縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

『九州八十八湯めぐり』を知っていますか?

2013-05-12 18:15:40 | もう一度行きたい
 昨年12月鹿児島に行った際、偶然『九州八十八湯めぐり』に出会った。温泉大国九州で八十八か所の温泉をめぐり、真の温泉通を目指そうという企画である。

 『湯めぐり』の参加方法は至って簡単。まず、駅の売店や温泉施設で100円払って“湯印帳(スタンプ帳)”を買う。そして対象となる施設に行って入浴し“湯印帳”にスタンプを押してもらう。基本はそれだけ。因みに対象施設は、3名の温泉名人が、数ある九州の温泉の中から泉質・景観・歴史等々優れた特徴を持つ温泉施設(日帰り入浴可)を厳選したもの。2013/3末現在、その数135か所である。
 さらに“湯印帳”のスタンプ数や訪問した県の数に応じて“段位”が認定される。スタンプ数8の「見習い」に始まり、スタンプ数16かつ2県以上訪問の「入門」、さらに「初級」、「中級」、「初段」等と続き、最後は88か所かつ7県以上訪問の「泉人(せんにん)」である。最後を飾る88か所めは、別府の「竹瓦温泉」で締めくくる必要があり、これが『湯めぐり』唯一のルールとなっている。
 2010年秋にスタートしたこの企画、既に延べ467人(八十八湯巡りを2度以上達成した猛者もいる)が晴れて「泉人」の称号を獲得している。

 僕が行った温泉はまだ6か所。「見習い」にも届かない未熟者である。が、この6軒、なかなか良い温泉であった。昨年12月に行ったのは4か所で、いずれも鹿児島県の温泉。指宿温泉の「山川砂むし温泉 砂湯里」と「弥次ヶ湯温泉」、「隼人温泉 浜之市ふれあいセンター富の湯」、それに「栗野岳温泉 南洲館」である。
 この中で特筆すべきは「砂湯里」と「富の湯」。天然の砂蒸し湯といえば指宿の町中にある「砂楽」や別府の「別府海浜砂場」が有名であるが、個人的には「砂湯里」が好きだ。一番お湯のパワーを感じるし、人里離れた立地も良い。一方、「富の湯」は住宅地にある、こじんまりした温泉である。何も期待せずに入ったが、薄茶色の鉄分も含む強い塩化物泉の湯は、近年稀に見るヒットだった。体の芯から温まり湯冷めしにくい。これで300円なのだから本当に申し分ない。
 このゴールデンウィーク、別府に行って「駅前高等温泉」と「鉄輪むし湯」の2か所に入った。僕の別府を愛する気持ちは以前ブログに書いているので(“山は富士 海は瀬戸内 湯は別府”2010/3/7)、温泉の紹介は省略する。

 ところで、この『九州八十八湯めぐり』を企画し、運営・管理しているのは、なんとJR九州である。同社は「九州八十八湯めぐりきっぷ」というタイアップ切符を販売しているが、おそらく九州全体の観光振興が目的であろう。なにせJR九州の鉄道事業は全体の売上の4割しかなく、かつ赤字。残る6割の売上や利益の源泉は観光、レジャー、不動産など多角化部門なのである。九州が元気でない限り、JR九州に明るい未来はない。

 別にJR九州を応援しようというのではないが、皆さんも『九州八十八湯めぐり』に参加してみませんか。温泉に加え、九州には美味しいものが沢山ある。大分は魚がうまい。フグ、関さば・関あじ、それに城下カレイ。そうそう鶏のから揚げも本場だ。熊本といえば馬肉(口の中でとろけます!)にあか牛。そして鹿児島には焼酎。地元でしか買えない焼酎も多いし、運が良ければプレミアム焼酎が安く買える。
 暑い季節に温泉はちょっと厳しいが、それでも日本一の炭酸泉「長湯温泉」がある。ここのシュワシュワしたお湯であれば夏でも大丈夫。きっと他にも夏もOKな温泉があると思うので是非お試しあれ。
(まあ、後悔する確率が高いかもしれませんが・・・・)