井川駅のホームと線路の様子を色々撮影し、メモを取るところは全て書き込んで、それから駅舎のほうへ移動しました。上図の景色がいちばん井川駅らしいな、と思いましたので、この角度と範囲はNゲージジオラマで作るときの中心部分にしよう、と決めました。
改札口の手前まで来ました。廃線の線路と踏切と1番線ホーム跡が上図のように見えます。昔は廃線の線路に沿った上図の低いスペースも1番線ホームとして使われていたので、向こうにその名残の白線が少しだけ残っています。
かつて堂平駅まで貨物列車が走っていた頃に、井川駅の改札口に面したこの1番線ホームに停まっていたそうですが、ホームが短いので貨車で5輌分しかホームに入れなかったそうです。
なので、現在アプト式列車が停まっている、カーブしているホームは、かつては2番線ホームであったわけです。
同じ位置で反対側を見るとトンネルが見えます。1番線ホームがトンネルの脇までついているのが分かります。トンネルの右側に61番の札がついていますので、井川線の61番目のトンネルだと分かります。
トンネルの横、駅舎の西側には上図のガレージのような、シャッターが閉じられた建物があります。かつての売店の建物だったそうです。
井川駅の改札口です。右側の駅名の看板に「大井川鐡道」ではなくて「大井川鉄道」と墨書されたままなので、平成12年10月1日以前に付けられたものと分かります。
もとは「大井川鉄道」と表記していましたが、平成12年10月1日に子会社の大鉄技術サービスを存続会社とする形で合併し、翌2日に「大井川鐵道」と商号を改称したので、現在は「大井川鐡道」と書くわけです。
改札口の向こうが事務所、その向こうの壁が出っ張っている部分が付属施設でしょうか。
Nゲージジオラマ製作の参考資料として撮った図です。駅舎、売店、トンネル、線路の位置関係が分かります。
駅舎の外に出て外観を撮りました。昭和34年(1959)8月1日開業当時からの建物がいまも現役です。令和4年に駅舎の一部が改修されていますが、主に待合室の内装関係であったそうです。
駅舎の東側にはお手洗いがあります。井川地区のゆるキャン聖地巡礼で利用出来るお手洗いは、ここと井川ダム展示館のほかは、井川ビジターセンターしかありませんので、前回の聖地巡礼時には井川ダム展示館のお手洗いを利用しました。
お手洗いの横にはポストがあります。その脇に「南アルプス表登山口」の道標があり、ここ井川駅が南アルプス山系への登山口にあたっていることが分かります。ここから井川地区のコミュニティバスを利用して終点の白樺荘まで行き、そこから南アルプスの赤石岳や聖岳などに登っていく登山客が多いそうです。
Nゲージジオラマ製作の参考資料として撮った図です。駅舎、売店、お手洗いの位置関係が分かります。三角形の高台の敷地のうえに上図のように建ち並んでいます。
売店跡の左にも簡易小屋が続いていて、何かを販売していた痕跡がありました。
Nゲージジオラマ製作の基本案では、売店跡までが範囲になる感じですので、左側の簡易小屋は再現製作するかどうか、まだ分かりませんでした。とりあえず写真を撮り、メモに平面図を記録しておきました。
同じ位置から反対側を向くと、下の車道に連絡する階段があります。井川地区のコミュニティバスのバス停も下にあります。階段を降りたら車道脇のスペースに出ますが、そこから車道を歩いて5分ほどで井川ダムに行けます。
階段の横には休憩スペースがあってテーブルとベンチがあります。今回はここでお昼の弁当を食べました。周囲に売店もコンビニも無い秘境の駅ですから、朝に宿を出て藤枝駅から列車に乗る前に駅横のコンビニで弁当や飲料などを買っておいたわけでした。
とにかく井川線を全線乗って楽しむ場合、弁当持参は必須となります。車やバイクで行けば、付近の食事処へサッと行けそうですが、井川地区には食事処すら殆どありませんから、遠く離れた井川本村のビジターセンターまで行かないといけません。
昼食弁当を食べてしばらくのんびりした後、駅舎内に戻りました。令和4年に改修されて綺麗になった待合室の様子を撮りました。受付窓口が改修され、その横に以前は無かったショーウインドーが設けられていました。 (続く)