ジョニーのメモリアルナイト

センチなジョニーの独り言

トーマス・ハリス

2005-09-30 16:43:05 | 本と作家
本屋での定点観測にトーマス・ハリスは含まれていない。寡作だから毎回探すのは
徒労に終わるからだ。
最新作は「ハンニバル」。映画も見たけれど、小説には追いついていなかった。とい
うか、小説をまるのまま映画にしようとしたので、ストーリーをおっかけるのにいっぱい、
いっぱいでレクターとスターリングが表現しきれていなかった感がした。

トーマス・ハリスをはじめて読んだのは「ブラック・サンデー」アメフトの試合会場が
舞台になっていたのがきっかけ。その後「レッド・ドラゴン」「羊たちの沈黙」と続いた
が、「ブラック・サンデー」とは全然違った世界に同一作者かと驚いた覚えがある。
しかし、確かその2作の間に6年という月日が流れていたのを考えるとそれも納得で
きる。日本の作家ではとうてい考えられない。D・フランシスも1年1作だからこその
内容の濃さかもしれない。小説の収益構造が英語圏で広いのと日本語圏との違い
なのかな。

ちょっと、脱線したけれど「ハンニバル」はそれまでの2作に比べると内容が薄っぺら
い感じがした(あくまでも全2作との比較だが)。多分、レクターシリーズはこれで終わ
りなので、次回作をどんな題材で書いてくれるかとても楽しみだ。心配なのは次回作
が発表されるまで、ボクが生きていられるかどうかだな。