明けましておめでとうございます。本日からブログを再開します。
韓国海軍駆逐艦が海自のP1哨戒機に火器管制レーダを照射したことが公にされて半月が経過した。
日本は最終的に哨戒機内の映像まで公開したが、韓国の主張は2転3転した挙句に、哨戒機の示威的飛行への謝罪要求と一方的に映像を公開した政府の行動を非難する姿勢に収斂しつつある。韓国の主張を時系列的に見ると、北朝鮮の漁船捜索に使用~哨戒機の撮影に使用~照射していない~哨戒機の示威飛行と変化しているが、韓国海軍のレーダ誤用(暴走)については一貫して否定している。海軍の暴走とすることは政府が軍隊を完全にコントロールできていないことを示すことであり、韓国に対する国際世論の信頼を根底から失うことに繋がり兼ねず、韓国は無理を承知で説得力に欠ける主張を繰り返さざるを得ない状況である。しかしながら、今回の事案について考えれば、日本にとっても望ましい点をいくつか挙げることができる。1つは、偶発的な武力衝突が起こる危険性を喚起し得たことである。当初は、レーダの照射など大したことでは無いとする意見も多かったが、火器管制レーダの照射が攻撃直前の状態であることが認識されて以降、韓国擁護の意見は次第に少なくなってきた。2つ目は、韓国の反日教育がこれほどまでに歪んだ国民を生み出していることが示されたことである。火器管制レーダの照射が偶発的な武力衝突に発展する危険性を持つことは軍人の共通の認識であり、政治の命令であれば艦隊司令部が、司令部の命令であれば艦長が、艦長の命令であれば射撃幹部が、命令者が最下級の射撃幹部の命令であっても射撃管制員が、それぞれ行き過ぎ若しくは危険性を進言するのが、軍人・軍隊組織の常識であることを考えれば、どこにもその機能が働かなかった、又は、日本叩きならば何をしても許されるとの感覚が全ての国民の根底にあるのではと危惧するものである。もし、直接に機器を操作した射撃管制員の独断である場合には最も危険な状況である。正常な判断力を持たない狂信的な反日原理主義者が引き金に指を掛けていることで、ローンウルフ型テロリストが対日テロのために韓国軍隊内に存在することになるためである。
実際のところ、今回の原因を韓国がどのように分析又は確定しているのか不明であるが、日韓外務省の局長級会談では双方の主張は平行線をたどり、韓国は防衛実務者間での再発防止協議を提案していることから、外交決着ではなく防衛実務者間の齟齬として問題を矮小化しようとする意図が明確に読み取れる。日本としては、安易に韓国の提案に同調するのではなく、あくまで外交問題として処理することを望むものである。