ!」の「はてなの真相」コーナーを毎週月曜にちゃんと見れば、少しは成長できるのかな。できねーよ。

結局、金脈なんてどこにもなかったら……?
秋には、金脈ならぬ自分探しの旅に出ているのかもしれない。管直人ばりに。

ゴールドラッシュが――起こっている。

絶海の孤島「日間賀島」でデジカメ海没Xserve

2004-07-14 | ぷらぷらアーカイブ
先週の金曜日の深夜……いや、正確には土曜日の未明――。俺は、フェリー乗り場のバス停の長いすで、野宿を決め込んでいた。「ゥヴーン……ゥヴーン」と、蚊が耳元にまとわりつくのを必死に振り払いながら、“蚊は二酸化炭素に反応して寄ってくる”というセオリーを思い出した。鼻と口――つまりは顔全体――をハンケチで覆い隠すと、蚊の羽音は聞こえなくなった。朝になって、フェリー乗り場特有のかしましい“季節の豆知識”が放送されるころには、全身という全身が蚊に刺されていた――。

日間賀(ひまか)島」。
こんな思いまでして、俺が行かなければならなかった、愛知は知多半島の先にある、絶海の孤島。

そもそもなぜ野宿するハメになったかといえば、そこまで乗ってきたクルマが「プジョー206CC」だったために、とても大人4人が寝に入ることができなかったからなのだが……眠い目をこすりつつ現地にたどり着いた我々を待っていたのは、文字通り信じられない光景の連続だった。

・島に着くなり無垢な旅行者を痛烈に歓迎する巨大なタコのオブジェ
 →「のび太の海底鬼岩城」に出てきた大ダコもびっくり。
・これでもかというくらいにはためく「鳥羽一郎」の文字刺繍入り大漁旗
 →「のび太の海底鬼岩城」に出てきたポセイドンもびっくり。
・ノーヘルかつ二人乗りでさっそうと走り去るネイティブ島民のバイク
 →「のび太の海底鬼岩城」に出てきたバギーちゃんもびっくり。

心に一抹の不安がよぎる――ここは、ホントに日本国内なのだろうか……? 聞けば、この島は国定公園であるらしい……これって、もしかして、治外法権?
たまった恥垢を思わず指にとってしまったときのような、やるせなさと、わくわく感がいやがおうにも脳天を襲いやがるぜ。

そして、襲われたのは、俺の脳天だけではなかったんだ。
……。はっきしいって、調子こいてました……。

ああ、ドンキホーテで――3千円ポッキリの割には2メートルもあって生地も丈夫でオールまで付いている――ビニールボートを買って、その日砂浜で40分かけてふくらまし、得意満面で海原へ進水したまではいい。そして、たまにはわざと転覆してみせたり、湘南なんかよりは100倍キレイな水中にさんざめく小魚たちと、水中チェイスHQを繰り広げたのもまたよしとしよう。

しかし、あのときの……そう、あのときのあの感覚は生涯忘れることができないだろう。それは、今もズシリと心の臓に響いてキやがるンだ。

水から上がった俺の水着のポッケは……ちょっと……いや、今思うとかなり……必要以上に重かった。まさか、それはないでしょ! と思いながら、ムリヤリ――大人としての人生の余裕を演出しようと――唱歌「ふしぎなポケット」を鼻ずさむ。そして、歌詞に忠実にポケットを叩いてみる。すると、ポケットに入っていたのは増えたビスケットではなく――

デジカメだった。

もちろん、電源は入るはずもなく、バッテリーの接触部ははまっ茶色に変色している。いやな沈黙が、俺のコスモ(小宇宙)を包み込む。本気で、「ラストハルマゲドン」をちゃんとやっておくべきだった……そして、「3丁目のタマ」をもっとを愛してやるべきだった……と、支離滅裂な思考がここぞとばかりに無双乱舞する。

かくして、私が愛用するデジカメ「DiMAGE X」は、その天寿を全うしたのでありました。ついこのあいだ、PC接続用のUSBケーブルを買い足したばっかりっだったのに。どっかのババァが脳内「三途の川」で悲痛にさけぶ。「オマエノチカラハソンナモノカ!」――と。

夜。島はちょうど祭りのスケジュールだった。屋台、ほうろく流し、花火大会。特に花火大会の最後の方で打ち上げられた、いきなり「ひゅ~ぅぅぅ~っ」という助走タイムが一切無い肝をつんざく甲高い音とともに、天空をジグザグに駆け上る無数の花火がすごかった。それは、あの例のやんちゃなおたまじゃくしとそっくりだったので、生命の力強さを印象づけられたのと同時に、「ファイナルファンタジーX」の幻想的なモチーフ、「異界送り」を思い出させた。

花火が終わる直前になって、ドリフのたらいをひっくり返したような豪雨に見舞われた。愛知で観測史上最高記録の降水量だったらしい。島の消防団のガレージに雨宿りさせてもらった。迎えに来てくれた民宿のおやじが、「すごいネェ。こんなことははじめてだぁネェ」と言っていた。合言葉は、「記録よりも記憶に残る旅」。

雨が、すべてを洗い流してくれた。

あなたの現在の状況と人生のテーマでXserve

2004-07-11 | ヌルヌルアーカイブ
■Step.1
・「4文字熟語」を思い浮かべてください。

……思い浮かべました? 忘れないように、頭のなかで2、3度リフレインされることをおすすめします。

■Step.2
・もうひとつ、「4文字熟語」を思い浮かべてください。

……思い浮かべました? これでステップは終わりなので、頭のなかでリフレインする必要はありません。

■その意味するところは?
・Step.1で思い浮かべた「4文字熟語」
 →あなたの現在の状況をあらわします。

・Step.2で思い浮かべた「4文字熟語」
 →あなたの人生のテーマをあらわします。

……どう? 当たってる?

――というマメ占いを、このあいだ買った絵――「Vomiting」を受け取るために来たゴールデン街で教えてもらった。

ちなみに、俺の結果はといえば……

・現在の状況
 →四面楚歌。

・人生のテーマ
 →慇懃無礼

あは。あはははは……!!

……………。

……ぐふっ。

世界最小のアレでXserve

2004-07-08 | エ○エ○アーカイブ
世界最小の魚種を発見
豪博物館、長さ7ミリ


――びっくりした。一瞬、俺のアソコのことかと思った。ギネスに登録~のくだりで、ああ。俺のことじゃない、と気づいた。さすがに、そこまで小さくないですから。気づけよ。もとい、自信持てよ……。それくらい、今日の俺は疲弊している……人生ってヤツに。

小さいことはいいことだ。そもそも、我々大和民族は、小さいモノを創造することに長けている。ウォークマンにしろ携帯電話にしろ筋ケシにしろ、その小ささを武器に世界市場を席巻し、蹂躙してきた。その意味では、まだまだサムスンもゴールドスターもギガバイトも、我々の敵では9th(ナインス)。

しかし、かつては「ポークビッツ」だったものが、今では「シャウエッセン」になってしまっているという揺るぎない事実。これもまた、万物の理(ことわり)に然り。

ここで、しみじみ痛感するのが、最近、“自分の「チン長」をまじまじと計測するというようなパッション”が足りない――ということだ。一体俺は、いま何センチなんだ? やっとうっすら毛が生えてきた弟よ、お前はいま何センチだい? お父さん、あなたはいま何センチですか?(昔より縮んできたりしてないですか?)……そんなことは、本当にどうでもいいわけで。しかし、それが自分のDNAに刻み込まれていると思うと、いてもたってもいられないわけで。なかなか難しい、お年頃なわけで……。

そして、日本人の長さの平均は、11cmくらいである――と、かなり以前に「プレイボーイ」あたりで読んだような気がする。しかし、ある会社は、“社員の平均の長さ”を社名にしたという。この会社は、いわゆるエロゲーメーカーなんだが、だからって“平均より2cm長かった”ということを、そんなに“開チン”したいのか! と、思う。それとも、この数年間で我々の息子はおしなべて2cm成長したのだろうか? だとすれば、大変喜ばしいことである。しかし、常に上には上がいるものだ。メリケン男性の平均は、17cmというのだから……! 最高記録をたたき出したポルノ男優は、43.5cmあったというのだから……!!

っていうか、そこまで長いと……なんかの拍子にすぐ折れちゃいそうだよね。
折れたら、「イテッ」とか、そんなレベルじゃないよね。きっとね。
世界最大でも最小でもなく、人並みサイズが一番。

明日からもがんばりましょう。

・追記
こんな投票結果を発見。……ありえねー。
ここで鑑定したら、私は「13.1cm」だそうです。

「冬のソナタ」でXserve

2004-07-07 | ヌルヌルアーカイブ
「ユジナぁ」
「チュンサぁン」
「サンヒョクぅ」

キャツらが仲間同士でそう呼び合うたび、「こいつら100%伝説!」と、思ってしまう。しかし、観ずにはいられない。そして、ついにはすべて見終えてしまった――

「冬のソナタ」。

アマゾンのDVDランキングに、これがランクインしたのは一体いつのことだったろう。たしか、かれこれもう1年以上前なんじゃないか? と、思う。

「ケッ。こんなションベン臭いDVD、誰が買うンだYo!」と思っていた。しかし、それ以降のあのムーブメントは何だ。何なんだ。猫も杓子も「冬のソナタ」。しかも、さっきTVをつけたら、ペヨンジュンが上戸彩と「オロナミンC」を宣伝していたぞ。あり得ない。一体どうなってやがるンだ。この人間界は。ミナス・ティリスを守らなきゃ。指輪を……指輪を、葬らなきゃ! ――俺は、激昂し、逡巡し、狼狽した。気づくと――俺の手には「冬のソナタ」のDVDボックスが握られていたんだ。

今じゃ、親父が「愛してるっ!! 韓国ドラマ~「冬のソナタ」クライマックス~」なんていう浮わついたムックを買ってきて、トイレに持ち込む始末。しかし、そもそもが気に入らない点がある。韓国ドラマなのに、韓国っぽくないってのは、一体どういう了見だ。いいから、だまってキムチをかっ食らえ。いや、せめて焼肉を喰らってくれ。受験シーズンには、テンパって校門をブチ壊す学生の映像を流してくれ。何か、不安で、不安でたまらないんだ。かつての日本を、あなたたちに再現されると。

ポラリス(北極星)のように見失わないでいて――なんてくだりなんて、まんま柊あおいの「星の瞳のシルエット」じゃないか。いや、あれはシリウスだっけ?……とにかく、突き詰めて「これは何なんだ?」と考えていくと、「昼メロ」でもましてや「誰もが持っている初恋の思い出」でもなく、「かつての少女漫画」なのであった。そりゃ、少女漫画にはキムチも焼肉も出てこないよなぁ。出てきたらそれは、少年ジャンプの「燃えるお兄さん」だよなぁ。

「おまいらは、『カックラキン大放送』ですカ?」

こう思ったこともあった。最終巻に入っていた特典のひとつ、NG集がそれだ。お笑い芸人風の司会者と、にぎやかしのタレントと、観客と、はにかむ出演者。そしてとどめの、“カックラキン”な、ノリ。ここでも俺は、ただただ、不安になったんだ。

以前、ゴールデン街で出会った“レビューショー”の振り付け師が言っていたっけ。

「冬ソナは、今の女の子たちにとってはファンタジーだけど、一番大事なのは、今の男の子たちにとってはバイブルってことなのよ」

この一言に、特大の「スーパーひとし君」を捧げたい。早速実践に移そうと思うんですが。チュンサンかサンヒョクかで、悩み中。あんまり悩みすぎると、フォースの暗黒面が増大して、「闇のソナタ」になりはしないか。ならねーか。リンクはりたかっただけだし。

・追記
冬のソナタ占い」なんてなものを発見。俺は……キム次長かよ!

謎のヘルメット族と2人の女性イラストレーターで「Vomiting」Xserve

2004-07-05 | ぷらぷらアーカイブ
まだ夜の早い時間。場所は新宿の花園神社。その境内裏に、わらわらとたかるヘルメット族。……中核派? いや、それとも……革マル派? こないだ、計らずも元赤軍の人と飲むハメになったことを思い出す。

謎のヘルメット族を尻目に、今日も向かうはゴールデン街。今日も、きっと何かが起こりそうな気がするゼ――。

Vomit.JPGこの絵を見た瞬間、「クイズ百人に聞きました」のギャラリーばりに、「あるあるあるあるあるある...」
――と、思ってしまった。そのタイトルもズヴァリ、「Vomiting」。

思えば、俺もついこのあいだこういう状態になったんだった。そう、雛寿司で。「今後の人生で2度と繰り返したくない過ち」のひとつをここで告白するとするならば、ちょっと首を寝違えたからといって、温シップを貼って酒を飲んではいけない。必ず……吐く。間違いない。長井秀和なんか出番がないほど、間違いない。それはそれは、凄惨な状況になる。たとえそれが、寿司だとしても……だ。床一面にすっぱい香りが広がり、給仕のお姉さんは「お客さん、大丈夫ですか?」と心配するそぶりを見せる。しかし、同時に厨房からは「なんでこっち見るんだよ、○○ちゃん!」という声が聞こえる。ああ、そして俺に再び注がれるその視線が痛いよ、お姉さん……。涙と鼻水と、あふれ出る“ネタ”は、まるで決壊したダムを飲み込み尽くす濁流だ。ああ、時間よ、頼むから。頼むから、できるだけ早く過ぎ去ってくれ。お願いだから……。

この絵には、あのときの俺の想いがすべて詰まっている。俺に「思ひ出ぽろぽろ」させるために、この世に産み落とされたとしか思えなかったんだ。しかも、今日ここに一緒にいるメンバーは、あのとき雛寿司をいっしょに食った不愉快な仲間たちと、3人中2人もカブっている。これが、運命ってヤツですか。ディスティニーですか。気づくと俺は、吉川早苗女史に値段交渉をしていたんだ。

「これ、売ってください」
「1号3千円で、これ10号なんで3万円です」
「2割引でどうすか?」
「あ、いいですよ」

“2割引”は根拠レスだったと思う。こんな絵を欲しがるのは、日本で……いや、ゴールデン街で俺ただ一人だと思ったから。そんなやり取りを肴に、遠巻きに煙草をくゆらせていた東田理恵子女史の、俺を冷たく蔑んだ視線が忘れられない。彼女は、前回の個展主だったそうだ。次の木曜、取りに来る約束をして、ギャラリー&バー「nagune」をあとにした。

謎のヘルメット族。2人の女性イラストレーター。「Vomiting」を見て思い出したすっぱい思ひ出。有象無象の様々なセクトが、同時多発的に存在するゴールデン街の懐の深さを、あらためて確認できた。その後の俺たちも、そんなゴールデン街の一構成セクトとして、ものすごくある一定の方向に色のついた会話を朝までしていた。週明けには各方面に決起の檄文を飛ばさんがごとくな盛り上がりを見せた。ゴールデン街にあって、これだけほかの客や店のマスターと交わらないこともめずらしい。

こんなゴールデン街も、たまにはいいな。と、思った。

「BE@RBRICK」でXserve

2004-07-04 | ぷらぷらアーカイブ
渋谷のパルコミュージアムでやっていた、「BE@RBRICK」のイベントに行ってきた。

BE@RBRICK」といえば、ニッチでキッチュで――バンタンの学生や「TV Bros」の読者あたりが大好きそうな――コジャレた“クマ”フィギュア。兄弟シリーズの「KUBRICK」とともに、最近だとグリコのオマケになったり、キルビルのDVDボックスにオマケでついてたりしていた。レアモノはめちゃくちゃ高値で取引されていたりもする。

はっきし言って、なぜこんなモンが人気があるのか、まったく理解できない。なんだけど、一度集めはじめると、「コレを好きなワタシ自身がスキ☆彡」的な心地よい自己愛スパイラルにおちいり、抜け出せなくなるような魅力があるのだろう……と思う。

実際、その独特の――そしてどことなく「LEGO」を思い出す――意匠は、見れば見るほど「グッジョブ!」と思わず宣(のたま)ってしまわないことも、ないこともないような。

で、イベントの内容といえば、でっかい「BE@RBRICK」に世界中のアーティストが落書きした“作品”を並べ立ててある、というのがひとつ。そのコジャレ具合たるや……ちょっと、参加アーティストを引用してみる。

参加アーティスト[海外]×27(敬称略・順不同)

kaws/Kostas/Futura/Stash/Russ(SSUR)/Frank Kozik/Matt Black/Pushead/Shag/ Errolson Hugh(ACRONYM)/Andre/MARK PARKER(NIKE)/JEST/STUSSY(w/SPECIAL THANKS TO MR.CARTOON)/Eric So/Perks/Gimme 5(Draw)/James Jarvis/Unkle/Delta/Michael Lau/West/Fatboy/REAS(TODD JAMES)/Giorgio(SARTORIA)/Marok(Lodown Magazine)/Haze

参加アーティスト[国内]×13(敬称略・順不同)

hf/横山宏/寺田克也/空山基/Devilrobots/Positron/7Stars/H8GRAPHiX/Skatething/Kazzrock/A Bathing Ape/Rockin'Jelly Bean/MEDICOM TOY

……なんて、なんてコジャレてやがるンだ。8割以上誰が誰だかわからん。寺田克也と空山基とA Bathing Apeと……あと数組くらいしかわからん。

なので、

「ああ、この人は今回こんな感じなんすか!」
「おお、こー来たかぁ。いい意味で期待を裏切られた!」
「おあ、"OPERATION : MINDCRIME" の頃のジェフ・テイトにクリソツ!」

というような感動や感慨は皆無にひとしく、いわゆる「ふ~ん」の連続だった。連続だったが、楽しかった。心の奥底の幽玄ゾーンに眠る、ひそやかでしめやかなクリエイティビティーを、マターリと刺激された。

でも、なかにはちょっとマターリとはいえない、アグレッシブなオブジェクツも。それが、↑の写真(会場が撮影禁止だったのでパンフレットを撮影)の「RUSLAN KARABLINのBE@R」なんだ。

中学生のころ、「桜木ルイ」のジャケ写に釣られて自販機で購入したブツが(確か8千円くらいだった)、コレのモチーフになったモノにそっくり……もといそのもので、「だまされた!」と激怒した――という、刹那い記憶が胸いっぱいに広がる。

「ああ、このままじゃ、何か喉元のあたりにすっぱいものまでこみ上げてキちまうゼ」

そう思ってブースを移動すると、そこにはいままでのコジャレアート空間とは一線を画した、意趣返しともいうべきナイスなオブジェクツが並べられていた。

「スパイダーマン」
「ゴレンジャー」のアカレンジャー
「ウルトラマン」の怪獣ゼットン
「ルパン三世 カリオストロの城」に出てきた刺客
「ケロッグ」のなんか甘いやつのキャラ

ああ、メディコムトイさん。こんなの作ってたなんて。知らなかったYo! しかも、かなりデキがいい。しかも、これらは近日発売予定だったり、すでに売られていたりする。ヤバイ。ちょっと。いや、かなりほすぃかも。

特に、ヤバかったのが、「ドラえもん」に出てきたハンプティーダンプティーみたいな殺し屋ロボのフィギュア。ウェブ上に情報はないみたいだけど、確か7月発売で3,980円とか書いてあったような気がする。買う。ぜってー買う。

「とかなんとか言って、結局忘れて買わないんじゃねーの?」

いや、私、「本気」です。
「本気」と書いて、「マジ」なんです。


キャフェで茶しばきグラスハープでXserve

2004-07-01 | ヌルヌルアーカイブ
今日1番の発見――「茶しばく」という言葉の意外な広域性。

今日2番目の発見――「カフェ」を「キャフェ」と発音すると、笑われる。もしくは、引かれる。

先週の3番目の発見――焼肉屋で「グラスハープに挑戦!」すると、眉毛がビーバップハイスクールなお兄さんに、「ほかのお客様のご迷惑になるのでやめてください」と、コメカミに青筋を立てられつつ、引きつった営業スマイルで怒られる。

「テメーの眉毛の方が、よっぽど“ほかのお客様のご迷惑”だよ」

と、思った。そして、久方ぶりに自分の人さし指を酷使して鳴らせしめた、グラスハープのまるで蟲笛のような音色が、今も耳にのこって離れないンだ。

必然なのか、それを脳内BGMとして、キャフェで茶しばくという行為が、暗号強度256ビットの事実上不可逆な符号化を経て、両の耳の三半規管をパラレルに素通りしていく。

あとに残るは、鼻腔をつたう淡い残り香……失うは、平衡感覚と知る。

見えない波長と、見えざる振幅を、視覚的に捉えられるとしたら――
こんな機械を買ってもいい。

……にしても、高いな。
こんな機械が、138,000円もするのかよ。