先月の「『憚り』だから憚られる!?」という記事で、「自分が小学校や中学校に通っていた頃、学校のトイレで“大”をするのは非常に恥ずかしい事と生徒の間では認識されていた。」という思い出話、そして「どうやら今の学校でも同じ様な状況に在る。」という事を書いたが、昨日興味深い記事を発見した。
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「学校で○ンコは大問題!男子用“個室”トイレ増殖中 誰にもバレず、心穏やかに・・・」(5月11日、ZAKZAK)
香川県の中学校で完全個室のトイレが出来たと言う。「誰にもバレず、心穏やかにウンコしたい。」という男子中学生の願いを思っての試みだそう。確かに思春期の少年にとって、学校での排便は今も昔も切実な問題。調べてみると、既に同様の試みをしている小中学校が幾つか在ると言う。
完全個室のトイレを付設したのは、先月開校した香川県の高松市立第一中学校(生徒数341人)。2つの中学が統合したのを機に校舎を新築。その際、通常の生徒用トイレとは別に、1階の保健室隣に個室1室だけのトイレを設置した。
導入の経緯に付いて、同市教育委員会は「級友にからかわれるのを気にし、ウンコを我慢する生徒も居る。そうした生徒に配慮する為に設置を決めた。」と説明する。元々は、市議の提案から始まったが、当初は男子用トイレから全ての小便器を排除する「完全個室化」も検討したと言う。だが、躾の問題や掃除等管理面も考慮。保健室の隣にだけ設置するという「折衷案」に落ち着いた。
小学校と校舎を共有する同校では、校舎新築前にアンケートを実施。小学校4年生以上の高学年が「洋式より和式が良い。」と回答したのを受けて和式を増やす配慮もしたと言う。
男なら誰しも学校でウンコしたくなった時、悩んだ経験が在る筈。「学校でウンコするのはタブーだった。」という都内の会社員(31歳)は「催したら、自宅に帰る迄只管我慢するか、他の学年のトイレで済ませていた。大便所に入ったのがバレて上から水を掛けられた級友も居ました。」と振り返る。40代の会社員も「わざわざ校舎の外のトイレで済ませる同級生も居た。」というから、世代を超えた悩みと言える。
そういう意味で、今回の「個室トイレ」は画期的だが、実は同様の事例はこれ迄にも在った。
TOTO(北九州市)等トイレ関連企業7社が運営する「学校のトイレ研究会」は「これ迄に小学校で2件。中学校で1件が個室トイレを導入している。」と明かす。
神奈川県の茅ヶ崎市立松林小は、2003年の改装時に一部の校舎で導入。2006年に開校した山口県の下関市立豊北中も7ヶ所在るトイレのうち2ヶ所で完全個室化を実現したと言う。
茅ヶ崎市教委によると「導入後に行ったアンケートでは、『トイレが新しくなってからウンチを我慢したか?』という問いに85.6%の生徒が『無い。』と答えた。」というから、成果は在った様だ。唯、こうした措置を取らざるを得ない学校側の心境は複雑だ。
個室トイレを導入した或る学校の教頭は「多感な時期だというのは理解出来るが、そもそも『排便が悪い。』という意識を持つ事こそが悪い。」と苦笑いする。
教育評論家の尾木直樹氏は「思春期には自意識が肥大化する傾向は在るが、学校での排便行為に嫌悪感を示すのは、不浄な物を忌避する日本人的感覚も多分に影響している。排便行為は恥ずべきでは無いという意識を持たせる事こそ、教育的課題だ。」と訴えている。とは言え・・・というのが大方の男性の感想だろう。
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やはり「学校のトイレで“大”をするのは非常に恥ずかしい。」という認識は、昔も今も多くの生徒が持っている様だ。元記事の中で30代及び40代の男性が過去の思い出を語っているが、どちらの話も「そうそう、そんな感じだった。」と思い当たる節が。
尾木氏の「排便行為は恥ずべきでは無いという意識を持たせる事こそ、教育的課題だ。」という主張はその通りだが、自分の学生時代も教師達はそういった指導はしていた。それでも効果が無かったのだし、学校で大をしているのがバレた事で虐めの対象になってしまうという可能性がゼロで無い限り、「個室トイレ導入という流れも仕方無いのだろうな。」という気はする。唯、だからと言って「男子用トイレから全ての小便器を排除する『完全個室化』」というのも行き過ぎな感じも。「でも一部だけを個室化すると、結局は『其処に行った生徒は皆ウンコしている!』と虐められそう。」や「個室トイレばかりが混み合うかもなあ。」等、色々な思いも湧き、結構深いテーマかもしれない。
後、個人的に意外だったのは「小学校4年生以上の高学年が『洋式より和式が良い。』と回答した。」という点。自分等が学生だった時分は「和式トイレは何か不潔。」、「足腰が痛くなる和式トイレよりも、洋式トイレの方が良い。」という声が子供達の間には多かった様に思うからだ。「自宅ならば洋式トイレが良いけれど、不特定多数が使用する場所では、便座に触れるのは気持ち悪いので和式トイレが良い。」という“使い分け”が、今の子の中には在るのかもしれないけれど。
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「学校で○ンコは大問題!男子用“個室”トイレ増殖中 誰にもバレず、心穏やかに・・・」(5月11日、ZAKZAK)
香川県の中学校で完全個室のトイレが出来たと言う。「誰にもバレず、心穏やかにウンコしたい。」という男子中学生の願いを思っての試みだそう。確かに思春期の少年にとって、学校での排便は今も昔も切実な問題。調べてみると、既に同様の試みをしている小中学校が幾つか在ると言う。
完全個室のトイレを付設したのは、先月開校した香川県の高松市立第一中学校(生徒数341人)。2つの中学が統合したのを機に校舎を新築。その際、通常の生徒用トイレとは別に、1階の保健室隣に個室1室だけのトイレを設置した。
導入の経緯に付いて、同市教育委員会は「級友にからかわれるのを気にし、ウンコを我慢する生徒も居る。そうした生徒に配慮する為に設置を決めた。」と説明する。元々は、市議の提案から始まったが、当初は男子用トイレから全ての小便器を排除する「完全個室化」も検討したと言う。だが、躾の問題や掃除等管理面も考慮。保健室の隣にだけ設置するという「折衷案」に落ち着いた。
小学校と校舎を共有する同校では、校舎新築前にアンケートを実施。小学校4年生以上の高学年が「洋式より和式が良い。」と回答したのを受けて和式を増やす配慮もしたと言う。
男なら誰しも学校でウンコしたくなった時、悩んだ経験が在る筈。「学校でウンコするのはタブーだった。」という都内の会社員(31歳)は「催したら、自宅に帰る迄只管我慢するか、他の学年のトイレで済ませていた。大便所に入ったのがバレて上から水を掛けられた級友も居ました。」と振り返る。40代の会社員も「わざわざ校舎の外のトイレで済ませる同級生も居た。」というから、世代を超えた悩みと言える。
そういう意味で、今回の「個室トイレ」は画期的だが、実は同様の事例はこれ迄にも在った。
TOTO(北九州市)等トイレ関連企業7社が運営する「学校のトイレ研究会」は「これ迄に小学校で2件。中学校で1件が個室トイレを導入している。」と明かす。
神奈川県の茅ヶ崎市立松林小は、2003年の改装時に一部の校舎で導入。2006年に開校した山口県の下関市立豊北中も7ヶ所在るトイレのうち2ヶ所で完全個室化を実現したと言う。
茅ヶ崎市教委によると「導入後に行ったアンケートでは、『トイレが新しくなってからウンチを我慢したか?』という問いに85.6%の生徒が『無い。』と答えた。」というから、成果は在った様だ。唯、こうした措置を取らざるを得ない学校側の心境は複雑だ。
個室トイレを導入した或る学校の教頭は「多感な時期だというのは理解出来るが、そもそも『排便が悪い。』という意識を持つ事こそが悪い。」と苦笑いする。
教育評論家の尾木直樹氏は「思春期には自意識が肥大化する傾向は在るが、学校での排便行為に嫌悪感を示すのは、不浄な物を忌避する日本人的感覚も多分に影響している。排便行為は恥ずべきでは無いという意識を持たせる事こそ、教育的課題だ。」と訴えている。とは言え・・・というのが大方の男性の感想だろう。
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やはり「学校のトイレで“大”をするのは非常に恥ずかしい。」という認識は、昔も今も多くの生徒が持っている様だ。元記事の中で30代及び40代の男性が過去の思い出を語っているが、どちらの話も「そうそう、そんな感じだった。」と思い当たる節が。
尾木氏の「排便行為は恥ずべきでは無いという意識を持たせる事こそ、教育的課題だ。」という主張はその通りだが、自分の学生時代も教師達はそういった指導はしていた。それでも効果が無かったのだし、学校で大をしているのがバレた事で虐めの対象になってしまうという可能性がゼロで無い限り、「個室トイレ導入という流れも仕方無いのだろうな。」という気はする。唯、だからと言って「男子用トイレから全ての小便器を排除する『完全個室化』」というのも行き過ぎな感じも。「でも一部だけを個室化すると、結局は『其処に行った生徒は皆ウンコしている!』と虐められそう。」や「個室トイレばかりが混み合うかもなあ。」等、色々な思いも湧き、結構深いテーマかもしれない。
後、個人的に意外だったのは「小学校4年生以上の高学年が『洋式より和式が良い。』と回答した。」という点。自分等が学生だった時分は「和式トイレは何か不潔。」、「足腰が痛くなる和式トイレよりも、洋式トイレの方が良い。」という声が子供達の間には多かった様に思うからだ。「自宅ならば洋式トイレが良いけれど、不特定多数が使用する場所では、便座に触れるのは気持ち悪いので和式トイレが良い。」という“使い分け”が、今の子の中には在るのかもしれないけれど。
「学校のトイレで“大”をするのは非常に恥ずかしい。」という認識を本来は正さねばならないのですが、それを施設整備でナントカしようというのが最近の風潮なのでしょうか。指導は効果が無かったとはいえ、なんだかなぁ、やっぱり違うような気がするのですが。。。
「過保護トイレ世代」とか生まれちゃいそうで。。。
先月の記事で「あくまでもイメージだけれど、欧米では『学校で大をする。=恥ずかしい事。』という雰囲気は余り無く、アジア圏でそういった雰囲気が強い様に感じる。」と書いたのですが、やはり「不浄な場所に行くのは恥ずかしい事。」という捉え方が我が国には潜在的にも在るのでしょうね。仰る様に設備を変えるという以前にメンタル面での指導を行うのがベターなのでしょうが、自分が子供の自分からそういった指導が為されていたのに、効果が殆ど見られなかった事を考えると、止むを得ない措置なのかなあという気が。遣るとすれば学校だけでは無く、一番影響力が在る筈の「家庭での指導(=躾)」というのが重要に思え、学校と家庭がタッグを組んで取り組まないと難しいかもしれません。