Fuji Trip!

水豚先輩の週末旅日記

阿弥陀寺 御三階

2012-09-25 00:11:14 | 東北地方

 

 
七日町駅からすぐ、七日町通りに面した阿弥陀寺には少し変わった建築物が残っています。
その名も御三階。読みは「ごさんかい」のようです。または「おさんかい」とも。

江戸時代の建築として伝えられています。

 


 

もともとは鶴ヶ城の本丸に建っていたもので、明治三年にこの阿弥陀寺境内に移されたといいます。

鶴ヶ城は戊辰戦争後に解体されてしまったので現在に残る江戸時代の貴重な建物です。


阿弥陀寺に移されてからは長い間、本堂として使用されていました。


 

 



その名前の通りに木造三階、と思いきや内部は4層あるそう。

そんなことを言われると内部が気になります。

この大きさで4層とはずいぶん天井の低い部屋があるに違いない!
どうやら三階には引き上げ式の梯子が用意されており、鶴ヶ城にあった時は密会議に使用されていたとも言われています。

また最上階は物見や展望台の役割をしていました。

 


戸ノ口堰洞穴

2012-09-24 13:15:39 | 東北地方

 

 

戸ノ口堰洞穴は猪苗代湖から会津に水を引くために掘削された人口の洞窟です。

全長は150mにおよび、現在でも水は洞穴を勢いよく出て、水路へと流れていきます。

 

 

一見狭い洞穴ですが、戊辰戦争時に戸ノ口原の戦いで敗れた白虎隊は
この洞穴を抜けて飯盛山へとやってきたと伝えられています。

何も語らない暗い穴はどことなく不思議な雰囲気が醸し出されています。

 


飯盛山 宇賀神堂

2012-09-24 12:29:49 | 東北地方

 



飯盛山・さざえ堂の隣に建つ宇賀神堂。

宇賀神とは宇迦之御魂神ともいわれる謎の神で中世以降弁才天と融合し宇賀弁才天として祀られることもしばしば。

単体で祀られるときは人頭蛇身の奇妙な姿のものが多いのです。

この御堂は江戸時代に三代藩主の松平正容氏が弁才天と宇賀神を勧請したもので
現在は飯盛山で自刃した白虎隊十九士の像が安置されています。





堂内を覗くと、白虎隊一色で自刃の場面を描いた絵や、奇跡的に生き残った元白虎隊の飯沼貞吉氏の肖像が飾られています。


会津さざえ堂

2012-09-24 00:13:57 | 東北地方

 

噂には聞いていた通り、会津若松には世にも奇妙な建築物がありました。
場所は白虎隊で有名な飯盛山の中腹。
名を「会津さざえ堂」といい、独創的なその特徴から重要文化財にも指定されています。

さざえ堂とは江戸時代に流行した巡礼施設の一つで、三匝堂とも呼ばれます。

現存する建物は少ないですが、それらは共通して館内には仏像が安置され
同じところを通らずに一周できるという特徴を持っています。

館内を巡るだけで四国三十三ヵ所や三十三観音などの巡礼が簡単にできてしまうという構造になっています。

現存する数少ない例として群馬の曹源寺、茨城の長禅寺がありますが
こちらは外見は普通の四角形の御堂で、三層になった迷路のような内部を階段を駆使して巡る構造になっています。

それに比べ、会津のさざえ堂は六角形をしており、外見も不思議。

 





とにかく外観は名前のとおり、栄螺に似ています。
キノコにも似ているような。

高さは約16.5m。

旧正宗寺円通三匝堂としても呼ばれるように、本来はお寺の一部でしたが現在ではさざえ堂だけが残っています。

 

 



1796年に僧・郁堂が建立したと伝わっています。
木造六角三層で内部は二重螺旋構造をしています。

このような多角形のさざえ堂は他に青森・弘前市の蘭庭院のみが現存ということです。






二重螺旋構造とは日本ではとても珍しい構造で
旋回する2つの回廊があるために上りの通路と下りの通路が別々になっている。


ですから、入り口から螺旋状の回廊を進んでいくと
同じ道を通る事をせずに、再び入り口に戻ってくることができるのです。

 
実に不思議な構造。
外からでは螺旋状というのはわかるものの、全貌を見ることができません。


しかし木造の入り組んだ建築が何故かグッとくる!





拝観料400円を支払って入り口に立つ。
入り口付近には様々な額があり、栄螺堂の構造を説明したものや古写真などが飾ってあります。


御堂の中は土足OK。

 

 

びっしりと千社札の貼られた堂内に入るとそこは異空間。
緩やかにカーブを描いた回廊が未知の世界へと誘います。

厨子にはこのさざえ堂を建てた郁堂氏が祀られています。

 

 

ギシギシと床を軋ませながらスロープを上っていきます。
木造の建物と触れ合う機会がないのでこの音も新鮮。


途中にある厨子には観音様が安置されていましたが、神仏分離の際に撤去されてしまったという。

現在はその特異な建築だけが残ることとなってしまいましたが、
本来は三十三観音を祀る巡礼観音堂だったのです。

 

 





厨子を取り囲むように旋回する回廊。
何ヵ所か謎の通路があって反対側の回廊(下りの回廊)を見ることができます。

何の通路かわかりませんが、向こう側の通路を見るときに
二重螺旋の構造を改めて感じます。

天井のすぐ上でする足音は下っている人の足音なのです。



螺旋構造であるがゆえに先の見えない回廊が気分を引き立てます。

 

 






約2周すると、頂上に到着。
ここには太鼓橋があり、これを渡ることにより方向転換して下り回廊へと移ります。

一見しただけではどこだか分からない、不思議な場所です。


 





天井にはおびただしいほどの千社札が・・・・
この千社札から庶民の信仰を感じることができるような気がします。

 はたしてどうやって貼ったのか。








手すりにつかまりながら下りも2周すると地上へと帰ってきます。
下りのほうが転びそうで怖い。





最後の厨子には開祖の人が祀られています。

 

入り口とは裏側に出るので、そこから外側の廊下を歩けば入り口に到着。

巡礼も完了です。

 

さざえ堂や胎内巡りなどの巡礼施設は、現代の人が純粋に楽しめるくらいに
アトラクションの要素に高い・・・!

それはこの先、明治時代の博覧会などにも繋がっていく・・・

 

また、このような限られた空間の中で考え出されたさざえ堂は大発明です。
現代にも通じる土地の有効的な活用、そして二重螺旋という構造の導入。
感嘆するばかりです。

それ以前では国内で例を見ない構造、
海外の建築との関係も指摘されています。


さざえ堂はまだ謎の建築としての魅力も秘めているのです。
日本有数のミステリアスな建築物と言っても過言ではないかもしれない!  


白虎隊十九士の墓

2012-09-22 22:23:48 | 東北地方

 

 会津若松の飯盛山は白虎隊最期の地として知られています。


白虎隊は戊辰戦争時に新政府軍と戦った会津の少年たちです。


白虎とは中国の方角を司る四神(玄武・青龍・朱雀・白虎)のひとつで年齢別に分けられた隊の名に用いられたそうです。
白虎隊の構成員は若く、年齢は16、17歳だったといいます。


会津に迫りくる新政府軍と戦い、敗退し飯盛山に落ち延びた一部の隊員たちは
そこから会津の街を見下ろし戦火に包まれる城を見て自刃を決意。

飯盛山の中腹にてその短い生涯を閉じます。








木々の繁る飯盛山。
参道のような長い石段を登りつめると、広々とした敷地に出ます。
向かって左手にあるのが白虎隊十九士の墓です。

若き士たちの墓石が整然と並び、線香の煙が絶えません。


白虎隊が自刃した場所はここより右手に進んだところにあります。

 

 




結局、会津藩は敗退したために隊員たちがこの地に埋葬されたのは数年後のことです。

このような白虎隊の話が現代に語り継がれているのも、
この地で自刃したうちの1人、飯沼貞吉氏が奇跡的にも蘇生したからに他なりません。




現在に至るまでに白虎隊の話は多少美化されたところも多いようですが
維新の混乱期に若い命が散ったことは目の前の事実なのです。





白虎隊の詳しい話や資料は
付近にある「白虎隊資料館」や「白虎隊伝承史学館」に展示されています。

 

 

 

 


飯盛山スロープコンベア

2012-09-13 23:47:47 | 東北地方

 

 日本という国は国土の大半を山地が占めるために、坂道大国でもありトンネル大国でもあります。
観光地へ行くのだって、とりわけ寺社旧跡には坂道は必須です。

会津の飯盛山といえば白虎隊の墓に栄螺堂などの名所が集う場所。
しかし名前からお分かりいただけるように山なのです。

そこで造られたのが飯盛山スロープコンベア。日本語で言えば「動く坂道」。

看板に描かれているのは、苦しそうに階段を登る紳士淑女を横目に爽快に駆け上がる家族連れ。

社寺の参道階段が長くつらい時には、階段が「動いたらな」と思ったことがある方も多いのでは。
ここでは、汗もかかずに悠々と白虎隊を偲ぶことができるのです。

しかし上りのみで「250円はちょっとなあ」、とケチなこと思って階段を登る人が多いようです。 
私だってそうです。

 


 スロープコンベア宣伝看板

 


会津 街中風景

2012-09-13 23:22:37 | 東北地方

 

歴史的建造物の多く残る会津若松にはセピア色がよく似合う!
ということでアートフィルターで撮った会津の風景集です。



 

鶴ヶ城





會津酒蔵歴史館およびハイカラさん

 





福西本店

 





栄螺堂

 





七日町レンガ通り

 




七日町駅