ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

純オートバイ乗り宣言

2011年08月22日 | R100RS 2本サス (1981) 銀じぃ

起きてみたら、雨が上がっていて、路面も乾いていた。

降り出しまで何分?を携帯でチェックすると

1時間以上は大丈夫、と出た。

走り出してすぐにシールドを小さな雨粒が打ち出した。

まーいいさ、本降りになったら戻ればいいのだ。

こないだ入れた「カストロールクラシック」のフィーリングが良い。

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空冷のビッグボアエンジンには鉱物油が良いと云われるけど、当たってる。

20W-50の粘度もやはり大切なのかな。

暖機が終わってからの回り方があきらかに滑らかだ。

交換してから5000kmでフロントが2分山に摩耗した。

レーザーテックを履き潰すのは初めてだけど、

こんなにライフが犠牲になっているとは思わなかった。

すでにウェアインジケーターはつながりかけている。

ここからどこまで持つのだろう。

バンキングの感じもグリップもそれほど変化なく、まだいけるんだけど。

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作手まで行って、雨の気配が濃くなったので、引き返す。

霧の出た高原は信州か北海道を走っているようだった。

湿った空気を銀ジィのカウルで切り裂くようにして走る。

6000rpm手前まで引っ張って、4速へ入れると

急に雨が強くなった、否、ちょっと飛ばしすぎだよ。

家へ戻る県道へ入ると本降りになった。

ポケットにデジカメを入れていたのを思い出して、木立の下に銀ジィを停めた。

ちょっと雨宿り。

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静かな山道に雨が大地を叩く音だけが低く響く。

この先は10%を越える下りが続く峠道。

2分山のレーザーテックは不安だけど、

ウエットのライディングは嫌いじゃない。

けれど好きな訳でもない。

ウエットの下り坂を走るのは気を遣うから、逆に楽しいのだ。

あまり強くバックトルクを掛けるよりも、

早めのブレーキングで、向き変えの前にしっかり後輪側に荷重ができているか。

トラクションを掛けるだけの余裕を残せているか。

シートへの荷重がいつもどおりできているか。

もちろんブレーキングでタイヤをロックさせてはいけない。

気を付けることはもっといっぱいあるけど、

考えるより先に身体がそれをこなしていく様子を感じることが心地いい。

雨の下りのワインディングは、この身体がライダーである、と感じられてうれしい。

このタイヤ2本の不思議な乗り物を操る、ボクはオートバイ乗り。

土砂降りの雨にパンツまで濡らしても、ニヤニヤ笑いで信号待ちしているんだぜ!

もうじき50歳なのに・・・・・・

なんて爽快なんだろうねー。

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旅することは好きだけど、

オートバイで走ることと同義語じゃあないね。

食べることより、話すことより、

走ることが目的になっていることがほとんどだ。

道が好きなのか、オートバイで走る「道」が好きなのか、

とにかく道は目的だね。

季節ごとのその厳しさや美しさも好きだね。

季節を感じて走ることも大好きだ。

街を見るのも好きかな。

遠くへ行って、ああここ好きだな、いいとこだな、ていうの好きだよ。

そこで暮らしてる自分や大切な人のことを想像したりしてね。

なんだ、ちっとも純粋オートバイ乗りなんかじゃないな。

結局、オートバイに乗って走ってるのが好きなんだけど・・・

ああ、それだけでいいや。