上映日:2019年03月22日 / 製作国:アメリカ / 上映時間:128分
「全然昔話じゃない」という文言をよく映画の感想で書きます。
差別や戦争をモチーフとした”歴史モノ”で
「今もおんなじようなもんじゃない?」というメッセージを発している映画。
「数十年前はこんなひどい差別があったんだ、信じられない…」みたいな感想を読むと
「おいおい、今もだぜ」と思って、この言葉を口すっぱくして書いています。
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映画『ブラック・クランズマン』はまさに直球で「全然昔話じゃね〜よ!」とキレてますね。激オコ。
「今の方がヒデーんじゃね」とまで言ってますね。
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僕は前半が乗れなくて、、、睡魔と戦うので精一杯でしたが
潜入捜査がピンチになってきたあたりから
物語も盛り上がるし不穏な空気もマシマシで、
目パッキリ開けてラストまで食い入るように観ました。
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ラストですね。。
ニュース映像というか、視聴者映像が流れます。
世界各地で自国主義が盛り上がっていますが
アメリカでも白人主義が台頭しておりまして
それはニュースで知ってはいました。
が、こうやってまとめて羅列されると
これ以上のホラー映像ないですよね。。。
何ですか、あの車。。。
「この映像見ちゃっていいの????」とおそれおののく映像。。。
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全然キレていい状況ですよね、今の世界は。
でもキレない。
『グリーンブック』のようにキレない映画が多い。
(『グリーンブック』好きですよ)
でも、ガンガンキレてる映画があったって一瞬もおかしくない。。
当たり前の状況です。
『シェイプ・オブ・ウォーター』ではギレルモ・デル・トロの怒りをバッチリ受け取りました。
『ブラック・クランズマン』ではスパイク・リーの怒りを正面から受け止めました。
怒ってるよ、俺だって!
怒るよ、そりゃ!
ラストのネタバレについては以下に。
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ラスト。
潜入捜査は成功したものの、予算削減ということでチームは解散させられてしまう。
ショックを受けたロンだったが、
自室に戻り彼女と「まぁまぁ頑張って結果出せたよね」的な雰囲気でのんびりしていると、突然ノックの音が。。
銃を取るロンと彼女。
バーーンとドアを開け、廊下に出て、カメラに銃を向ける二人。唖然としている顔。
カメラは離れていく。
画面は切り替わり、ニュース映像(視聴者映像)に。
トランプ政権下で再び台頭するKKKの姿。
はっきりと白人主義を打ち出すデモ隊。
それに対する反対デモをしているところに黒いスポーツカーが突っ込む。
全然ノーブレーキでデモに突進して、多くの人が跳ね飛ばされるという現実とは思えない映像。
轢かれた女性は死亡。
彼女の名前はヘザー・へイヤーさん。
彼女の献花台に「NO PLACE FOR HATE!」。
憎しみに場所はない!
そして、逆さになったアメリカ国旗が大写しになる。
赤、白、青の色を持ったアメリカ国旗が
徐々に彩度を落として白と黒のみになる。
白色と黒色が強烈に対比した国旗。
終わり。