ベトナムの子どもたちに奨学金を――FUJI教育基金

ベトナム南部・北部の中学・高校生、大学生に奨学金を贈って勉学の支援をしています。

FUJI教育基金奨学金授与の旅2009年:(3)10月8日カントー大学での奨学金授与

2009-11-13 | カントー大学
  早朝、希望者のみで水上マーケットの見学に向かう。その途中、建設中の橋が前方に見えてくる。
  「日本の援助によって建設中のあの橋は、2年前、橋梁が崩落し、150名近いベトナムの建設作業員が死傷した」とガイドのトンさんの説明。
←日本の援助で建設中のカントー橋
  杜撰なODA事業を浮き彫りにする悲惨な事故だが、なぜか日本では大きく報道されることがなかった。その一方、大手ゼネコンなどが絡んだ胡散臭い数々の因子が招いた事故であると、いろいろ取りざたされている橋でもある。まさか、このような大事故を起こした橋を今回の旅で間近に見ようとは、日本を発つ前に予想もしなかった。なお、このカントー橋(約2700m)は来年には完成するとのことである。

カントー大学
  カントー大学での授与式は、農学部事務局長チュンさんの式辞から始まった:
 
  ↑式辞を述べるチュンさん                  ↑奨学生代表クエンさん
  「奨学金を渡すために遠い所から来て下さり、みなさまと奨学生たちがこうして直接交流できることは他に代えることのできない大きな励みとなる。奨学金の額の多少に関わらずこのような交流をこれからも継続願いたい」といった趣旨の話しがあった。
  次いで、FUJI教育基金側から宮本さんの挨拶、カントー大学の関係教官7名の紹介、私たちの紹介と順に式が進む(この式に列席されたカントー大学の教官は、日本での留学経験を持つ方ばかりだ)。
  そして、今回、奨学金を授与される5名(男性3名、女性2名)が紹介され、奨学生代表のクエンさんがお礼の挨拶を行った。
  5名の奨学生の選考に携わった教官スアン・トゥさんからは、どのような基準で選考したかの説明があった:
  「親がなく、お金に困っている人を優先したが、それだけの理由では駄目で、成績が優秀な人を選んだ」とのことであった。
←カントー大学の5名の奨学生と授与者たち
  最後に、FUJI教育基金を代表して宮本さんが農学部の教室にMERK INDEXを寄贈。
  式の後、農学部の研究棟の一部を見学。日本の生物系のどこかの研究棟のように廊下に器具がはみ出したりせず、研究室が非常に整然としている。開いていたドアから研究室内を見ると1機200万円はするような最新式の遠心分離器が数台設置されていた。
  そのあと、カントー大学の学生食堂で奨学生を囲んでの昼食会となった。食事の終わりごろに鍋が出たが、これを使って中塚さんが関西風のおじやを作り奨学生に振舞ったところ大好評であった。 (岩田・記)


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