胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

胃腺窩上皮型腺腫(gastric foveolar-type adenoma)と深切り切片(deeper sections) vs.連続切片(serial sections)。ラズベリー様ポリープ

2024-03-31 | 胃腺腫
H. pylori未感染で萎縮のない体部粘膜に発生してきたラズベリー様ポリープ raspberry-like polypからの生検でfoveolar-type adenoma/dysplasiaと診断したので、CSPされました。
ところが、最初の切片に腫瘍が見当たらないで、深切り切片を作ってもらいました(Fig. A: 見出し写真クリック!)。


ルーペ像右端の切片です。腫瘍がない!腺窩上皮過形成のみ!どないしょう!(Fig. B)


ルーペ像左端の切片です。腺窩上皮型腺腫 foveolar-type adenoma/dysplasiaあり!ほっとした(Fig. C)。
(低異型度な腺窩上皮型細胞が領域性とフロントが明瞭な増殖を示しています。毛細血管豊富で広い間質も特徴的です。Fig. Bのfoveolar hyperplasiaと比べてください)

”深切り切片”と”連続切片”を使い分けて、正診に迫りたいところですが、やりすぎるとせっかくの検体がなってしまうことがあるのでほどほどに。

SLダイヤ情報の”深切り切片””連続切片”(Fig. D:写真クリック)

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