Zeno / Runway To The Gods (2006)

2007-01-21 01:18:54 | Music > HM/HR
 
最近、兄の Uli 同様、ますます浮世離れしてきた Zeno Roth ですが、そんな落ち着いた雰囲気の本人とは裏腹に今回もサウンドは熱いです(笑)。2006年を振り返ると、Fair Warning 周辺アーティストということで、後発の Last Autumn's Dream に隠れてしまった感もありますが、アルバム自体の出来は中々のものだと思います。

本作から参加することになった元 Jaded Heart の Michael Bormann はハスキーな声質と中音域が魅力のヴォーカリストで、前任者の Michael Flexig とはスタイルを異にします。Zeno サウンドにはハイトーン・ヴォーカルが不可欠という想いのファンも多いでしょうし、この起用には賛否両論あるようですね。僕も Zeno というと Michael Flexsig のイメージが強いですから、彼が唄わないと聞いたときはちょっと残念な気持ちになりました。ただ実際にアルバムを聴いてみて Michael Bormann の健闘ぶりに「これならイケる!」と安心しましたね(というわけで僕は「賛」派です・・・笑)。そういえば彼は一時期 Bonfire にも在籍していたんですよね。自称 Bonfire ファンの僕ですがこの時代は未チェックでした(笑)。そのうち機会があれば聴いてみようと思います。

一曲目のソロからこれでもかというくらいの哀愁のギターが押し寄せてきます。ワウとアーミングで紡がれるメロディにはあたかも生きているかのようなウネリが感じられ、Zeno を Zeno たらしめんとする魅力になっていますね。sorapapa さんではないですが、これがノーマルのストラトだなんてにわかに信じがたいです(sorapapa さんの記事はこちら)。弘法筆を選ばず・・・彼はスカイ・ギターがなくてもメロディを飛翔させる術を知っているのでしょう。Helge がこの領域に達するのはいつになるでしょうかね(応援しているんだヨ~)。

オープニングのみならず、アルバムはどの曲も Zeno ワールドが展開されている金太郎飴状態(笑)。その中でも特にお気に入りなのが Deep Purple の "Burn" ライクな "I Feel - I Live" ですね。RABI さんもご自身のブログで同じ感想を述べてらっしゃいましたが、やっぱり似てますよね、これ(RABI さんの記事はこちら)。

何はともあれ、ジャーマン・メタルではないジャーマンの流れを強く感じさせる一枚ですね。