西予市文化財審議委員会の部会があり、野村町へ。
乙亥会館には、小さいが相撲資料館が併設されている。そこで睨みを利かせているのが、この「曙関」の実物大の像。平成5年に東宇和左官組合が製作したもの。なかなかよく出来ていて、私は密かに気に入っている。
左官と言えば、先日NHKのプロフェッショナルという人気番組で、カリスマ左官挟土(はさど)秀平、という人物にスポットが当たっていた。数年前に、私の関わる「宇和わらぐろの会」で、飛騨高山で行われた「藁をつくねる青空工房」という催しに参加したのだが、その時の実質リーダーが彼だった。ツクネル、というのは岐阜方面の方言で、積み上げるというくらいの意。
主催は岐阜・世界生活文化博物館で、その名誉館長が俳優の渡辺文雄氏だった。惜しくも渡辺氏はその後故人となられたが、そうしたご縁があり、愛媛でもというその時の約束から、わらぐろミュージアムをすることとなった次第。
その岐阜高山でのこと。無事に「わらぐろ」も製作しイベントを終えた翌日、折角だからというので、挟土氏の作業場(アトリエ)へ寄らせてもらった。TVに写し出されていたあの建物である。そして驚いた。60cm四方くらいの板に、様々な壁が表現されており、それはまさに単なる土壁ではなく、芸術文化の世界。豊かな創造性とあの手この手のバリエーションは、いつまでも見飽きることが無かった。中には、色、その表情が、セクシーさをはらんでいるような壁もあった。
しかも、あらゆる場所から集めたと思われる、2、30種類もあっただろうか、それこそ色々な色土のサンプル。ものの本では識っていても、現物を目の前で見ると、いかに土という原初的な素材が、えも言われぬ美しさがあるのかも、その時初めて思い知らされた。
また、エネルギッシュで精悍、精気みなぎる挟土氏の表情と、周りに展示された何十枚もの土壁サンプルのこれ以上ない優しい雰囲気が、不思議な好対照を見せていたのも強烈な印象だった。
約1時間くらいも居ただろうか、そして部屋を出る時の何かしら爽快感と、未来の希望にも似た力を体内に感じたことを覚えている。土は人を元気にさせる、そう思う。
乙亥会館には、小さいが相撲資料館が併設されている。そこで睨みを利かせているのが、この「曙関」の実物大の像。平成5年に東宇和左官組合が製作したもの。なかなかよく出来ていて、私は密かに気に入っている。
左官と言えば、先日NHKのプロフェッショナルという人気番組で、カリスマ左官挟土(はさど)秀平、という人物にスポットが当たっていた。数年前に、私の関わる「宇和わらぐろの会」で、飛騨高山で行われた「藁をつくねる青空工房」という催しに参加したのだが、その時の実質リーダーが彼だった。ツクネル、というのは岐阜方面の方言で、積み上げるというくらいの意。
主催は岐阜・世界生活文化博物館で、その名誉館長が俳優の渡辺文雄氏だった。惜しくも渡辺氏はその後故人となられたが、そうしたご縁があり、愛媛でもというその時の約束から、わらぐろミュージアムをすることとなった次第。
その岐阜高山でのこと。無事に「わらぐろ」も製作しイベントを終えた翌日、折角だからというので、挟土氏の作業場(アトリエ)へ寄らせてもらった。TVに写し出されていたあの建物である。そして驚いた。60cm四方くらいの板に、様々な壁が表現されており、それはまさに単なる土壁ではなく、芸術文化の世界。豊かな創造性とあの手この手のバリエーションは、いつまでも見飽きることが無かった。中には、色、その表情が、セクシーさをはらんでいるような壁もあった。
しかも、あらゆる場所から集めたと思われる、2、30種類もあっただろうか、それこそ色々な色土のサンプル。ものの本では識っていても、現物を目の前で見ると、いかに土という原初的な素材が、えも言われぬ美しさがあるのかも、その時初めて思い知らされた。
また、エネルギッシュで精悍、精気みなぎる挟土氏の表情と、周りに展示された何十枚もの土壁サンプルのこれ以上ない優しい雰囲気が、不思議な好対照を見せていたのも強烈な印象だった。
約1時間くらいも居ただろうか、そして部屋を出る時の何かしら爽快感と、未来の希望にも似た力を体内に感じたことを覚えている。土は人を元気にさせる、そう思う。