風色明媚

     ふうしょくめいび : 「二木一郎 日本画 ウェブサイトギャラリー」付属ブログ

2016年2月29日 月曜日

2016年02月29日 | 仕事場
1ヶ月のご無沙汰でした!

どこかで聞いたようなフレーズですが、記事を書き始めて突然頭に浮かんだのは
かつて名司会者として名を馳せた玉置宏の「1週間のご無沙汰でした。玉置宏でございます」という、流行語にもなったフレーズでした。
「ロッテ歌のアルバム」など、歌番組を中心にして広くお茶の間に親しまれていたことが懐かしく思い出されます。


すでにお知らせしましたように、3月に予定していた個展は延期になりましたが、仕事は順調に進んでおります。
順調に進んでいるというのは、少しも制作意欲が落ちていないという意味です。
まあ、それが何より必要なことですし、絵描きとしての基本ですので
便りのないのは元気な証拠と、そのように好意的に解釈して頂きたいと思います。




◆ 牡丹 パステル 3号 第2回




前回の状態です。






一般的な赤い牡丹と思いきや…






実は黒牡丹なのです。

彩色が進んで、鉛筆と白い水彩による輪郭線が消えていくにつれ
描写のスケッチっぽさはなくなってきましたが、同時にガッチリ感も弱くなっていきます。

特に、竹籠の把っ手が細く弱々しく見えてきたのが気になります。
鉛筆の輪郭線が消えた分だけ細くなったわけで、もう少しカチッとした強さが欲しいところです。







◆ 加筆・修正  「風信子」 日本画 6号 途中経過




2009年の作品です。

この頃の作品はコントラストを低くしたものが多く、全体としては暗く見えます。
この画像以上に、展覧会場では(照明にもよりますが)かなり暗く見えることがありました。
そこで、全体の色調は保ったまま、全体にコントラストを上げて
もっと画面が明るく見えるようにするという方針で修正することにしました。






葉の形を明瞭にし、花の色の彩度を上げたり、逆に白っぽくしたり
いろいろ試してみたのですが、いかんせん全体のコントラストを上げるまでには至りませんでした。
基本的に背景の色調は変えないつもりですので、花と背景が似たような明度であることがネックです。

そこで思い切って方針を転換することにしました。






花の色を青から白に変え、同時にツボミも全部咲かせることにしました。

ここまでの修正作業は当初の予想を超えて二転三転し
もっとたくさん写真を撮っておけば面白い記事になったと残念に思っているくらいです。
花の色は、鮮やかな群青だった時もあり、赤紫だった時もあり
一時は青と白の咲き分けにしようかと考えたこともあり
長時間行きつ戻りつを繰り返して、ようやく落としどころが見えてきた段階です。







◆ 加筆・修正  「西陽」 日本画 6号 途中経過




2007年の作品です。

かなり大柄な、ボテッとした花を咲かせるバラです。
これも「風信子」と同様の理由から修正することにしました。







全ての形と色を明瞭にするために描き起こしを続けています。
特に葉は下半分を完全に描き直し、一応形と配置が決まった段階です。




現在は、パステルの新作8点、加筆・修正が2点。
日本画の加筆・修正が4点進行中です。
難しいとは思いますが、できれば3月いっぱいで仕上げて
4月からは新たな作品に取り掛かりたいと願っています。

やはり4月は”ピッカピッカの1年生”のシーズンですから
私もそんな頃に立ち返るつもりで新たな一歩を踏み出したいものです。

え? ”ピッカピッカの1年生”と言うには途方もない年齢的無理があるって?
そう、正確には”ピッカピッカのジジイ1年生”と言うべきでしょうか。 きゃはは!


-------------- Ichiro Futatsugi.■

コメント (2)
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