ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

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Presenting Dionne Warwick

2008-01-20 10:45:57 | 音楽
2月にBurt Bacharachのコンサートに行く。
数年前の前回の来日公演を見逃しており、もう見る機会はないだろうと思っていたが、何と再来日が決定。
今年で齢80歳を迎えるバカラックのコンサートが見られるとは思いもよらなかった。
東京国際フォーラムのチケットは取れなかったが、首尾よく相模大野公演のチケットが取れた。
そんなわけで久しぶりにバカラックの音楽をまとめて聴いて予習をしようと思い立った。

Burt Bacharach。言うまでもなくアメリカを代表する作曲家と言っていい。
異能と言ってもいいほどの独特の作曲技法を持ちながら、
それでもCarpentersを始めとしてDusty SpringfieldやTom Jonesなど数々のポピュラー・ミュージックを世に送り出してきた人である。
独特の個性を持ちながら稀代のメロディーメーカーという、相反する才能を持った稀有な存在。

そんなバカラックが作曲家として成功したのが、作詞家Hal Davidと組んで手がけたDionne Warwickの数々の作品だった。
バカラックと言えば何をおいてももっとも成功した彼女の作品群である。
しかし、高校時代に初めてバカラック作品に接した頃からDionne Warwickは避けてきた。
R&Bやゴスペルを聞き始めたばかりの多感な高校生にとっては、やはりアレサ・フランクリンであり、マーヴィン・ゲイだった。
ソフィスティケートされていてソウルフルなパンチを感じない彼女に少ない小遣いを割く余裕はなかった。
しかし、40を超えてくるとそういう拘りというか、衒いみたいなものがだんだんとどうでも良くなってきている。
Dionne WarwickにはDionne Warwickの良さというのがあって、もうそれを受け入れるられるだけの歳廻りにいるということだと思う。
そんなわけで、バカラックの再来日公演は改めて彼女の音楽に接するいい機会となった。

ちょうど彼女のキャリアの初期の作品群がCollecters' Choiceからリ・イシューされているので今年はいっちょこれを聴き込んでみようと思う。
まずは、デビュー・アルバムの『Presenting Dionne Warwick』。

デビュー曲の「Don't Make Me Over」をはじめ、バカラック・スタンダードの一曲「Make It Easy On Your Self」などが入っているが、
まだBacharach-Davidキャリアの初期でもあり、彼ら独特のスタイルは薄い。
アルバムをトータルでプロデュースするという時代でもなかったので、曲調もさまざま。
彼女の歌もまだ荒削りで、正直に言ってそれほどのうまさはないと思う。
ただ、アレンジにその片鱗がうかがえる「Unlucky」やバカッラクらしいコミカルさが楽しい「I Smiled Yesterdy」など聴きどころも多い。




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