イタリア中部に点在する、岩の台地の上に造られた街。
オルヴィエートやチヴィタ・ディ・バーニョレージョなどがよく知られています。
そんな実在の街を参考にしながら架空の街の夜景を50号で描いています。
前回、7月末の段階では下図まででしたが
8月以降は制作を中断することが多くなってしまいました。
10月に入って、個展が終わって、ようやく本格的に再開です。
前回掲載した、鉛筆による6号くらいの下図です。
台地や街の基本形を考えるためのものです。
これを基にして、50号に下描きをしていきます。
しかし、単純に下図を引き伸ばすだけではありません。
画面が大きくなると、それだけで印象が変わってきますので
イメージに合わない部分は躊躇なく変更を加えていきます。
本紙(本番の紙:和紙)は50号Pというサイズです。
横116.7cm、縦80.3cm。
以前にも書きましたが、普段私は原寸大の下図はまず作りません。
本紙の下描きは、直接鉛筆で描いていきます。
これはパソコンで下図の画像と自作の16分割線を表示するアプリケーションを重ねあわせ
そのモニター画面をキャプチャして、A4サイズにプリントしたものです。
本紙にも16分割線を描き入れて、このプリントを見ながら引き伸ばしていきます。
下描きが一応終了しました。
下図に比べると、街並みの高さを低くしています。
相対的に崖の面積が増えました。
下描きは、いつものように鉛筆・水彩・薄墨を使っています。
彩色に入る前に、最初に捨て膠(膠水だけを塗る)という作業をしておきます。
今回は鉛筆を多用したため、本紙の表面がいつもより痛んでいます。
修正を重ねて毛羽立ったり、鉛筆で押さえられて凹んだりしています。
膠水が鉛筆を定着させると同時に、痛んだ表面をある程度整えてくれるのです。
彩色(下塗り)の開始です。
まずは、とりあえず空を暗くします。
絵具は、岩黒11番+岩黒13番+アイボリーブラックです。
暗くするだけですので、まだ微妙な色調などは考えていません。
街や崖は下描きのままですので、一気にコントラストが高くなりました。
私の作品は霧がかかったようなボンヤリとしたものが多いので
最初は強めに描いておかないと、画面の芯がなくなってしまうような気がするのです。
この後は崖や街に固有色に近い色を置いて
画面全体に一通り色を入れてしまいます。
そこまでは、いつもの私のやり方なのですが…
それ以降、今回は少しだけ彩色法を変えてみようと思っています。
-------------- Ichiro Futatsugi.■
オルヴィエートやチヴィタ・ディ・バーニョレージョなどがよく知られています。
そんな実在の街を参考にしながら架空の街の夜景を50号で描いています。
前回、7月末の段階では下図まででしたが
8月以降は制作を中断することが多くなってしまいました。
10月に入って、個展が終わって、ようやく本格的に再開です。
前回掲載した、鉛筆による6号くらいの下図です。
台地や街の基本形を考えるためのものです。
これを基にして、50号に下描きをしていきます。
しかし、単純に下図を引き伸ばすだけではありません。
画面が大きくなると、それだけで印象が変わってきますので
イメージに合わない部分は躊躇なく変更を加えていきます。
本紙(本番の紙:和紙)は50号Pというサイズです。
横116.7cm、縦80.3cm。
以前にも書きましたが、普段私は原寸大の下図はまず作りません。
本紙の下描きは、直接鉛筆で描いていきます。
これはパソコンで下図の画像と自作の16分割線を表示するアプリケーションを重ねあわせ
そのモニター画面をキャプチャして、A4サイズにプリントしたものです。
本紙にも16分割線を描き入れて、このプリントを見ながら引き伸ばしていきます。
下描きが一応終了しました。
下図に比べると、街並みの高さを低くしています。
相対的に崖の面積が増えました。
下描きは、いつものように鉛筆・水彩・薄墨を使っています。
彩色に入る前に、最初に捨て膠(膠水だけを塗る)という作業をしておきます。
今回は鉛筆を多用したため、本紙の表面がいつもより痛んでいます。
修正を重ねて毛羽立ったり、鉛筆で押さえられて凹んだりしています。
膠水が鉛筆を定着させると同時に、痛んだ表面をある程度整えてくれるのです。
彩色(下塗り)の開始です。
まずは、とりあえず空を暗くします。
絵具は、岩黒11番+岩黒13番+アイボリーブラックです。
暗くするだけですので、まだ微妙な色調などは考えていません。
街や崖は下描きのままですので、一気にコントラストが高くなりました。
私の作品は霧がかかったようなボンヤリとしたものが多いので
最初は強めに描いておかないと、画面の芯がなくなってしまうような気がするのです。
この後は崖や街に固有色に近い色を置いて
画面全体に一通り色を入れてしまいます。
そこまでは、いつもの私のやり方なのですが…
それ以降、今回は少しだけ彩色法を変えてみようと思っています。
-------------- Ichiro Futatsugi.■