先日、朝の通勤バスで記録的な渋滞に巻き込まれてしまいました。スムースにいけば約15分のルート。通常の渋滞でも3,40分といったところです。しかし今回かかった時間はなんと一時間半!プロ野球でいえば0対20くらいで大敗を喫したようなものでしょうか。原因は途中で行われていた水道管工事。あまりに進まないことに痺れを切らしたのか途中下車をして歩いていく方も多く見受けられました、私はというと、最後部座席に座っていたことや外が雨模様だったこともあり、おとなしく乗っていることにしました。駅に着いた頃にはバスはがらがら、おまけにすっかりラッシュは過ぎ去っていました。いやはや何とも...。そんな90分の間、私の御伴をしてくれたのがこれから紹介する Runrig です。
Runrig は 1973年にスコットランドのグラスゴー (Glasgow) で結成されました。彼らの音楽の素晴らしいところはスコティッシュ・トラッドの影響を受けながらも、それを見事にロックのサウンドに昇華している点でしょう。借り物のフレーズではなくしっかり彼らの血や肉となっているのです。曲の多くは英語で唄われていますがスコティッシュ・ゲーリック(スコットランド地方のゲール語)で唄われる曲も少なくなく、彼らの背景にある文化を感じずにはいられません。結成から30年以上を経た今もスコットランドを代表するベテラン・ロック・バンドとして第一線で活躍しています。
私が初めて Runrig に出合ったのは今から10年以上も前のことになります。とあるデパートで開催されていた中古レコード店のバーゲンで山ほど陳列されたレコードの中に彼らの "The Cutter & The Clan" というアルバムを見つけたのです。その頃、既にケルト・ミュージックの世界に足を踏み入れていた私は Runrig という名前だけは何度か耳にしたことがあり「ちょっと聴いてみようかな」という軽い気持ちでレジへ向かったのでした。
実を言いますと、この愛すべきスコティッシュ・トラッド・ロック・バンドと私の最初の出会いはそれほど衝撃的なものではなかったのです。今思えば、まだ私の感性がまだ Runrig の波長に合っていなかったのでしょう。レコードを聴き終えての感想は「ふーん」という程度でした。俗に言う「可もなく不可もなく」というやつです。何度か繰り返し聴いた後、そのレコードはすっかりターン・テーブルから遠ざかってしまいました。しかし音楽とは全く以って不思議なものです。まさか自分がこの先 Runrig に嵌まっていくとはこのとき思いも寄りませんでした。
CD やレコードが増えてくると段々と聴かなくなってくるものってありますよね。すべてを機械的にローテーションを組んで聴いている人なんていないでしょう(断言は出来ませんが...)。でもたまにラックを眺めて、久しく聴いていなかったアルバムをふと聴いてみようかという衝動に駆られることはありませんか?私にとってはそれこそが Runrig との本当の出会いでした。レコードを買ってから1年以上も経ったある日のことです。
初めて聴いたときとは少し印象が違いました。何か感じるものがあったのです。何がそう思わせるのかすぐにはわからなかったのですが、その日以来カセットテープに録音してウォークマンなどでもよく聴くようになりました。そしていつの間にか Runrig の音楽は私の中でスコットランドの情景とリンクするようになっていたのです。高らかに響き渡るバグパイプの音色、大地の鼓動を思わせるダイナミックなリズム、そしてまろやかな Donnie Munro のヴォーカルと哀愁漂う Rory MacDonald のヴォーカル。声質の異なる二人のヴォーカルを軸にすべては見事に溶け合い Runrig 節を作り上げていたのです。テクノロジーでは決して生み出せない人間らしさが彼らの音楽には脈打っていました。そしてそれこそが私の感じていたものだったのです。
Discography
以下は現在私が所有している Runrig 関連の CD です。
1979 - The Highland Connection
1981 - Recovery
1985 - Heartland
1987 - The Cutter & The Clan
1988 - Protect And Survive (CDS)
1988 - Once In A Lifetime
1989 - Searchlight
1991 - The Big Wheel
1993 - Amazing Things
1994 - Transmitting Live
1995 - Mara
1996 - The Best Of Runrig - Long Distance (2CDs)
1998 - Beat The Drum
1998 - The Greatest Flame (2CDSs)
1999 - BBC Session And Live + Long Distance (2CDs)
1999 - In Search Of Angels
斜体のタイトルがオリジナル・アルバムでそれ以外はライブ盤やベスト盤、シングルなどになります。これから Runrig の音楽を聴いてみようと思う方はまずベスト・アルバム "The Best Of Runrig - Long Distance" から聴いてみることをお薦めします。歴史の長いバンドなので数多くの名曲を残していますが彼らの魅力は十分に伝わる選曲です。またオリジナル・アルバムでは "Mara" を最後に Donnie が脱退、"In Search Of Angels" からは新しいヴォーカリストになるため Donnie 時代の Runrig を総括するという意味でも最適だと思います。今後も Runrig については色々と紹介していくつもりです。
オフィシャルサイト
Runrig の公式ウェブサイトです。
http://www.runrig.co.uk/
taigh (橋本さんのサイト)
ケルト地方の旅行記やケルト・ミュージックについて色々と書かれています。
特に Runrig に関する情報量は日本語で読めるページとしては最大ではないでしょうか。
http://cvnweb.bai.ne.jp/~taigh/
ケルティック・ミュージック・オンライン
Runrig の解説は「ケルト音楽へのお誘い(2)」のページに掲載されています。
※ 現在全面改装中でトップページからのリンクが切れています。Runrig のページはこちら。
http://www.asahi-net.or.jp/~pt9t-fjt/celt.html
Runrig は 1973年にスコットランドのグラスゴー (Glasgow) で結成されました。彼らの音楽の素晴らしいところはスコティッシュ・トラッドの影響を受けながらも、それを見事にロックのサウンドに昇華している点でしょう。借り物のフレーズではなくしっかり彼らの血や肉となっているのです。曲の多くは英語で唄われていますがスコティッシュ・ゲーリック(スコットランド地方のゲール語)で唄われる曲も少なくなく、彼らの背景にある文化を感じずにはいられません。結成から30年以上を経た今もスコットランドを代表するベテラン・ロック・バンドとして第一線で活躍しています。
私が初めて Runrig に出合ったのは今から10年以上も前のことになります。とあるデパートで開催されていた中古レコード店のバーゲンで山ほど陳列されたレコードの中に彼らの "The Cutter & The Clan" というアルバムを見つけたのです。その頃、既にケルト・ミュージックの世界に足を踏み入れていた私は Runrig という名前だけは何度か耳にしたことがあり「ちょっと聴いてみようかな」という軽い気持ちでレジへ向かったのでした。
実を言いますと、この愛すべきスコティッシュ・トラッド・ロック・バンドと私の最初の出会いはそれほど衝撃的なものではなかったのです。今思えば、まだ私の感性がまだ Runrig の波長に合っていなかったのでしょう。レコードを聴き終えての感想は「ふーん」という程度でした。俗に言う「可もなく不可もなく」というやつです。何度か繰り返し聴いた後、そのレコードはすっかりターン・テーブルから遠ざかってしまいました。しかし音楽とは全く以って不思議なものです。まさか自分がこの先 Runrig に嵌まっていくとはこのとき思いも寄りませんでした。
CD やレコードが増えてくると段々と聴かなくなってくるものってありますよね。すべてを機械的にローテーションを組んで聴いている人なんていないでしょう(断言は出来ませんが...)。でもたまにラックを眺めて、久しく聴いていなかったアルバムをふと聴いてみようかという衝動に駆られることはありませんか?私にとってはそれこそが Runrig との本当の出会いでした。レコードを買ってから1年以上も経ったある日のことです。
初めて聴いたときとは少し印象が違いました。何か感じるものがあったのです。何がそう思わせるのかすぐにはわからなかったのですが、その日以来カセットテープに録音してウォークマンなどでもよく聴くようになりました。そしていつの間にか Runrig の音楽は私の中でスコットランドの情景とリンクするようになっていたのです。高らかに響き渡るバグパイプの音色、大地の鼓動を思わせるダイナミックなリズム、そしてまろやかな Donnie Munro のヴォーカルと哀愁漂う Rory MacDonald のヴォーカル。声質の異なる二人のヴォーカルを軸にすべては見事に溶け合い Runrig 節を作り上げていたのです。テクノロジーでは決して生み出せない人間らしさが彼らの音楽には脈打っていました。そしてそれこそが私の感じていたものだったのです。
Discography
以下は現在私が所有している Runrig 関連の CD です。
1979 - The Highland Connection
1981 - Recovery
1985 - Heartland
1987 - The Cutter & The Clan
1988 - Protect And Survive (CDS)
1988 - Once In A Lifetime
1989 - Searchlight
1991 - The Big Wheel
1993 - Amazing Things
1994 - Transmitting Live
1995 - Mara
1996 - The Best Of Runrig - Long Distance (2CDs)
1998 - Beat The Drum
1998 - The Greatest Flame (2CDSs)
1999 - BBC Session And Live + Long Distance (2CDs)
1999 - In Search Of Angels
斜体のタイトルがオリジナル・アルバムでそれ以外はライブ盤やベスト盤、シングルなどになります。これから Runrig の音楽を聴いてみようと思う方はまずベスト・アルバム "The Best Of Runrig - Long Distance" から聴いてみることをお薦めします。歴史の長いバンドなので数多くの名曲を残していますが彼らの魅力は十分に伝わる選曲です。またオリジナル・アルバムでは "Mara" を最後に Donnie が脱退、"In Search Of Angels" からは新しいヴォーカリストになるため Donnie 時代の Runrig を総括するという意味でも最適だと思います。今後も Runrig については色々と紹介していくつもりです。
オフィシャルサイト
Runrig の公式ウェブサイトです。
http://www.runrig.co.uk/
taigh (橋本さんのサイト)
ケルト地方の旅行記やケルト・ミュージックについて色々と書かれています。
特に Runrig に関する情報量は日本語で読めるページとしては最大ではないでしょうか。
http://cvnweb.bai.ne.jp/~taigh/
ケルティック・ミュージック・オンライン
Runrig の解説は「ケルト音楽へのお誘い(2)」のページに掲載されています。
※ 現在全面改装中でトップページからのリンクが切れています。Runrig のページはこちら。
http://www.asahi-net.or.jp/~pt9t-fjt/celt.html
私も一発聴きがよかったわけではないのでジワジワと良さがわかってきたって感じです。
いつのまにかゲール語の響きが気持ちよくなってくるんですよ。
Corrs は自分も大好きですが、ポップスというイメージが強いです。音楽って聴く人によって受ける印象が違うのが面白いですね。
そうそう、ハードなのがご所望であれば Wolfstone あたりはどうでしょうか? イーリアン・パイプが炸裂しています! 以下で試聴できるので、よければ聴いてみて下さい。 ディストーションの効いたギター・リフまで飛び出してきますよん。
ttp://www.invernessonline.com/wolfstone/downloads.htm
ttp://www.artistdirect.com/nad/music/artist/card/more/0,,511269-1,00.html
あとアイリッシュ・トラッドの王道であれば、最初は Chieftains や Altan なんかがお薦めです。