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我是証人/The Witness
上映日:2016年04月01日 / 製作国:中国
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韓国映画『ブラインド』の中国版リメイク。
日本版リメイクの『見えない目撃者』(https://filmarks.com/movies/83988)は吉岡里帆主演のやつ。
日本版はフィルムノワール感があって、残虐描写も凄かったですよ。
ただ説明台詞が多かったり、情緒的すぎるきらいがありました。
さて、中国版はどうでしょう。
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てか大元の韓国版観なきゃしょうがないわな。。
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弟の描写が多いですね。
〝不良〟とされていて音楽活動に熱心。
姉とは血が繋がっていない、とか物語性を増してる。
弟の手を車のドアの上に縛ってうごけないようにする。
で、事故っちゃって、手を縛られた故に弟は逃げられず死亡。
姉の罪悪感が強まる設定も良い。
事故の原因は弟が助手席から運転席のアクセルだかブレーキを踏んだことにあるので
「お姉さんは悪くないよ!」と観客に思わせる余地もあるのがまた上手い。
この弟とスケボー少年を重ねるのも上手いですね。
また、きょうだいを愛しているのに殺してしまったという罪で犯人と姉が繋がっちゃうところも面白い。
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犯人の顔が序盤で分かりますね。
こっちのほうが面白い。
というのも、主人公である姉は唯一の目撃者だけど見えていない。
それを知ってる犯人は姉の隣にスッと立ったりする。
でも姉は顔を知らないので何にも察知できない。
余裕な行動ができる犯人の不気味さが高まって良い。
犯人を最初から明かしていた方が顔も全身も写せるし、
犯人のサイコさを丁寧に描けるのでこの事件の残忍さが伝わる。
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ただ、、
大事な事件の残忍さがあまり伝わらない。。
描写がソフトなんですよね。。
日本版は見えられないくらい悲しくて悔しくて気持ち悪くて残忍な事件としてバッチリ描いていたんだけど、
この中国版はなんだかクリーン。
年齢制限のこと考えたのかな?
物足りないっちゃあ物足りない。
ラストについては以下に。
ラストの対決は
まず犯人の家での刑事との対決があって
そのあと姉の実家に移動して対決。
これがちょっともたつく。
姉の実家がどれくらいの距離かわかんないし。
そもそも姉とスケボー少年がわざわざ実家に行ってのんびりと思い出にふけるというのもリアリティがない。
少年は殺されかけた直後でドキドキもするだろうし、
姉は有力な目撃者であり正義感も強い人物で、女子大生連続殺人事件の犯人がまだこうのうと反抗を続けているかもしれないのに、
あんなにのんびりしますかね。
ここは
姉と少年が独自に頑張って犯人の家に乗り込む、という日本版の設定の方がキャラにあってるし、話がスムーズ。
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大ラス。
これは、、中国版の1番の特徴ですね。。
まさかノリノリのライブ会場で終わるとは。。
スケボー少年はEXOの元メンバーで歌手のルハンさんなんですね。
だから、まぁ歌いたかったわけですね。。
あのライブで弟の夢が少しは叶ったと言えるわけだし、
姉も母も喜んでいたし、
瀕死だったおじさん刑事と若手刑事も楽しそうにしてたし。
ほのぼのとしたエンディングでした。
好き嫌いがわかれるラストかな。
あと、大事なこと。
ラストの姉と犯人とのバトルで、家の電気を消して暗闇対決するんですが、
犯人はライターの明かりとか、窓からの月明かりとか、あと目も慣れてくるのでだんだん見えてくる。
んで、姉が追い詰められて犯人が襲い掛かるんだけど、それ実は鏡で、ガシャーンってなって犯人は怪我をする。
姉は目が見えないので鏡の存在に気付いてなかっただろうから偶然。
でも視覚に頼った犯人は自らミスを犯して姉を逃してしまったのでした。