縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

九州の旨いもの(その3) ~ 阿蘇、大地の恵み

2006-10-19 23:54:00 | おいしいもの食べ隊
 この前の3連休、阿蘇に行った。熊本は2度目。前回は天草から島原へと抜けた。今回は黒川など温泉がメインの旅、のはずだったが、阿蘇の自然に、その雄大さに圧倒された旅だった。旅の話はまた別の機会に書くとして、今日は阿蘇の水と牛について書く。

 まずは水。阿蘇には日本名水百選が3箇所ある。その内の二つ、白川水源と池山水源に行った(因みに残る一つは菊池水源)。
 白川水源は阿蘇の南にある。毎分60トンの湧水量を誇る。水が澄んでいるので、川の底から水が湧き出るのがよく見える。ひしゃくで水を汲み、飲んでみた。もちろん、白川水源の水といえども、やはり水は水であり、特別な味などない。ただ、東京のまずい水(最近はオゾンや活性炭などによる高度処理でだいぶマシになったが)とは違い、ゴクゴクと飲める。阿蘇に降った雨や雪が地下を流れ、自然にろ過された水だ。きっとミネラル分も豊富であろう。
 そして池山水源。阿蘇から黒川に向かう途中、少しわき道を入ったところにある。ここは毎分30トンの湧水量。樹齢200年以上の樹木に囲まれた水源である。着いた時間が夕方5時近くと遅かったため、人は少なかった。そのせいもあってか、厳かな、そして神秘的な雰囲気を感じた。阿蘇を回り、乾いた体に水が浸みた。

 次は牛。湧水は自然の、阿蘇の雄大な自然の賜物といえるが、ここの牛も阿蘇の自然があればこその旨さと言える。旨さの秘密は「放牧」にある。
 阿蘇の雄大さは半端じゃない。北海道出身の僕が言うのだから間違いない。世界最大級のカルデラを取り囲む、東西18km、南北25kmの外輪山、そして、さらに台地が続く。阿蘇は火山のため木が少なく、ほとんど草原である。そこで悠々と草を食む牛たち。それこそ無農薬の、有機野菜ならぬ、有機牧草である。また、放し飼いのためストレスも無縁だ。
 特に、あか牛が良い。あか牛は和牛の一種で、品種名を褐毛和種(あかげわしゅ)という。明治の終り、熊本の在来牛とスイス原産のシンメンタール種とを掛け合せ、ここ阿蘇で誕生した牛である。元々は小型で成長の遅い牛だったらしいが、交配により大型化し、かつ肉質も改善した。

 さて、あか牛は「あか牛肉料理認定店」のマークのあるお店で食べることができる。熊本の牛肉が皆あか牛というわけではないので注意が必要だ。我々はJR豊肥本線の宮路駅前にある「レストラン藤屋」でステーキを食べた。ミディアム・レアに焼いたサーロインとフィレ肉のサイコロステーキ(これはサービス品でとってもお得)。肉がやわらかい。それこそ、口の中でとろけるような感じだった。別に脂が多いわけではない。サーロインは風味が良く、フィレはきめ細かで、本当にやわらかかった。
 欲を言えば、もっと厚みのある肉を食べたかった。サーロインは我々としては結構奮発したのだが、残念ながらそんなに厚くはなかった。ミディアム・レアが、食べてるうちに鉄板の熱さでウェルダンになってしまう程度の肉の厚さだった。悲しい。

 もう一つ。車だったので、ワインを飲めなかったのが、さらに悲しい。ちょっと(ひどく?)古いが、ワインのないステーキなんて、クリープを入れないコーヒーのよう(?!)。今度はバスで行くぞ!

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