英一と英二を映画で見てみたいと思います。実写では難しいでしょうけど、アニメでも良い。同じように弘が歌うところを見てみたいがこちらはもっと難しいですね。
彼らはほんとうに存在しているような気がします。英一が最後、大人の顔になっているのを見て「ああ、彼はいるんだな」と思ったのです。
ネタバレで書いていきますので未読の方はご注意ください。
「BlueMoon」英一と英二の人格と関係性にとても惹かれます。
強くて頭がよく美貌の英一と頼りなくて抜けてて同じ顔なのに普通の男の子でしかない英二。だけど本当は英一のほうが脆くてそんな双子の兄を英二は自分を馬鹿だと演じることで守っている。二人の別れまでもがどうしても必要なことだったという物語。
子供からおとなへと移り変わる男性の微妙なはざまを森脇真末味は描いたのです。
それは「緑茶夢」の弘にも感じられます。弘は並外れた歌唱力を持つ少年ですが、神経質で対人関係に問題があり暴力的でさえあります。そういった未熟さが次第に変化していく様に魅了され何度も読み返しました。
弘の周囲にいる大人たち水野、豊田、本田、鈴木(良いネーミング)そして仲尾、八角、大城。
誰もがほんとうにそこにいるのです。
森脇真末味の面白さは物語が少しずつつながって展開していくところにもあります。「緑茶夢」から「おんなのこ物語」へそして「BlueMoon」へと移行します。
さらに仲尾と金子の話へと続きます。
「緑茶夢」の豊田に続き金子の造形は少女漫画では(少なくともかつては)なかなかお目にかかれない男っぽさを楽しませてくれました。仲尾と金子の関係も男臭くて好きでした。
男同士の関係に友情でもあり性的なことでもあり反発でもあり戦いでもある表現をしてくれていた森脇真末味のマンガ。一定の年齢以上しか読んでいないであろうと思われるのは惜しい。今でももっと読まれて欲しいのです。
本当にアニメにならないでしょうか。
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森脇真末味世界好きでした。今も時々読んでいます。
どうしてもう少し有名にならなかったのだろう、と今でも残念なんですよ。マンガだけでもいいんですけど音や動きのある彼らも観たかったなあ、なんてしつこく思っているのです。