今回から、また新たな試みを始めました。
ペンによる輪郭線です。
今まで筆や鉛筆で輪郭線を試したことはありましたが
いずれも一長一短、と言うよりも「短」の方が大きいように感じて
それを継続しようという気にはならなかったのです。
私は線描きに関しては、柔らかい筆よりも硬い鉛筆の描き味が好みです。
鉛筆は最も自在にコントロールし易く、一番好きな画材なのです。
正直に告白すると、30年以上絵を描いてきたにも関わらず
穂先の湾曲する毛筆には、いまだに違和感を感じているのです。
そして、もっと正直に言えば、自分の作品の中で好きなものは
タブローではなく、スケッチ・デッサンの類なのです。
思い起こせば、小学生の頃、鉛筆で落書きをしていると時を忘れたものです。
水彩は大の苦手で、担任の先生を心配させるほどだったのですが
鉛筆を握ると心穏やかに没頭できたものでした。
ならば原点に戻れ!
ということでペンを試してみることにしたのです。
鉛筆でないのは、パステルに負けない強さとシャープさが欲しかったからです。
使っているのは手軽に使えるドローイングペンです。
製図用・イラスト用など、多彩なペンが市販されています。
とりあえず、黒と茶のペンで、芯の太さの異なるものを3種類。
そして製図用のシャープペンシルも準備しました。
今回掲載した全ての作品はペンを使用しています。
私が使用する土佐麻紙は繊維が粗く凸凹で、細いペン先が引っかかることもあったり
油断するとインクがベタッとついたり、使いづらさは多少あるのですが、概ね良い感触を得ています。
◆ 改作 「暮色」 3号 パステル
イタリア・トスカーナ州の古都ルッカをモデルにしたものです。
古代ローマの円形闘技場の形をそのまま利用した楕円形の広場を囲む、ルッカでも特に知られた一角です。
元々の画面は建物のみで、花と鳥はありませんでした。
アーチ型の門から夕暮れの街並みを覗き込む構図でしたが
門を小窓に変更して花と鳥を追加してみました。
元の画面に輪郭線はほとんどありませんでしたので
建物の輪郭を0.1mmのペンで、花と鳥の輪郭を0.05mmのペンで
窓の輪郭をパステル鉛筆で描き起こしてから彩色しています。
輪郭線が入ると、スケッチやデッサンのような雰囲気が加わりますので
いつもより少し軽やかな印象になる気がします。
少しでも軽やかな画面にしたい!というのが目標の一つですので
そのためには有効な手段の一つだと思っています。
もちろん、輪郭線だけで解決できる問題でないことは重々承知しています。
◆ 新作 ジークレー下地のパステル 5点 サムホール
「雨の聖堂」 イタリア・アッシジ 作品ベース
「花の路地」 イタリア・アッシジ 作品ベース
「黄冠」 黄バラ 作品ベース
「銀河」 イタリア・トゥレーヴィ 作品ベース
「残月」 イタリア・アッシジ 作品ベース
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第2回 新開志保展のお知らせ
長野県長野市出身で、イタリア・ヴェネト州コネリアーノにお住まいの
友人の画家 新開志保さんの個展が長野県諏訪市で開催されます。
移ろいゆく光と影の中に、薫る緑と眩い秋葉、瑠璃の夜空と茜さす朝陽など、折々の風情が激しく交錯するイタリア。
20年以上イタリアに暮らし、それらを貪欲に吸収し、生まれながらに持つ日本人のDNAで紡ぎ出す。
ペンと水彩と色鉛筆による透明感溢れる画面は、丹念に織り込まれた綴れ織りのようでもあります。
好評を博した2年前の第1回展から更に磨きをかけ、イタリアの風景を中心とした34点を展示する予定です。
何卒ご高覧いただけますよう、私からも謹んでご案内申し上げます。
新開さんは毎日会場にいらっしゃいます。
10月10日(土)~18日(日)
AM 10 : 00 ~ PM 6 : 00
ギャラリー橋田
長野県諏訪市城南1-2550
TEL 0266-52-3420 FAX 0266-52-3653
次の画像は、ご来場いただいた方に差し上げるために作ったチラシです。
新作の内、DMに使用した2点を含めた6点をピックアップして掲載してあります。
上左 「船出 ヴェネツィア」 32.5 x 24cm 4号相当
上右 「サン・レオの教会 サンタ・マリーア・アッスンタ」 51 x 37cm 10号相当
中左 「5月のトスカーナ 雨上がり」 44.5 x 28cm 8号相当
中右 「忘れられた自転車 アーゾロ」 45 x 34cm 8号
下左 「雲海の朝 サン・ジミニャーノ」 42.7 x 27.5cm 6号相当
下右 「藁山の猫」 29 x 25cm 4号相当
これら以外の新作は、すでに新開さんご自身のブログに掲載されています。
事前に知りたい方、個展をご覧になれない方は、どうぞこちらを!
水彩+色鉛筆画分室 イタリア・絵に描ける珠玉の町、村
そして、新開さんのもう一つのブログはこちら。
イタリアを中心とした各地を、ご自身の素敵な写真で紹介する人気ブログです!
イタリア・絵に描ける珠玉の町・村 ・ そしてもろもろ!
個展会場となるギャラリー橋田のホームページには「現在活躍中の応援作家 新開志保」のコーナーがあり
前回の個展の出品作を中心とした過去の作品を掲載してあります。
ギャラリー橋田ホームページ
…という具合に、私はいたって真面目にご案内記事を書いているのですが
おそらく今頃ご本人は、日本で何を食べるか、そのリスト作りで頭が一杯だろうと思います。
イタリアに戻って最初のブログは「日本で食べた旨い物」だと容易に想像がつきます。
2年ぶりですけど、一人で飛行機に乗れる? きゃはは!
ニャンコに気を取られて、躓いて骨折しないようにね!
長い道中、お気をつけて!!
-------------- Ichiro Futatsugi.■
ペンによる輪郭線です。
今まで筆や鉛筆で輪郭線を試したことはありましたが
いずれも一長一短、と言うよりも「短」の方が大きいように感じて
それを継続しようという気にはならなかったのです。
私は線描きに関しては、柔らかい筆よりも硬い鉛筆の描き味が好みです。
鉛筆は最も自在にコントロールし易く、一番好きな画材なのです。
正直に告白すると、30年以上絵を描いてきたにも関わらず
穂先の湾曲する毛筆には、いまだに違和感を感じているのです。
そして、もっと正直に言えば、自分の作品の中で好きなものは
タブローではなく、スケッチ・デッサンの類なのです。
思い起こせば、小学生の頃、鉛筆で落書きをしていると時を忘れたものです。
水彩は大の苦手で、担任の先生を心配させるほどだったのですが
鉛筆を握ると心穏やかに没頭できたものでした。
ならば原点に戻れ!
ということでペンを試してみることにしたのです。
鉛筆でないのは、パステルに負けない強さとシャープさが欲しかったからです。
使っているのは手軽に使えるドローイングペンです。
製図用・イラスト用など、多彩なペンが市販されています。
とりあえず、黒と茶のペンで、芯の太さの異なるものを3種類。
そして製図用のシャープペンシルも準備しました。
今回掲載した全ての作品はペンを使用しています。
私が使用する土佐麻紙は繊維が粗く凸凹で、細いペン先が引っかかることもあったり
油断するとインクがベタッとついたり、使いづらさは多少あるのですが、概ね良い感触を得ています。
◆ 改作 「暮色」 3号 パステル
イタリア・トスカーナ州の古都ルッカをモデルにしたものです。
古代ローマの円形闘技場の形をそのまま利用した楕円形の広場を囲む、ルッカでも特に知られた一角です。
元々の画面は建物のみで、花と鳥はありませんでした。
アーチ型の門から夕暮れの街並みを覗き込む構図でしたが
門を小窓に変更して花と鳥を追加してみました。
元の画面に輪郭線はほとんどありませんでしたので
建物の輪郭を0.1mmのペンで、花と鳥の輪郭を0.05mmのペンで
窓の輪郭をパステル鉛筆で描き起こしてから彩色しています。
輪郭線が入ると、スケッチやデッサンのような雰囲気が加わりますので
いつもより少し軽やかな印象になる気がします。
少しでも軽やかな画面にしたい!というのが目標の一つですので
そのためには有効な手段の一つだと思っています。
もちろん、輪郭線だけで解決できる問題でないことは重々承知しています。
◆ 新作 ジークレー下地のパステル 5点 サムホール
「雨の聖堂」 イタリア・アッシジ 作品ベース
「花の路地」 イタリア・アッシジ 作品ベース
「黄冠」 黄バラ 作品ベース
「銀河」 イタリア・トゥレーヴィ 作品ベース
「残月」 イタリア・アッシジ 作品ベース
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第2回 新開志保展のお知らせ
長野県長野市出身で、イタリア・ヴェネト州コネリアーノにお住まいの
友人の画家 新開志保さんの個展が長野県諏訪市で開催されます。
移ろいゆく光と影の中に、薫る緑と眩い秋葉、瑠璃の夜空と茜さす朝陽など、折々の風情が激しく交錯するイタリア。
20年以上イタリアに暮らし、それらを貪欲に吸収し、生まれながらに持つ日本人のDNAで紡ぎ出す。
ペンと水彩と色鉛筆による透明感溢れる画面は、丹念に織り込まれた綴れ織りのようでもあります。
好評を博した2年前の第1回展から更に磨きをかけ、イタリアの風景を中心とした34点を展示する予定です。
何卒ご高覧いただけますよう、私からも謹んでご案内申し上げます。
新開さんは毎日会場にいらっしゃいます。
10月10日(土)~18日(日)
AM 10 : 00 ~ PM 6 : 00
ギャラリー橋田
長野県諏訪市城南1-2550
TEL 0266-52-3420 FAX 0266-52-3653
次の画像は、ご来場いただいた方に差し上げるために作ったチラシです。
新作の内、DMに使用した2点を含めた6点をピックアップして掲載してあります。
上左 「船出 ヴェネツィア」 32.5 x 24cm 4号相当
上右 「サン・レオの教会 サンタ・マリーア・アッスンタ」 51 x 37cm 10号相当
中左 「5月のトスカーナ 雨上がり」 44.5 x 28cm 8号相当
中右 「忘れられた自転車 アーゾロ」 45 x 34cm 8号
下左 「雲海の朝 サン・ジミニャーノ」 42.7 x 27.5cm 6号相当
下右 「藁山の猫」 29 x 25cm 4号相当
これら以外の新作は、すでに新開さんご自身のブログに掲載されています。
事前に知りたい方、個展をご覧になれない方は、どうぞこちらを!
水彩+色鉛筆画分室 イタリア・絵に描ける珠玉の町、村
そして、新開さんのもう一つのブログはこちら。
イタリアを中心とした各地を、ご自身の素敵な写真で紹介する人気ブログです!
イタリア・絵に描ける珠玉の町・村 ・ そしてもろもろ!
個展会場となるギャラリー橋田のホームページには「現在活躍中の応援作家 新開志保」のコーナーがあり
前回の個展の出品作を中心とした過去の作品を掲載してあります。
ギャラリー橋田ホームページ
…という具合に、私はいたって真面目にご案内記事を書いているのですが
おそらく今頃ご本人は、日本で何を食べるか、そのリスト作りで頭が一杯だろうと思います。
イタリアに戻って最初のブログは「日本で食べた旨い物」だと容易に想像がつきます。
2年ぶりですけど、一人で飛行機に乗れる? きゃはは!
ニャンコに気を取られて、躓いて骨折しないようにね!
長い道中、お気をつけて!!
-------------- Ichiro Futatsugi.■