源泉かけ流し本物の温泉を探せ!

温泉人の温泉人による温泉人のための温泉ブログ

塩素添加の実態

2006-11-16 17:15:19 | 本物の温泉を探せ!
塩素添加について、ココロの火がついたので、今回も温泉の塩素系薬剤添加について深く調べたことを、カキコミしようと思った次第で。

『温泉に塩素系薬剤を添加をする』ということは、その温泉水が貯められている浴槽から、レジオネラ菌や大腸菌などの細菌を撲滅するために、衛生管理のとして使用されているという事になるわけで。

そもそも、浴槽がレジオネラ菌や大腸菌などが繁殖する環境になっている事が問題。
近年問題視されている、レジオネラ菌の最適な繁殖環境は、水温36℃、pH6.7~7.0といわれている。

この繁殖環境は、まさに温泉などの浴槽水に近い数字であることは明白。
浴槽の換水不足や、清掃状態が悪いと増殖の可能性がある。
だから、循環濾過装置を使用している浴槽には、塩素系薬剤をブチ込まなければいけないという図式。
ブチ込みとは、お下劣な表現だけど・・・なんとも立派なデフレスパイラル。

ちなみに、塩素系薬剤を使用しない場合、レジオネラ菌に対する消毒効果が同等以上の消毒方法ならばOKということだけど、コストを考えると実施しているところは少数派。

公衆浴場法では、循環濾過装置を使用していない場合は毎日の換水を義務付けている。
源泉かけ流しで、十分に浴槽から溢水している浴槽は適用外らしい(各自治体によって判断は様々で全国統一じゃない)けど、循環濾過装置を使用している浴槽の換水は一週間に一回だけでOKという判断。

そうなんです、
循環濾過装置を使用して、塩素系薬剤を投入すれば、法律上お湯の交換は一週間で一回でいい~ンダヨ、グリーンダヨ!
どぉ~ですか、見事な時間と人件費の節約法。(方じゃなく法です!)

大浴場や大きな露天風呂を造り、大規模な施設で客を収容する。
十分な湧出量がないから、循環濾過装置を設置し、衛生管理のために、塩素系薬剤をおブチ込み。←上品にしないとねっ!
コスト削減のための、循環濾過装置の導入だから、換水はたった週に一回。

一週間もお湯は使い回された結果・・・どんなに濾過しても、湯の中には人間の皮脂がたっぷり入っている。
それをスベスベと錯覚する悲しき我等。

あの娘の皮脂や・・・混浴じゃないからそれはないか?
イヤ、でも濾過装置は一緒かも・・・え~い、そんな事はどうでもイイッ!!
あのオヤジの皮脂がベットリ残る温泉に喜んでつかっている!
    ↑
不適切発言をお詫びしマス・・・(^^;)

さらに、週に一回どころか、月に一回、数ヶ月に一回しか換水しない、オゾマシイ施設があったのも事実。そんな施設でレジオネラ菌による感染症で人が亡くなっている。

事件後、換水の実施や、塩素系薬剤添加の徹底の通達があったらしいけど、そんなこと循環濾過装置使用の施設では、やっていなければいけなかった事。
ズサンな管理に、ズサンなチェック機能。
死亡事故があったから、以前にも増して浴槽の塩素濃度は増えているはず・・・

これは、危険なバイ菌が増えたから、薬剤で排除しましょうという論理。
そもそも、最初から、バイ菌が増えない環境作りをする事を考えるべきなのに。
考え方の順番が、間違っていると思う・・・

非常に極端な例だけど、こんな施設はたくさんあるはず。
こんな商売上の観点で、ボク達の健康は守られてきたのかもしれない・・・
こんな温泉(風呂)に入りたくないから、本物の温泉を探しているのだけれど、こんな温泉にブチ当たることもあるわけで・・・かなり回避はしてるマスが(^^;)

そして、塩素系薬剤は温泉水中にあるフミン質(植物などが微生物によって分解される最終生成物である腐植物質の事で、フミン酸やフルボ酸等の総称)と反応すると、発がん性のあるトリハロメタンを発生させる。

フミン質というのは、東京近郊に多い黒湯や、北海道十勝地方などのモール泉(太古の植物が腐食した成分が多い温泉)に非常に多く含まれているとのこと。
ということは・・・東京の日帰り温泉施設は、かなり危険度が高いかもしれない・・・
ははは、こんな事書いたら、こりゃ~立派な営業妨害?

日本の温泉施設の7割は循環式だといわれ、源泉かけ流しでも塩素系薬剤を添加をしている施設もあるわけで、純粋に塩素系薬剤などが無添加の本物の温泉と呼べるのは一割程度だといわれているのが現状で・・・

『塩素がナンボのもんじゃいっ!』
という意見もあると思うし、実際、『風呂の塩素が原因で死んだ』なんて話も聞かない。

まぁ・・・塩素には漂白作用もあるから、皮膚の強制美白や、黒髪が茶髪になるという、ファッション上の利点がある・・・わけないか?
顕著な自覚症状はないけれど、体に悪影響があることは事実。
水泳選手のピークが短いのもプールの塩素のせいかもしれない・・・と最近ふと思うことも。

それにしても・・・温泉にしても、食品にしても、城郭にしても(城郭は関係ないか?)・・・全部ボクの興味の対象(^^;)。
本物を探すことは大変な時代デス。


ちなみに公衆浴場法では浴槽での残塩素濃度は0.2ml/リットル~1.0ml/リットルを保つ事としています。塩素濃度が1.0ml/リットルの場合の人体への影響の資料が見つからないので、どうなるかはわからないけど・・・そんな温泉には、あまり関わりたくはありません。