風色明媚

     ふうしょくめいび : 「二木一郎 日本画 ウェブサイトギャラリー」付属ブログ

9月16日水曜日

2009年09月16日 | 仕事場
ルクセンブルグ大聖堂は仕上げの段階に入っています。
描き始めてから3ヶ月経ちました。


これは今日の昼頃の状態です。
この画像だけ見ると、前回とあまり変わっていないように見えます。

私のイメージにだいぶ近づいてきていますので、あとは微調整を残すだけになっています。
もちろん、この先何が起こるか判らないのが絵ですから、場合によっては大きく変えざるを得ないこともあるかもしれません。
仕上げの段階に入ると、画像ではあまり変化がないように見えますので
今後何か大きな変化がない限り、大聖堂の制作過程の紹介は今回で終わります。
仕上がりましたらホームページに掲載します。

この大聖堂は今月中には仕上げたいと思っています。
描きたいものがたくさん控えているのです。
描きたいものはたくさんあるのに制作に時間がかかるのが悩みの種です。
今週土曜日から世間は大型連休が控えていますが、私はずっと家に引きこもって仕事三昧になります。
頑張って描いていますので、どうか神様、30日までに何とか…。

-------------- Ichiro Futatsugi.■

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9月4日金曜日

2009年09月04日 | 仕事場
まずはルクセンブルグ大聖堂です。
先月中旬に行った形の描き起しの様子から紹介します。


最初に色鉛筆で描きます。
形を描き起す場合には、よく色鉛筆を使います。


そして色鉛筆の上を岩絵具で描いていきます。
これは岩白緑の11番を使っています。


形の描き起しが終わった全体図です。

教会のスケール感も空気感も以前より後退してしまっていますが、ここはじっと我慢です。
今後も刷毛を多用しますので、簡単に形が消えてしまわないように強調しておかねばなりません。
味気ない画面になってしまいましたが止むを得えない作業です。
仕上がりの状態を見据えて、時にはあえて回り道をしなければならないこともあるのです。


これが今日の状態です。

描き起しから半月ほど経過し、また形は消えつつあります。
消えそうになったら必要に応じてまた描き起します。
今後は部分的な描き起しが続くでしょう。
これを何度でも、納得の行くまで繰り返します。

大聖堂の夜景はルクセンブルグ滞在中にチラリとは見ていますが、取材は昼間だけでした。
近所の夜景を参考にしながら、月や星の明かりの下に佇む静謐な空気感をイメージしています。



イタリア・アマルフィの風景は、約1ヶ月放置して最近再開しました。
あまりチマチマと描写せずに街並みの量感と実感を出そうとしていたのですが
描写すると小さく説明的になり、大雑把に描こうとすると存在感も締まりもなくなりやすくなります。
頭の中にあるイメージと画面にギャップができ過ぎて中断していました。


これが7月末の状態です。


そして、これが今日の状態です。

先月中旬に見た映画「アマルフィ女神の報酬」に登場したアマルフィの空撮シーンに大感動。
とても良い参考になりました。

-------------- Ichiro Futatsugi.■

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