もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

石垣市長選挙に思う

2018年03月12日 | 与党

 石垣市長選挙で、陸自配備容認姿勢の現職中山氏が当選した。

 翁長沖縄県知事をトップとする米軍基地と陸自の配備に反対するオール沖縄の敗北とされれている。教条的な在沖米軍基地の完全撤廃という空疎な理論と実現不可能な公約を振りかざす翁長知事と、行政区域内の尖閣諸島周辺海域における中国の脅威を肌身に感じている石垣市民とは温度差があるのは当然としても、陸自配備容認・経済振興という次善の策ではあっても現実的な選択した石垣市民の健全さを評価したいと思う。オール沖縄は名護市長選に続く連敗であるが、嘉手納周辺住民の安全確保を犠牲にしてでも辺野古移設に反対する姿勢は、県民の支持を失いつつあるのではないだろうか。実際に読んだことは無いので推測や他紙の報道に頼るほかないが、オール沖縄の機関紙的報道に徹している沖縄タイムズと琉球新報に代わり、普遍報道姿勢を貫く八重山日報が発行部数を伸ばしているそうである。門外漢としての所感では、大東亜戦争で唯一の地上戦の舞台となり犠牲を強いられるとともに、戦後も米軍統治下にあり本土並みの開発から出遅れたとの県民感情は理解できるが、日本資本が入らなかったために現在の観光資源が保存できたことも事実で、恩讐に固執するよりも「地勢的に沖縄列島が対中・対北に重要な戦略位置にあることを直視して、国防は国の専権事項であり、その枠内で発展し住民の生活向上を目指す」とする中山市長の前向きな主張の方に軍配を上げるのだが。

 現実に対して過度に過去を投影させることは、前向きな・発展的な関係構築を損なうことにしか繋がらないと思う。日韓が正常な関係を構築できないのも、国民団結の手段として過去の確執を利用していることが大きな要因と思うのだが。