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「がんばれ!ベアーズ」:1976年に公開されたアメリカ映画。アメリカ西海岸の町に在る、問題児許りを抱えた弱小少年野球チーム「ベアーズ」の奮闘振りを描いている。高い人気を博し、1978年と2005年に続編が公開されている。
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過去に何度か書いたが、「子供の頃夢中になって見ていた刑事ドラマ『Gメン’75』の全作品をDVDコレクションした『Gメン’75 DVDコレクション』。」を定期購読している。先日発売された第75号は、第223話(1979年9月8日放送)~第225話(同年同月22日放送)が収録されているのだが、第225話のタイトルは「少年野球チーム 誘拐」。作品内では草野球に興じる少年達の姿が描かれているのだが、興味深いのは彼等が被っているキャップ。其の少なからずが、今は無きプロ野球チーム「近鉄バファローズ」のキャップで在る事。
今は余り見掛けなくなったけれど、自分が子供の頃は、“野球帽”を日常的に被っている男の子が多かった。関西圏は判らないけれど、少なくとも関東圏では“ジャイアンツ帽”を被っている子が圧倒的多数で、自分もそんな1人だった。なので、未だジャイアンツの人気が高かった放送当時(1979年)に、登場する少年達の少なからずが近鉄バファローズの帽子を被っている事に「えっ?」と思ってしまったのだが、冊子に記された解説を読んで納得。此の年は、「近鉄バファローズが創設30年目にして、初のリーグ優勝を果たした年。」だったのだ。思い返せば、「確かに此の年は、近鉄バファローズの初優勝に沸いていたなあ。」と。因みに、此の年の日本シリーズは近鉄バファローズとカープが対戦し、今も語り継がれる「江夏の21球」が投じられたのだ。
で、第75号の解説には、“少年野球の今昔”に付いても記されている。少年野球に関し、日本で最も多くのチームを抱える組織が「全日本軟式野球連盟」で、小学生(学童)の野球チームの9割以上が、此の組織に加盟しているそうだ。全日本軟式野球連盟で1975年から取り始めた統計によると、初年度の加盟チーム数は約15,000。其れが一時的に、1980年度には倍迄に膨れ上がった。其の要因の1つが、冒頭で紹介した「がんばれ!ベアーズ」のヒットに在ると思われる。
然し、5年後の1985年度には、略1975年の数字迄減少。そして、2007年度からはずっとチーム数の減少が続き、2022年度は統計を取り始めて以降初めて、1万の大台を割り込んだと言う。2007年からの15年間で、約5千ものチームが消滅。
そんなにも少年野球チームが激減した理由は幾つか在ろうが、「子供がするスポーツの多様化」、「止まらない少子化」、「野球をする上での制約」等が考えられる。
自分が子供だった頃、「男の子がするスポーツといったら、野球の“一択”という感じだった。」が、今は様々なスポーツに興じる子が増えた。
又、抑、少子化で子供の数が減り続け、必然的に少年野球に取り組む者が減ったというのが在る。
そして、馬鹿にならない理由としては、「野球というスポーツがユニフォームや道具等、揃えるのに結構な金額が掛かるので、金銭面で厳しい家庭では子供にさせる事が難しい。」や、「広い場所が必要なので、確保するのが難しい。」等、制約が少なく無い事だろう。