GRの戯れ言日記2

途中まで元々閉鎖された別会社のブログを引用して来た物。2017年2月から本格始動。それ以前は、はてなブログに書いてます。

コント版、ナイツの塙宣之?

2024-04-13 18:49:05 | お笑い考

岩崎う大(かもめんたる)・執筆 中村計の著書『偽りなきコントの世界』を読みました。塙の言い訳と同じでインタビュー形式やったな(汗)全体的にどっか葛藤が見えましたな、ただあまり彼は客ウケというのは、重視してなくて個人的嗜好は"どこかで見た事があるようなネタはしたくない"という事ですな。あと彼は著書の中で漫才にも触れていて、漫才に対して畏敬の念を持ち過ぎというか"漫才コントの導入部分の「俺○○をやるから、お前△△をやって」というあの導入方法は、過去の漫才師の世紀の大発明であり、漫才師の共有財産。その財産を手にした時点で僕は、現在過去問わずあらゆる偉大な漫才師たちと同じスタートラインに立たなければならない気がするんで、あのセリフを言う資格が自分にあるのかな?って思ってしまうんです"・"「○○をしたいから、今ここで練習させてよ」っていうのも、そんな相談をする人って実際に居るのかな?と考え込んでしまうし、思ってしまう"と引っ掛かりが多くて、感情移入をしすぎですし、観客もそこまで感情移入せんと思うから、そこはスルーして取り組んで欲しいもんですけどねぇ(大汗)漫才をメインとしている芸人は、「現実的にはこんなお願いはあり得ないけど、まあ漫才だから、そこはやいのやいの言わずに付き合ってよ」という釈明であり、挨拶のようなもの。"そのぶん、このあと笑わせますから"と。僕がまだ漫才師になり切れてないからなのかな、そこまで腹を括れないんですよねと・・・他には、さらばの「ぼったくりバー」のネタについては、大喜利として成立してるという見方は、斬新で興味深かったな。「こんなぼったくりバーは嫌だ。どんなぼったくりバー?」というお題に対しての答えが「請求額が那由多」という事。皆さんも僕も薄々気付いてるとは思うんですけど、あそこまでの額になる前に「どんだけ高いねん!?」(←これは僕がツッコみそうなワードで本には、載ってない)・「個人からそんなに取れると思います?」とかもっと早くにツッコミを入れてたら、もっとウケ易くなるんでしょうけど、それをしてしまうとこのネタの良さやミソが消えてしまうような気がするよな。あれはあそこまで引っ張って、「ぼったくりやないかい!」って今さら言う?って観客が先に心の中でツッコんでたり思ってたりするのを逆手に取ったネタですからな。ただ当時僕が、そこまでこのネタを評価しなかったのは、う大の言うこのネタの凄さにそこまで気付いてなかったからでもあるんですが・・・しかし当時の職場の同僚が、さらばのネタを初めて観たんがこの2012年のKOCのぼったくりバーやったんやけど、「面白くなかったですね、良いコンビとは思えません」と言ってたんは、恐らくネタに感情移入しすぎてたのと真面目に捉えてたんでしょう。"実際にこんな国家予算超の額になる訳ないし、払える訳ないやんと思ってしまったから"でしょう。当時オンバトでもオフエアやった理由がジャッジペーパーにも書いてましたが、"(これといった大きな)展開が無かったのが、痛かった"という見解通り「大きな展開は、少ないネタやった」んですよねえ、そこは僕も当時共感してました。お客さんからしたら、「何で今さら?」としか思えないんでしょうね。僕ら芸人から言わせると、今さらだから面白いんですよね。芸人と一般人との視点の違いと嗜好の違いが、明白に出てますね。この著書の中にオンバトが出て来たのも嬉しかったですが、かもめんたるも相性が悪かったと。漠然としたニュアンスの面白さを伝えるような、僕が本当に好きなネタは中々評価してもらえませんでした。あと個人的に長く観て来てオンバトは、当日の空気と共感がマッチせんと、中々好結果にならんものやったからな。やから友近・笑い飯も苦戦、過去のチャンピオンも関係無くトップリードでもオフエアになった事があるというぐらいやったから、当日の出来といかにフラットで観てたかという事やわ!にしても、そこまで深くは言及してないけど、2010年のM-1のジャルジャルの「コンビニ」とか「メタ漫才」(というタイトルは解りやすすぎるし、そんな浅いネタやなかったから、どちらかと言うとう大は「コント 漫才師」と名付けてて僕は「コント 漫才をする」というタイトルの方が、適当な気がする)についても触れるなど、読み応えがありましたわ!2010年のM-1でのジャルジャルは、結構忘れられてますし触れるかたが少ないですが、12年前にNHK上方漫才コンテストの予選の一般審査員で隣になった当時10歳下のかたが、M-1でのジャルジャルのネタは、「漫才を冒涜してるでしょ!」と言ってましたし、ネット上でも「漫才を斜めから観てる」・「コント師がちょっと漫才をしてみました、かのように見える」という意見が多くを占めてましたからねぇ・・・興味のあるかたは、岩崎う大 著・中村計 執筆『偽りなきコントの世界』(株式会社KADOKAWA、2023年8月)をご一読を。

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