FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<コンペに行こう>東京カップ

2012-05-11 13:58:29 | コンペティション参加報告
4月29日(日)  東京カップ参加者:ユイト(中3)、りんちゃん(中3)、コーヘイ(中1)、タクミ(中1)

「東京カップ」は、国体山岳競技の東京代表選手および、ジュニアの強化選手の選出選考会を兼ねたローカルコンペである。
FCCの今日の参加者のなかでは、ユイトとコーヘイが東京の、りんちゃんが神奈川のジュニア強化選手として頑張っているのだが、特にユイトとコーヘイにとっては、強化選手としての「地位」が継続するか否かは、今日の成績に負うところが大きい。さらに中学3年生となったユイトは、まさに今年度岐阜国体の「少年男子」カテゴリーでの東京代表権をかけた戦いである

少し遅くなってしまい、開会式直前に会場に入るとざわついた会場の中でみんなそれぞれの過ごし方をしていた。
FCCメンバーが固まっているところに席を決めて座ると、りんちゃんがつつつ…と私の近くに寄って来て、小声で「おはようございます・・・今着替えに行っても大丈夫だと思いますか~?」
相変わらずのキャラである。

彼女にとってこの「東京カップ」はひどいトラウマを負うこととなった因縁の大会。数年前、初めてこの大会に出た時に決勝進出、さらにスーパーファイナルまで進んでしまったことが仇となった。
小さいころから「ルートがコワイ」と若干のルート嫌いだったりんちゃん。普段の練習でも、少しでも「コワイ」と思うと動けなくなっていた。それがいきなり出た大会でスーパーファイナル。。。この大会以降、ルートに拒絶反応を起こすようになった。

なので当然、それ以来この「東京カップ」に出場していない。彼女は神奈川の選手なので、この大会に出なくても特に支障はないのだ。
それが昨年、メンタルの学習をチームの勉強会でするようになり、さらに勉強会でのモニタリングシートで「自分がこの競技に向いているかどうかが分からない」と疑問をぶつけてきた際の話し合いあたりから気持ちが上向いて来て、昨年一年で自分を変えることに成功した とはいえ、まさか「東京カップ」には出ないだろうと思っていた彼女が、つい先日「申し込みをした」と言ってきたのには仰天したのだった
彼女にとって、今回は過去の自分に「決着」をつける大会なのだ

ユイトは相変わらず楽しそう
まさに代表権争いの大会なので少しは緊張しそうなものだが、全く気負いのなさそうなところが彼らしい
反対に少々顔色が良くなく、またしても緊張気味なのがコーヘイである

初出場のタクミは、まだ何が何やら分からない様子で緊張もへったくれもない。とりあえず今の自分の力がどれくらい通用するものなのかを見るための出場だ。なので見よう見まねで仲間のやることに従っている様子。

さて、競技開始。予選はフラッシングなので自分の出番が近づくまでは会場内で思い思いに過ごしている。
ユイトは気負いはないが抜け目がない。出番待ちの合間にもスーッと私の近くに寄って来ては、ルートについての分からないところや悪そうなところの意見を求めて来る。
りんちゃんは神奈川の強化選手の仲間と、コーヘイ、ユイトはFCCや東京の強化の仲間と談笑したり他の人の登りを観察したりして思い思いに過ごす。
予選を2本終え、ユイトは「少年男子の部」で一人全完登し、決勝へと進出。りんちゃんも「少年女子」の部で2本完登しやはり決勝進出。
「ジュニアの部」のコーヘイとタクミ。コーヘイは1本目は無事完登。しかし2本目も動きが硬く、下部の核心で全く粘る様子もなくポロっと落ちてしまった 戻って来て「動きが悪かったです。。。」東京カップは毎回こんな感じだね。本人曰く、「知っている人が多くて緊張する」…この気持ち、分からないでもない。みんなの注視、みんなの期待・・・それを感じてしまうのだろう。だが、他人は自分が思うほど君のパフォーマンスを気にとめているわけではないのだ。こういうことは何かの代表として大会に出場する限り必ずついてまわることだ。もっとおおらかな気持ちになったほうが力が出せるのだが。もし、それが気になって過度に緊張してしまうのならば、自分が納得できるほどの練習量をこなすしかない。自分がやってきたことだけが、いざという時に自分を支えてくれるものだ
初出場のタクミは2本とも完登出来ず でも、持ち前の粘りをしっかり見せてくれた

決勝。ユイトもりんちゃんも、堂々とした登りで完登
ユイトは優勝 りんちゃんはタイムで涙をのんで2位だった 登る速度は今後の課題だね。
 

二人ともおめでとう りんちゃんも過去の自分にはっきりと決着をつけることができたね
コーヘイ4位、タクミは8位だった

コンペ終了後、全員に大会前の段取りを考えたり、目標と反省などを記入した用紙を提出してもらう。これは大会のたびに毎回提出してもらっている。大会参加に対する心構えをしっかり作ってもらうためだ。
これを読むと大体の各自のメンタルの成長度合いが分かる


タクミは初出場のわりに、しっかりした心構えで臨めていたね。今後が楽しみだよ 自分の今の力も確認できたし、実力をしっかりつけてまたチャレンジして行こう
反対に全く心構えがなっていなかったコーヘイには激怒 これでは自分で自分をつぶしてしまっている。心を入れ替えてリベンジするようにコメントを書いて返す。
反省したコーヘイは今、とてもよく頑張っている



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