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もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

駐中国カナダ大使の更迭に思う

2019年01月28日 | 中国

 カナダが在中国大使を更迭した。

 更迭の理由は、現在カナダに留め置かれているファーウェイ副社長の身柄を米国に引き渡すことに関して、カナダ政府の意思に反して中国寄り・擁護の言動を繰り返したためとされている。昨日のブログで、徴用工問題に対する外交協議の場で「基金設立」が協議された際に、日韓どちら側からの提議であれ一蹴しなかった外交官(例え外相であったとしても)を直ちに更迭すべきと書いた。少々乱暴な意見かとは思っていたが、カナダの処置を見ると国策に反した行動に走る外交官に対しては当然の処置と知って安心した。また、国の不退転の決意を示すシグナルとしても、外交官の更迭は必要であるものとも思う。日本では朝野を問わず、交渉初期の段階から「落し処」が議論されることが多い。確執を抱えた双方が解決策を纏めるための交渉では、5分5分の痛み分けで纏まれば成功と捉えるべきであろうし、それを6分や7分の勝利に持ち込むために虚々実々の駆け引きが繰り広げられるであろうし、とても素人には務まるものではないために外交官が存在するのも理解できる。日本では、民間からの大公使登用は極めて少なく大公使の大半が外務官僚で占められている。そこには外交官が専門職である以上、前半生で培った国際感覚と赴任国の知識が役立つとの思惑に立っているものと思うが、官僚としての前道踏襲・事なかれ重視・失敗の責任を背負わないという悪弊をも持ち続けていないだろうかと危惧するものである。今回、徴用工問題で韓国に足元を掬われた裏には、外交協議で絶対に譲ってはならない点を忘れて、早い段階で安易な妥協点・悪しき落し処の腹案を相手に察知された稚拙さに尽きると思う。徴用工問題では国策に添った正攻法で臨み、決裂した場合でも韓国の姿勢を見極める上で成果があったとすべき協議であるとの覚悟が、当事者に無かったのではないだろうか。

 外交官のゴールの一つは大使であると思うが、過去には赴任国の事情通であるが故に、赴任国の政策を擁護して相手国に取り込まれた感がある駐中・韓大使が散見された。現在の長嶺安政駐韓大使は、慰安婦像問題で大使召還・国会議員からのヒアリングを受けた経緯があるが、召還は同氏の責任や資質を問うものでは無く、国の意思表示としての外交手段の一つとして為されたものであり、日韓関係がこじれている現在にこそ相応しい人物として任命されているものと思う。長嶺大使を含めて外交官・出身母体の外務省の一層の奮起を望むものである。外務大臣は変えた方がいいかも。