縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

従軍慰安婦問題を超えて

2013-05-15 02:01:56 | 最近思うこと
 橋下氏の従軍慰安婦をめぐる発言が波紋を呼んでいる。彼の真意はよくわからないが、発言の一部が一人歩きする可能性を考えれば、本当に不用意な発言としか言いようがない。
 韓国や中国だけでなく欧米のメディアでも、大阪市長で日本維新の会の代表である政治家の驚くべき発言として採り上げられている。第二次大戦中20万人を超す従軍慰安婦がおり、彼女らは中国、韓国、インドネシア、フィリピン等から強制的に連行され日本軍の性の奴隷となっていたが、彼はその制度が必要だったと語った、というのである。
 橋下氏にしてみれば、戦争という極限状態において慰安婦制度は必要悪といえ、実際他の軍隊にも見られる、また日本軍が慰安婦を強制的に連行した記録は無い、ということであろう。が、そうした記述はなく、単に人権無視の信じられない人間として書かれている。
 この点は橋下氏に同情するが、そもそも皆が皆進んで慰安婦になったとは思えず、必要悪としてでも慰安婦制度を肯定するのはおかしいと思う。一部には強制連行があったかもしれないし、そうでなくとも貧困のため慰安婦として売られた、生きるために慰安婦にならざるを得なかった、騙されて慰安婦になった等の理由があったのだと思う。

 今回の発言だけでなく、最近の橋下氏の言動には首をかしげたくなるものが多い。何か被害妄想というか、自分は正しいのに皆がよってたかっていじめる的な匂いがする。彼が既存の秩序を打ち破るきっかけになればと期待していたのに本当に残念である。もう「行列」で好き勝手言っていた頃と立場も影響力も違うのであるから、政治家である前に、まずは一人の人間として自らを見直し、そして前に進んで行って欲しい。

 そんな彼にこの歌を贈りたい。“Have You Never Been Mellow”(邦題:そよ風の誘惑、歌:Olivia Newton-John、作詞・作曲:John Farrar)
 今晩、公園の中を通って帰宅したとき、そよ風が心地良かった。寒くもなく暑くもない。新緑の匂いがする。取り立てて良いことのない一日だったが、ただそれだけで幸せな気持ちになれた。そして、ふとこの歌を思い出した。
 橋下氏に、「いつも構えている必要はないし、挑戦的であったり攻撃的であったりする必要もない。きっとあなたの力を必要とする人、あなたが励ましてくれるのを待っている人がいる。自分を見失わず、焦らず、頑張って欲しい。」と伝えたい。

There was a time when I was in a hurry as you are
 私にも、今のあなたのように、何事にも急いでいたときがあったわ
I was like you
 本当にあなたにそっくり
There was a day when I just had to tell my point of view
 私にも、自分の考えをまくしたてないと気が済まない日があったわ
I was like you
 そう、あなたにそっくりね
Now I don’t mean to make you frown
 ううん、あなたを怒らせるつもりじゃないのよ
No, I just want you to slow down
 違うの、ただあなたにのんびりして欲しいだけなの

Have you never been mellow?
 ねえ、今までにやさしく穏やかな気持ちになったことはないの?
Have you never tried to find a comfort from inside you?
 自分の内面からやすらぎを感じたことは?
Have you never been happy just to hear your song?
 歌を歌って幸せを感じたことはないの?
Have you never let someone else be strong?
 ほかの誰かを力づけてあげようと思ったことはないの?