僕らはみんな河合荘 1巻 (ヤングキングコミックス) 価格:¥ 600(税込) 発売日:2011-05-30 |
イマイチしっくりこない漫画だなーというのが率直な感想。
某『さみだれ』目当てで買った雑誌で、麻弓さんチョロい回を読んで興味惹かれたんで単行本に手を伸ばしてみたんですが、こうして読んでみるとさして面白くはなかったかなと。
読後感がなんとなく『ハチミツとクローバー』を読んだときの感覚に似ているというか、アレの初期ってこんな雰囲気を感じたよなあ……。周囲は絶賛してたけど、僕はアレ、ちっとも面白いと思わなかったから即読むの止めたんですが。うーん。
このへん、レディコミ特有のオサレ感とか、露骨な「ここで笑え!」みたいなテンションが合わないんじゃなかなと自己分析してみたり。
でまあ、例によって僕の基準でお話させて頂くと、魅力的だと感じるキャラが一人もいないのは致命的。っつーかある意味スゲエ。読んでいて漠然と「ああ、これはこういうキャラにしたいんだろうなあ」というのは伝わってくるんですけど、どいつもこいつもスベってる感が。
かといって、嫌悪を抱くようなキャラが登場するのかというとそうではなく、キャラに魅力がないというよりキャラに興味が持てないと言うのが正しいのかなあ、この場合は。
宇佐や律をはじめとした住人たちは、基本的に不器用だったり、不器用ではないにしろ腹に一物抱えていたりといった「ままならない感」のある人物ばかりなんですが、最終的に「で?」という結論に至ってしまう感じで。裏表に違う絵柄の描かれたカードが床に置かれているんだけど、表の絵柄そのものがあまり好みではないから、わざわざめくって裏を見なくてもいいか、みたいな。
スベっているといえば、ギャグらしき描写も毎回スベっていて、女脇役ネタとか、意味深な一人芝居ネタとか、最初にコレを目にしていたらおそらく単行本買ってないんじゃないかなと思うくらいサムかったです。
あとは、収録されているエピソードがどれもこれも残尿感があるというか、こういった起承転結の「結」を敢えてボカすような描き方はどーも鼻についてイカんわ。や、こういうの嫌いなんですよね僕。結局、上で書いた麻弓さんチョロい回が一番面白くて、雑誌を買ったのがちょうどその回だったってのはある意味運命的な出逢いだったと言えるのかも。
つーわけで、純粋に、趣味嗜好的な意味で僕には合わなかったですということで一つ。
でもこういうもってまわった作風が好きな人も多いだろうなあってのはわかりますよ。ええ。