ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「春休みに出会った探偵は」

2024年06月15日 | 書籍関連

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中学2年生の安住花南子(あずみ かなこ)は、父親の海外勤務によって、春休みから1人暮らしを始める。其の場所は曾祖母の五月(さつき)さんが経営するアパート「さつきハイツ」。

其の矢先、五月さんがぎっくり腰で入院。心細い花南子のに、宛先不明の謎の封書が届く。同級生男子・根尾新太(ねお しんた)と共に、其の謎を調べ始める花南子だが、偶然出会った“名探偵”今津(いまづ)の存在が、花南子の生活を大きく動かし始める。
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大崎梢さんの小説春休みに出会った探偵は」は、「共に片親の家庭で育つ同級生の花南子と新太が、身近で起こった“事件”を、調査会社に勤める男性・今津が“探偵役”となって解決するというストーリー。全部で、5つの短編小説で構成されている。

新太は母親と2人暮らし。5年前、父親の浮気によって、離婚したからだ。又、花南子は3歳の時、母と別れた。“性格の不一致”による離婚で、以降は父と2人暮らし。母とは、全く会っていない。似た様な境遇の2人だからこそ、通じ合う物が在るのだろうが、共に「“謎めいた話”に首を突っ込みたがる。」という共通点も在る様だ。

個人的には「おばあさんがいっぱい」という話が面白かった余りにも謎めいた部分が多く、又、少々不気味な展開も在ったりするので、「どういう事なのだろう?」と興味を惹かれたからだ。意外な結末も悪くは無かった。

でも、意外性と言えば、「最後の作品にて、最後の最後に明らかになる“或る人物の正体”に尽きる。」だろう。「“現代”だからこそ、そういう設定も在りなんだろうな。」とは思いつつ、「まさかなあ・・・。」という驚きと共に、「全く気付かなかったのかなあ?」という不思議さが。余りにも意外過ぎて、「其の正体を予想出来た読者は、恐らく極めて少数派だろう。」と思う。

総合評価は、星3つとする。


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