風色明媚

     ふうしょくめいび : 「二木一郎 日本画 ウェブサイトギャラリー」付属ブログ

2020年新作…番外編

2020年05月08日 | 仕事場
◆ 「アマビエ・ロマネスク」 鉛筆 サムホール 22.7 x 15.8 cm





新型コロナの収束がまだ見通せない今
命がけのハードワークを強いられている医療従事者の方々をはじめ
私たちの社会生活を維持するために奮闘している人たちや
外出自粛で悶々とした日々を過ごす人々に向けて
様々な分野の人たちがSNSなどを通じて応援メッセージを発信しています。

その一つが「アマビエ」の絵を描くこと。

「アマビエ」とは、江戸時代後期の肥後国(熊本県)に出現したと伝わる、半人半漁の妖怪。
なぜその妖怪を描くのか、「アマビエ」の姿はどういうものだったか、ウィキペディアに記事があります。

ウィキペディア「アマビエ」

そして、描き上がった作品はネットにも多数アップされています。

グーグル画像検索「アマビエ」



私が「アマビエ」の原画を初めて観た瞬間に感じたのは
どことなくロマネスク様式の彫刻に似ているなぁ、というものでした。
中世ヨーロッパのロマネスク様式の教会が好きで、何点も作品を描いていますし
教会に付随する装飾の彫刻も多数観てきました。

ロマネスクは、10世紀末から12世紀にかけてヨーロッパに広まった建築を中心とした様式で
古代ローマの影響を強く受けているとされ、そこから”ローマ風”という意味のロマネスクという言葉が与えられました。
教会を彩る彫刻は聖書に書かれていることを視覚化したものが主体で
まだ写実的な表現のなかったロマネスク期の彫刻は
現代人の目から見れば、素朴で漫画チックな表現ばかりです。

大好きなロマネスク彫刻の雰囲気を持っている「アマビエ」の姿を見て是非描いてみたくなり
描きかけの作品を何点か抱えていることもあって、短時間で、画材は鉛筆のみで
ロマネスク様式の教会の壁に彫られたレリーフという設定で描いたものです。

非常時の現場で、私たちの暮らしを支えるために奮闘されている、すべての方々への感謝を込めて。


------------- Ichiro Futatsugi.■

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