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英語脳をつくる!~日本人はいかに効率良く英語を学べるか~

英語学習に関する事いろいろです。日本人がいかにすれば実用英語を身に付けられるか、その最短距離を考察!

英語学習法(30)

2004年12月14日 | 
EG29の続きです。‘when~’「~のとき」の使い方の注意点です。これから先のこと、未来のことを言おうとする場合も、‘when~’が使えますよね。以下、見ましょう。

(1)<When I see John tomorrow>、I will tell him the truth. (〇) 
  (<明日ジョンに会ったとき>、ホントのこと言おう。)

(2)<When I will see John tomorrow>、I will tell him the truth. (×)
  (訳同上)

(1)と(2)の違いは、< >内の‘will’の有無しかありません。明日のことだから、確実に、「未来」のことなんですけど、‘will’がある(2)が、ダメなんです。これは厄介ですが、当面は、‘when~’が疑問詞の「いつ」ではなく、明らかに、「~のとき」の意味をもつ場合は、そういうものなんだなと思って、(1)のような文で反復練習をするのがよいと思います。

って、それじゃ無責任だ、と言われてしまうので、とりあえず、説明らしきことを申しますと、‘when ~’「~ とき」は、もちろん、「時」に関係する表現ですね。このような場合、その、「~ とき」の、「 ~ 」の部分には、「未来」を表す‘will’が入り込めない、というルールがあるんです。そこで、とりあえず、「時」に関係している他の表現も、見てみたいと思います。

(3) a. I will finish it <before you come home>. (〇)
   (<あなたが帰る前に>それを済ましておきます。)

   b. I will finish it <before you will come home>. (×) (訳同上)


(4) a. Wait here <until I return>. (〇) 
    (<戻って来るまで>ここで待ってて。)

   b. Wait here <until I will return>. (×) (訳同上)


(5) a. Please lend the book <after you read it>. (〇) 
    (<読んだ後で>その本貸してよ。)

   b. Please lend the book <after you will read it>. (×) (訳同上)

(3a-b)~(5a-b)の各ペアでの、‘before~’「~ の前に」、‘until~’「~ まで」、‘after~’「~ の後で」は、‘when~’「~ とき」と同じく、「時」に関する表現ですね。これら、「時」に関係している表現は、全て、EG29で述べたように、‘when’「~ とき」と同じような使い方をする、特殊な接続詞です。

そして、(3a-b)~(5a-b)の各ペアにおいて、(a)がOKで、(b)はアウトになっています。この理由は、(2)がアウトになる理由と全く同じで、‘when ~’と同じく、「時」に関係する接続詞を用いているからなんです。そこで、EG29で説明したのは、‘and’「そして」や、‘but’「しかし」などとは、性質の異なる接続詞があり、<接続詞+文>で、1つのカタマリを成す表現方法が英語にはある、ということでした。そういった接続詞が、「時」に関係のある表現だと、そのカタマリの中では、未来を表す‘will’は使えない、ということになっています。

ところで、これら、「時」に関する接続詞の中身を、もう少し、詳しく見てみると、ある一定の傾向があることに気付きます。例えば、これから先、こうなったら、そのときには、かくかくしかじかのことをします、という文においては、言いかえれば、ある「条件」にもとづいて、あることをする、と言っているわけです。ですから、‘when ~’「~ とき」を使って、「~ とき ・・・ する」を表現する際は、「~ とき」の部分が、一種の「条件」を提示していると言えます。

そこで、(1)の場合は、「明日ジョンに会う」という、条件が成立したら、そのときは、という解釈になる、ということですね。そして、同様に、(3a)の、‘before~’「~ の前に」、(4a)の、‘until~’「~ まで」、(5a)の、‘after~’「~ の後で」も、‘when~’「~ とき」と同じく、一種の「条件」を提示していると言えます。

(3a)だと、< >内で、この先、「あなたが帰る」という条件が成立したら、その前に、ということになります。(4a)では、< >内で、この先、「私が戻って来る」という条件が成立したら、そのときまで、ということですね。(5a)では、< >内で、この先、「あなたがその本を読む」という条件が成立したら、その後で、ということになります。

つまり、なぜか、「時」に関係する、<接続詞+文>のカタマリを成す表現には、常に、「条件」という概念が、付きまとうのです。このことに関しては、もう少し、詳しく見ていく必要がありそうなので、別の機会に回しますが、とりあえず、以下に、今回、明らかになったルールを述べておきます。

(6)時間に関係する、<接続詞+文>の中では、これから先のことを言おうとするのに、
   「未来」の‘will’は用いず、現在時制で表現する。

今回のポイントは、これから先のことを言おうとするのに、なぜか、未来を表す助動詞‘will’を用いることができなくなるようなケースがある、ということです。そして、このようなことが起こる文法的な要因は、EG29で扱った、<接続詞+文>というカタマリをつくって、他の文にかかる、日本語の接続詞にはない、特殊な接続詞にあります。

そして、さらに、この<接続詞+文>のカタマリの中の接続詞が、意味的に、「時」に関係する表現である場合、結果的に、そのカタマリとなる文は、「条件」を提示する内容になっていて、これが、未来を表す‘will’を排除するのは、偶然そうなっているとは思われない何かがある、ということです。この「条件」の概念と、未来の‘will’との関わりは、また別の機会に詳しく見ていきたいと思います。 (EG33に続く)

■注1 :今回の、‘when ~’「~ とき」の文の中での、‘will’の有無に関しては、「いつ」の意味になる疑問詞‘when’との区別が重要です。‘I don't know when John will come.’「いつジョンが来るかわからない。」の文はOKになります。この場合、明らかに、疑問詞‘when’「いつ」が使われているので、このような場合は、未来の‘will’を用います。

■注2 :今回扱った、<when+文>の部分を、文法的には、「副詞節」と言います。詳しくは、EG44を参照して下さい。


● 関連: EG29EG44

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