外来魚ひとりがたり

滋賀県立大学近江楽座学生団体
滋賀県大生き物研究会の活動あれこれ

固有種の話

2014-08-20 23:14:25 | 雑談
こんばんは
技術担当者です
暑いですが、みなさまどうお過ごしでしょうか。


夏休みは暑いため、BASSER'Sの活動も少し落ち着いています。
ですので、今回は、少し琵琶湖の固有種について書こうかと思います。

400万年の歴史を持つ世界でも3番目に古い古代湖である琵琶湖。ちなみに1番古いのはバイカル湖、2番目がタンガニーカ湖です。
その琵琶湖には、琵琶湖にしか生息していない[琵琶湖固有種]と呼ばれる生き物たちが生息しているのです。
琵琶湖に生息している淡水魚では、約80種のうち16種が琵琶湖固有種です(亜種レベルの関係で若干異なります。)
ビワコオオナマズやビワマスが思いつきますね
我々のフィールドである神上沼では、ホンモロコやゲンゴロウ・ニゴロブナ、ビワヒガイなどがみられています。
淡水貝類においては、なんと67種中30種類が固有種です。
淡水水生生物の固有種を合計すると、なんと61種もいるそうです

これだけ多くの固有種が生息する琵琶湖。それではほかの地域にはどんな固有種がいるのでしょうか?
―――じつは、ほとんどいないんです。
長野の諏訪湖にはスワモロコ、秋田の田沢湖にはクニマスという固有種がいましたが、現在では絶滅してしまっています。ただ、クニマスはさかなクンが西湖で発見したというニュースがありましたね。

このように、琵琶湖は、異常とも言えるほどに独特な生き物が多いのです。
これは、なぜなのでしょうか?
理由は色々と考えられますが、琵琶湖はただ広いだけでなく、その環境が非常に多様であるため、それに伴って多様な生物が生息、そこで進化してきたのだと言われています。
400万年前に誕生し、40万年前に現在の琵琶湖になってから、40万年という長い時間をかけて生き物を育んできたわけですね

ですが、近年の環境変化によって、その生き物たちが危機にさらされていることも事実です。
「なぜ減ったのか」という原因を考え、「どうしたら増えるのか」という解決策を考え、実践していくことが大事ですね。

滋賀県が世界に誇れる母なる湖【琵琶湖】。
多様な生物を守り、後世に伝えていくために絶え間ない努力が必要ですね。