富島健夫作品 読書ノート ~ふみの実験記録

富島健夫の青春小説を読み感じたことを記録していきます。

恋と少年~ギャラリー

2011-11-08 20:46:16 | その他の小説

『恋と少年』は富島氏の代表作だけあって、昭和38年の刊行後、出版社や装丁を変えて何度も出版されている。
おもしろいのでその変遷をどうぞ(スキャン画像は解像度を落としています)。

これが最初の本。装丁:原弘

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昭和41年10月 学習研究社 『富島健夫青春文庫』第4巻(装丁:前野洋一)

本人のどアップが表紙! 画像提供:しょうさん

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昭和46年11月 集英社 『富島健夫青春文学選集』第12巻(装丁:栃折久美子)

あとがきで、河出書房版のあとがきで「これは三部作の一つであり二部三部をやがて書かねばならぬ、というようなことを書いた」とあるが、河出版にあとがきはなく、上青春文庫のまちがい。
(前回「荒川さんが富島氏に聞いたところによると…」というところも修正しました)
※貴重な本をしょうさんに譲っていただきました。ありがとうございました。

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昭和47年5月 角川文庫 (カバー:宇野亜喜良)

作品の世界観を的確にとらえた尾崎秀樹の解説にしんみりさせられた。
対してこれまた黒く塗りつぶされそうな表紙…。

11月10日追記 途中から装丁が風間完にかわります。
戦後の女学生という感じがしますね。地味で清楚な和風美人、まさに富島ヒロイン的。
(画像提供:荒川さん)

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昭和52年9月 立風書房版 『青春文庫』 (装丁:多田進)

画像提供:tentokuさん

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昭和53年12月 東邦出版(装丁:一の宮慶子)

70年代の終わりだが80年代っぽい装丁。帯裏で一人称は“ボク”になっている。

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その他、コンパクトブックス版、風間完イラストの角川文庫もあり(画像提供募集:笑)。
あたらしめの徳間文庫もあるが、意外にも周りでもっている人がいない。

※光風社版もあるとのうわさあり(11月10日追記) ないらしい

装丁や挿絵は作品のイメージを大きく変えますね。
“幻の少女”とも多摩代とも取れる少女の絵が描かれた河出版がいちばん好きだな。
みなさんはどうですか。