今年の大河ドラマ「真田丸」【動画】が、昨夜、最終回を迎えた。同ドラマに関しては過去に「『真田丸』の第1回を見て」、「心がグッと鷲掴みされる」、「既成概念に捉われない脚本」、そして「昔は“顔だけの俳優”だったが」と記事にして来たが、全てを見終えて感じたのは「出色の出来栄えだった。」という事で、少なくとも21世紀に入って以降に放送された大河ドラマの中では、断トツの作品。
三谷幸喜氏が大河ドラマの脚本を担当するのは、今回が2度目。最初は12年前の「新選組!」【動画】で、個人的にはそんなに魅了される内容では無かったが、今回の「真田丸」では三谷氏の“天才性”に圧倒された。
歴史上の人物が取り上げられる際、概して彼等の偉業を描く事に主眼が置かれてしまい勝ち。でも、彼等も我々と同じ人間で在り、大便もすれば小便もするし、弱い部分だって持っている。そんな当たり前の事が、ユーモアを交えて描かれているから、「歴史上の人物達が、良い意味で身近に感じられる。」のだ。(ユーモアと言えば、最終回の初っ端に“真田十勇士”を思わせる面々が登場したのには、思わず吹き出してしまった。心憎い設定で在る。)
“既成概念に捉われない脚本”というのも、首尾一貫していた。大河ドラマでは「主人公の幼少期から始まる。」というのが第1回の定番だけれど、「真田丸」の第1回は主人公・真田信繁が既に12~15歳の姿で登場。
又、関ヶ原の戦いが取り上げられる際には普通、長々と描くのが常なのに、「真田丸」では実質たった2シーン(約50秒)で、合戦のシーンも無かったのには唖然。でも、「飽く迄も信繁の視点で描いた作品なので、真田軍が参戦しなかった関ヶ原の戦いでは、信繁は傍観者の立場。『“外部の人間”からすると、天下分け目の関ヶ原の戦いも、こう描く方が自然なのかも。」という思いになった。
最終回でも、信繁及び息子・大助の戦死は最も盛り上がりを見せ、そして最も泣かせるシーンとなろうが、信繁に関しては自刃する直前迄しか描かれず、大助に到っては亡くなるシーンすら無かった。意外では在ったけれど、さらっと描いた事で逆に、彼等に対する思慕の念を見ている側に増させたのではないか。
「歴史という物を、ロング・スパンで捉えて描く。」というのも、今回の「真田丸」では強く感じられた事。最終回の最後の最後では、「大坂の陣では徳川家康側に付いた(信繁の)兄・信之が、戦後、松代藩の初代藩主となった。」事をナレーションで紹介した上、「其れから約250年後の幕末に、江戸幕府を崩壊させる大きな存在となった天才兵学者・佐久間象山が、其の松代藩から輩出された。」事を、さらっと付け加えていた。「父・昌幸と弟・信繁は徳川家康と闘い続け、結果として敗れ去った。」というのがショート・スパンでの捉え方ならば、「彼等と縁の在る人間が、約250年後に家康が作った江戸幕府を崩壊させた。」というのはロング・スパンでの捉え方。「ショート・スパンでは家康に屈した真田も、ロング・スパンでは勝利した。」とも言え、そういう着眼点をさらっと取り込んだ三谷氏は、本当に凄い。
大坂夏の陣、途中迄は優位に戦っていた豊臣方が、一寸した出来事が原因で、一気に敗北へと向かって行く。歴史という物は、概してそういう面が在る。
又、「組織のリーダーは唯我独尊で在っても駄目だが、周りの意見に翻弄され、思い切った決断が出来ないのも駄目。」というのを、豊臣秀頼の生き方から再認識させられた。
「真田丸」が非常に見応えの在る内容だっただけに、来年以降の大河ドラマには不安が残る。来年の「おんな城主 直虎」は主人公の井伊直虎が女性(先日、「直虎は、男性だったのではないか?」とも思わせる文献が発見されたが。)だけに、自分が苦手とする所の“内向きな描かれ方”がされるのではないかという懸念が在るし、再来年の「西郷どん」は以前の大河ドラマでも取り上げられた人物で、新鮮味に欠ける。3年後の作品はタイトル未定なれど、「過去のオリンピックを題材にした群像劇で、主人公は非実在の人物となるのではないか。」とも言われていて、今一つパッとしないので。
私の母は幸村つまり仙台真田の家系です。
昔、直系の宗家を訪れて、一代に限り六文銭の使用を許されました。日本の国法とどう関わるか知らないが、宗家の当主から口頭でも許されたならOKと、六文銭を使用してきました。
ソレガ大河から煩く聞かれるようになった。
一一個人的な話をしなければならないのにウンザリです!
終わってくれて幸いです。直系の方々はどう感じているか解りませんが、傍系でユルサレタ私は鬱陶しかった!
大河あんまし見てねーし!
私は、子供の頃に見た人形劇の真田10勇士の方が感動なのですけどね!
あれ外人の才蔵から、ホトンドがはみ出だし者の集団でねいすか?
柴田錬三郎原作の虚構の方が、はるかに開放的な気分があった気がしますが。
管理人さんの「シュマリ」大河化には大賛成です。戦国のチョイトシタ有名人をヒーロー化するのは、そろそろ病めたら?
デキノ良い作品なのは飛ばし観ていた私も認めるけど、うるせーんですよ子孫としては。
先祖様を静かに眠らせて頂けませんかね?
NHKの視聴率の為に、御先祖は闘った訳ではないのですから!
もちろん観光目的の自治体の為でもない!
そもそも固定の歴史上人物を、消費するのは、
ドラマの作る側も、観る側も、頭が硬直してる証拠でしょ?
幕末、戦国にはウンザリ!
中世や古代だって日本史はある訳ではないですか?
白村江を扱えば?
天智天皇と天武天皇との確執や、他にも掘り返す意味のあるレキシハあるっしよ?
なんでシュマリが悪い?
民族主義で世界が溢れる今に教訓は多いのに?
大河より「坂之上の雲」の方が意義は大きかった思うな。
「日輪の遺産」とかやれよ!
腰ぬけNHK.、民放と違い、俺らから強制的に視聴料金を貪るのなから、民放で出来ない次代をやれっての!
英国な国営放送は「モンティ・パイソン」やったぞ!腰ぬけNHK.が!!
其の流れを汲む方々からすると、“御先祖様”を取り上げれた場合、思いは色々でしょうね。必要以上に美化して描かれた場合、「嬉しい。」と思う方も居れば、「歴史に忠実たれ。」という御考えの場合は、「何だかなあ。」と感じる方も居られるでしょうね。
自分は、上杉謙信の流れを汲んでいると言われています。と言っても、傍流の傍流で、血の濃さは果てしなく薄いレヴェルでしょうが。
そんな自分ですが、上杉謙信の「義」の面を紹介されると、正直嬉しく思う。でも、余りに其の部分許りが強調されてしまうと、鼻白む所も在る。まあ、受け取り方は色々という事ですね。
歴史ドラマが概して“戦国時代”を取り上げ勝ちなのは、其れを好む国民性というのも在るだろうし、又、例えば奈良時代等から比べると時代が直近で、其の分、登場する人物達に“身近さ”が感じられ、感情移入し易いという面も在りそう。