源泉かけ流し本物の温泉を探せ!

温泉人の温泉人による温泉人のための温泉ブログ

続・温泉分析のススメ

2006-11-30 00:29:33 | 本物の温泉を探せ!
大好評(?)『温泉分析のススメ』第二弾ということで、
温泉分析書のチェックポイント⑤から今回はスタート!

確認ポイント⑤
【pH】
pHというと、学校の化学の時間を思い出す人も多いんじゃないでしょうか?
鉱泉分析表指針ではpH3未満は酸性、pH3以上~6未満を弱酸性、pH6以上~7.5未満を中性、
pH7.5以上~8.5未満を弱アルカリ性、pH8.5以上をアルカリ性と分類しています。

血液や涙によって若干の差異はあるけども、人間のpHはおよそ7~8の間とされています。
これを温泉(鉱泉)に当てはめると・・・中性泉から弱アルカリ性泉に当てはまる。
つまり、中性から弱アルカリ性までの温泉は体に余分な刺激を与えない、優しい温泉だといえます。

かといって、酸性泉やアルカリ性泉が体に悪いということではありません。
強力な殺菌作用を持つ酸性泉は皮膚病や水虫などに効果があるし、
アルカリ性泉は肌を滑らかにする効果があります。
その時の体調や、治したい症状によって温泉を選ぶことも大切な温泉選びのポイントになるんじゃないかな?

というか・・・昔の人の温泉選びのポイントは、ズバリ効能そのもの。
病気を治す、または症状を緩和させるために湯治をしていたのだから、
原点回帰することもひとつの温泉選びの方法。

確認ポイント⑥
【鉱泉分類】
鉱泉分類って何?
と思うかもしれないけれど、鉱泉分類とは泉質の後に、『アルカリ性低張性高温泉』とか
『中性低張性高温泉』などと表記されている部分のことを指します。

温泉ガイドや温泉雑誌などで、泉質表記として『アルカリ性低張性高温泉』とか書かれていることがあるけれど、
泉質でそんな分類は存在しません。
それはガイドそのものが間違っているので注意が必要。

ポイント⑤でも触れた通り、鉱泉分析表指針において、液性による分類で、
pH3未満は酸性、pH3以上~6未満を弱酸性、pH6以上~7.5未満を中性、
pH7.5以上~8.5未満を弱アルカリ性、pH8.5以上をアルカリ性と分類しています。

浸透圧による分類で、その温泉の溶存物質が8g/kg未満は低張性、溶存物質8g/kg以上~10g/kg未満は等張性、
溶存物質10g/kg以上が高張性と分類しています。

温度による分類として25℃未満を冷鉱泉、25℃以上~34度未満を低温泉、
34℃以上~42℃未満を温泉、42℃以上を高温泉と分類しています。

つまり『アルカリ性低張性高温泉』と書かれている場合、
その温泉(源泉)はpH8.5以上で、溶存物質が8g/kg未満の、42℃以上の温泉(源泉)だと判断することができるのです。

もし温度やpHなどの情報がなくても、その温泉(源泉)の概要を知ることができる貴重な情報源なんです。
ハハハ・・・ちょっとマニアックな話かな?


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温泉ソムリエNOBUの温泉ガイド
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