Fuji Trip!

水豚先輩の週末旅日記

名古屋港水族館 南館

2016-08-29 22:09:40 | 東海地方

 

賑やかな名古屋港に面して建つ、名古屋港水族館は中京圏最大級の水族館。
関東の八景島、関西の海遊館と並ぶ、日本を代表する都市近郊大型水族館のひとつです。

愛知や静岡出身の知人に聞けば口を揃えて「名古屋港水族館はよい」というので、訪れてみました。


地下鉄名港線の終着点、名古屋港駅から徒歩5分。
水族館の施設は北館・南館の二棟から成っています。
南館が一般の水族館、北館がイルカやベルーガといった海獣中心の展示となっています。




見学者はまずは入口のある北館を一巡してから連絡通路を伝って南館へと入ります。
到着するのは南館2階。

ここでは「南極への旅」をテーマに地域ごとの海の世界を再現しています。

まず目を引くのは黒潮大水槽。

シネスコープを彷彿とさせる横長の大水槽に多くの魚が泳ぎ、来場者を海の世界へと誘ってくれることでしょう。
この水槽では毎日、「マイワシのトルネード」というイベントが行われ、照明演出が行われる中で3万匹のマイワシが乱れ泳ぐ姿を眺めることができます。
これが非常に人気のようで、大水槽の目の前にはマイワシに対抗せんばかりの観客が押し寄せていました。

続く展示は「日本の海」。
トンネル水槽や深海コーナーを経て1階のサンゴ礁大水槽へ。
この大水槽は1階から3階までの3フロアにまたがっており、エスカレーターを順々に上がって変化を楽しむことができます。
このエリアは「赤道の海」、ウミガメたちが泳ぐ回遊水槽も魅力的。

3階はいよいよ「南極の海」。
オーストラリアの水辺を経て、ペンギン水槽へと至ります。

日本から南極へと繋がっていく構成は見事で、海の旅を楽しむことができます。
日本の海から深海への展示は照明が暗く、赤道の海の展示は外光を取り込んだ明るくなっており、
場所ごとに異なる雰囲気づくりがなされていました。


また、南館の特徴はその複雑な順路構成ではないでしょうか。
2階から始まる展示は、次第に1階へと下り、次は2階、3階と上がっていく構成。
また最終的に2階、1階へとエスカレーターを乗り継いで出口へと至ります。 

都市型水族館ならではの迷路のような構成は、館内を巡っているうちに、
今自分がどこを歩いているのか、どの方角を向いているのかわからなくなってしまいます。

個人的には長い長い海の旅をしながら現実を忘れられるのでよいのでは?と思っています。







黒潮大水槽のマイワシトルネードが人気。
乱れ泳ぐイワシも芸術の域です。



 

「にじいろのさかな」ならぬ虹色の海老。
伊勢海老並みの巨大な姿にパステルカラーが不釣り合いでも少し可愛らしいです。

 

 



日本の海の展示では水槽の数も多く多種多様な生物に出会えます。
 

 

深海コーナーでは深海生物の標本がずらり。
青白い照明も相まって不思議な雰囲気が醸し出されています。

近年、深海生物の人気の高まりや、研究の発展もあり多くの水族館で展示が行われるようになりました。
でもまだ、深海のアイドル:メンダコの生態展示を行っている場所は少ないようです。 

 

 



早川いくを著『へんないきもの』で見たことのあるカイロウドウケツ。
内部にはドウケツエビと呼ばれるエビのつがいが暮らしています。



赤道の海ではチンアナゴとニシキアナゴも優雅に暮らしています。
ゆらゆら、かわいらしいです。
 

 

外光の射し込む水槽が美しいです。

 

名前は忘れましたが、不思議な模様をまとった魚です。
様々な魚が飼育されているので、時折一目惚れしてしまうような魚に出会います。


 

ウミガメの赤ちゃんは意外と速く泳ぎます。
羽ばたくような泳ぎ方が可愛く、人気者でした。 

 

 

南館の天井はガラスのビラミッド。
横浜八景島シーパラダイスと似ているような。

ここから外光を取り込むことで、水槽に変化を与えてくれています。 

 


名古屋港水族館 北館

2016-08-24 23:00:23 | 東海地方

賑やかな名古屋港に面して建つ、名古屋港水族館は中京圏最大級の水族館。
関東の八景島、関西の海遊館と並ぶ、日本を代表する都市近郊大型水族館のひとつです。

愛知や静岡出身の知人に聞けば口を揃えて「名古屋港水族館はよい」というので、訪れてみました。


地下鉄名港線の終着点、名古屋港駅から徒歩5分。
水族館の施設は北館・南館の二棟から成っています。
南館が一般の水族館、北館がイルカやベルーガといった海獣中心の展示となっています。



名古屋港駅や駐車場には北館が最寄りのため、入口は北館2階のみ。
そのため、来場者は北館から南館という順路で見学することになります。 

北館は広さを最大限に活かした展示で、イルカやシャチなどの大型動物をダイナミックに展示しています。
2階と3階の二層構造となっており、まずは2階で水中を泳ぐ姿を、3階では水上に顔を出した姿を見ることができます。

水槽は主に4つ。
メインプールの他に、イルカプールとシャチプール、そしてベルーガプールがあります。
最大の規模を誇るのがメインプールとなっており、3階はパフォーマンスが行われるスタジアムです。
スタジアムでは巨大スクリーンも用意され迫力の「イルカパフォーマンス」が毎日行われています。

多くの水族館でショーを見てきましたが、名古屋港水族館のショーは観客席・プールとともにスケールが大きく迫力満点。
一度に何頭ものイルカが泳ぎまわり、時間を忘れてしまいそうです。

他に、シャチプール・ベルーガプールでも公開トレーニングが行われています。
水中で優雅に泳ぐ姿を眺めるもよし、水上で パフォーマンスをみるもよし。

私のお気に入りは2階メインプールの水中観覧席。
巨大水槽の前はシアターのように階段になっていて、腰を下してゆっくりとイルカの泳ぐ姿を眺めることができます。

館内も広く、落ち着く空間づくりが成されていて、動物たちを1日眺めていたくなる水族館です。



 


 

 

シャチはみんなのアイドル。
水槽の前には多くの人が集まって、その姿を眺めています。
 
 



水槽を通して、外光が射し込む演出もお気に入りです。
海の中にいるような、そんな感覚になります。

 



薄暗い館内では水槽の青色が映えます。
イルカのシルエットも絵画のよう。




ベルーガは活発に泳いでいるため、目で追うのが大変。
まっしろでやわらかそうな体が可愛らしいです。
 

 



2階の奥にある「進化の海」コーナーは海洋博物館のよう。
骨格標本や生態など内容が詰まった展示です。
 

 



水中観覧席からは気ままに泳ぐイルカたちの姿を眺めることができます。
メインプールはかなり大規模な水槽のため、自由に泳いでいるようです。

 



エスカレーターで3階へ上がると名古屋港が一望できます。
晴れた日は海が輝き眩しく、深い海から上がって来たかのような感覚です。




パフォーマンスが行われるスタジアムは、競艇場かと思ってしまうほどの規模。
鉄骨がむき出しの屋根もかっこよいです。

ここでのイルカパフォーマンスはおおよそ平日は3回、土日は4回行われているようです。 

 

スタンバイ中のイルカたち。
登場するイルカたちの数も多いため、トレーナさんも大勢登場しています。 

 

 

 

 

 

 

技もさることながら、演出も素晴らしく、圧倒的なパフォーマンスで魅了してくれます。
30分間のショーはきっと短く感じることでしょう。

 



どこの水族館も観覧席にはハトが徘徊しています。
階段を登るハトの姿を改めて眺めてみると、意外とかわいいのです。
 

 

イルカプールで泳ぐイルカ。 

 


シャチも時には水上に上がってブイで遊んでいました。


雨の常滑 やきもの散歩道

2016-08-23 22:27:51 | 東海地方




愛知県常滑。
知多半島の西側に位置するこの町は、空の玄関口があることでも有名です。
名鉄名古屋駅から「中部国際空港」行きの赤い列車に乗って約35分。

常滑は“瀬戸物”の呼び名でも定着する瀬戸市と並ぶ焼物の町。
その規模は国内最古で最大であるとか。
迷路のように入り組んだ路地を歩けば、土管の積まれた狭い坂。
高台から町を望めば、幾重にも見える煙突。

自動車も通れないような小さな路地は南北に広がって、陶器を販売する木造の商店が軒を連ねます。

初めて見るから珍しく、初めて見るのに懐かしいような不思議な昔町。

主要地域には「やきもの散歩道と」呼ばれる散策コースが用意されており、観光案内所等で無料でマップがもらえます。
散策コースは道が入り組み、高低差もあるので地図があっても迷いそう。
廻船問屋瀧田家、登窯、土管坂...いくつかのアイコンを目印になります。


雨がしとしと3月の平日に歩く常滑は、静かで趣のある場所でした。

 

 





瀧田家は江戸時代から廻船業を営んでいたという。
坂の途中に位置した見晴らしの良い場所に建つ瀧田家は市指定の文化財。

庭には水琴窟と、ちょっとリアルな蛙の置物がありました。






棚には招き猫と福助の姿も。
とても縁起が良いです。
 





歩いていると多くの坂道に出会います。
石垣のような荒々しい壁面が素敵な坂もありました。







旬の魚の定食が美味しい茶房 たんぽぽにて。






紅茶で少し休憩。
タンポポコーヒというのもありました。






瀧田家の目の前の坂はデンデン坂。
土管坂と並ぶ、常滑の代表的景観です。

焼酎瓶が整然と並んだ姿はタコの吸盤や、魚の目を彷彿とさせて、ちょっぴり身体が痒くなります。







登窯広場にあるモニュメント。
よく見るとひとつひとつがピラミッド状になっています。






昭和49年まで実際に使われていた登窯。
その後、国の重要文化財に指定され保存されています。

登窯の裏手にある小道では打ち捨てられた陶器。
落ち葉も相まって非日常的な光景が広がっていました。






煉瓦ひとつひとつが年月を物語っているようで、
それらの隙間から青々と茂り始める植物が顔を出しています。






屋根に落ちる雨音を聞きながら、登窯の内部を見学。
その名の通り、斜面に沿って勾配を上るように造られています。






美しく、等間隔に並ぶ煙突。
もくもくと煙を出していた頃に思いを馳せます。






陶器屋さんの2階からこちらの様子を伺っている招き猫を発見。
目が虚ろで少し怖いです。

立ち並ぶ陶器屋さんでは、招き猫や動物をかたどった置物も販売されているので、
お気に入りのひとつを見つけてお土産にするのもアリです。






トタンと陶器と常緑樹。
常滑の街角風景には欠かせない要素ではないでしょうか。






道ばたに落ちているのは山茶花でしょうか。
少しばかり儚げです。






工房の奥へと続く路。
人々が家と家の間を行き来するのでしょうか、屋根が設けられていてトンネルのようになっています。






駅前から陶磁器会館へと続く大通りは「とこなめ招き猫通り」と名付けられ、
地域のアーティストによる多彩な招き猫が鎮座しています。

坂を上りきる途中、 切通しの上に巨大招き猫・とこにゃんの姿が。

 




日本の数ある昔町の中でも、常滑には「不均一」という言葉が似合います。

蛇行して伸びる道、様々な方角を向いて建つ家々。建築の材質、色・・・・
昔と今が程よく混在し、その地域に特有の人の営みが消えずに残されれています。

そこに西洋とは違った雑多感、日本らしさがあるのではないでしょうか。

路地を曲がればまた違った景色に出会える。 
そんな楽しみが常滑にはあります。 


とこにゃん

2016-08-13 14:31:17 | 東海地方

焼物の町として知られる愛知県常滑市。
常滑駅から陶磁器会館を繋いでいる大通は切通しの坂となっており、
壁面には常滑市の陶芸家が制作した「御利益陶製招き猫」が配置され、常滑招き猫通りと名付けられています。

坂の途中には巨大招き猫・とこにゃんが鎮座しています。
とこにゃんはその高さ3.2m、横幅6.3m。
常滑系招き猫の頭部をデフォルメしないまま巨大化させたその姿は異様な風景で、 
坂の途中から見上げると、巨大怪獣か巨人が壁から覗いているようで非常にインパクトがあります。

地の底から覚醒した巨大招き猫・とこにゃんが、今その左腕を挙げて渾身の猫パンチをするような、そんな想像が膨らみます。

ちなみに手前には本物そっくりの猫2匹の陶器も配置される演出がまた憎いです。
とこにゃんを見上げるその姿がかわいらしいです。とこにゃんの今夜の晩御飯要員でしょうか。

ちなみに夜はライトアップされるのだとか。


 

 

 常滑駅からもほど近い坂の上のとこにゃん。
手前の猫の造形が非常にリアルで驚きます。



 



とこにゃんは後ろから見るとハリボテ感が増します。
前方から見られることを前提としているようです。

 

 

巨大造形物は頭部のみ作られることが多いですが、
とこにゃんも然り胴体と足が地中に埋まっているのではないかという勝手な妄想が膨らみます。

とこなめ招き猫通りの入り口には常滑系招き猫(全身像)が置かれており、これがとこにゃんの雛形なのではと考えてしまいます。

そういえば、とこにゃんと入り口の招き猫の挙げている腕が左右で異なりますが、右手はお金、左手はお客を招くと云われているそうです。


つつじが岡公園 尾曳の渡し

2016-08-11 23:00:16 | 関東地方


ひょんなことから群馬県の館林駅で途中下車いたしまして、群馬県立つつじが岡公園にたどり着きました。

この公園には鶴生田川が成す城沼という横長の沼があり、「尾曳の渡し」と呼ばれる渡し船が運行しています。
公園が沼を隔てて両岸にあるため、公園内の移動手段として利用できます。



 



簡素な屋根の付いたモーターボートが沼の対岸を結んでいます。
対岸までは一見近そうですが、船着き場はずいぶんと遠くにあるようです。

しばらくは両岸と並行して進むので川下りのような感覚です。
 



空の色を映して青々とした水面が美しいです。
沼や湖特有の穏やかな水面をモーターボートがゆっくりと駆け抜けます。

 
 

水面に非常に近いので、水草にも手が届きそう。
 

 

しばらくすると船着き場に付きます。


足利フラワーパーク 大藤

2016-08-11 22:40:47 | 関東地方




栃木県足利市にある「足利フラワーパーク」は日本有数の藤の名所。
遠方からも多くの観光客が訪れる花のテーマパークです。

その中でも日本一と云われる「大藤」は一見の価値ありといつかの雑誌で読んだことがあったため、WSに訪れてみました。

群馬県と栃木県を結ぶJR両毛線の富田駅から徒歩分ほど。
足利フラワーパークは早川農園を前身とする花のテーマパークであり、1997年にこの地に開園したといいます。
四季それぞれの花の咲く園内の中、最大の見どころが大藤。

藤の花が咲く4月の下旬から5月上旬にかけて、 大藤まつりが開催されています。
早川農園時代から大切に育てられた大藤は樹齢130年ほど。

大藤以外にも多種多様な藤の花が咲き乱れる園内は桃源郷のよう。
一生分の藤を見たような気持ちになったのでした。












薄紫の上品な色が涼しげな大藤。
栃木県の天然記念物にも指定された古株です。
 


すべて同じ幹から生えています。
 人工的に支えているとはいえ、ここまでの大きさになると驚きを隠せません。

 
 

日が射し込んで、シャワーのよう。
130年の歳月を経ても瑞々しい花を毎年咲かせています。

 人が手を加えることで美しくなる園芸もまたよいものです。




 園内にはほかにツツジやシャクナゲも咲いていて、まさに花の楽園です。
その分、ハチやアブのような昆虫もたくさんいます。
ここでは花粉を運ぶ昆虫の姿も和ましいものです。 



八重黒龍と呼ばれる藤はラベンダーのような色彩。
大藤よりもちょっぴり濃い色をしています。


 

花びらもひとつひとつが大きいためか、遠目から見ると葡萄のようにも見えます。
遠くの白藤との対比もよいです。



白藤のトンネルは長さ80m。
こちらも栃木県の天然記念物に指定されています。
 生命力の溢れる幹は龍を連想します。
 

 

白藤の壁は、高さ10mはありそうな骨組みに葡萄のようにたわわに生る白藤が見どころ。

 


園内最奥にある藤のドーム。
 

 

きばな藤のトンネル。
菜花のような色をしています。
他の藤より見頃が半月ほど遅いようで、 まだ5分咲きでした。



小高い丘から色とりどりの園内を俯瞰。