先日、リサイクルプラザに来た市民の方から、「乾電池」のリサイクルについてご質問をいただきました。この質問は、以前から時々いただいていますので整理してお伝えしたいと思います。
意外と知られていない乾電池のリサイクル・・・
川口市ではどのように処理されているのでしょうか。
その前に、乾電池の捨て方について書きたいと思います。
一般社団法人電池工業会のホームページによると、
「(捨てるときは)乾電池の+極とー極をセロハンテープやビニールテープ等で絶縁する。」と書かれてあります。
↓ こんな感じです。
テープを貼らないで出すと、他の金属や電池と触れた際にショート(短絡)し、発熱・発火・破裂などの事故を起す恐れがあるからだそうです。
(特にコイン形リチウム一次電池はほぼ全面が金属なので、全体をテープで覆ったほうが良いようです)
川口市の冊子やホームページではそこまで言っていませんが、テープを貼ったほうが良さそうです。
乾電池の回収場所は、
市内の「専用ボックス設置施設」に常設されている専用ボックスへ出します。市役所や支所、公民館・図書館などに設置されています。設置施設は「こちら」をご覧ください。
(朝日環境センター・リサイクルプラザ1階の専用ボックス)
※注意※「充電式電池(二次電池)」と「ボタン型電池」は市では回収していません。
「充電式電池(二次電池)」の回収場所は、
一般社団法人JBRCのホームページから調べることが出来ます。「こちら」
川口市内の小型充電式電池回収拠点は、現在14箇所あります。
「ボタン型電池」の回収場所は、
一般社団法人電池工業会「ボタン電池回収協力店」のサイトから調べることができます。「こちら」
川口市内の回収拠点は、現在48箇所あります。
電気屋さんや眼鏡屋さんが多いようです。
それでは、いよいよ
回収された乾電池の行方を見てみましょう。
「令和5年度版清掃事業概要(川口市環境部)」を見ると、P76に「乾電池」のリサイクルについて書かれています。
乾電池には、以前は水銀が含まれていたため「有害ごみ」として処理されていたそうです。しかし現在は、水銀が含まれなくなったため「有害ごみ」ではなく、公共施設等拠点収集になっているそうです。
令和4年度は、約98トンの乾電池が回収されています。委託単価は1トン8400円ですので、1年間に約904万円のお金(委託料)がかかっているそうです。
回収された乾電池は、埼玉県清掃行政研究協議会の広域化委託処理事業により再商品化されているそうです。
ホームページを見てみると、
北海道北見市にあるイトムカ鉱業所というところに運ばれて、処理されていました。
とても遠い場所でびっくりです!
何に再商品化されているの?
・乾電池の外側 →炭素棒として燃料に
・乾電池の外側 →鉄くずとして製鉄所で使用
・亜鉛・マンガン → 亜鉛地金として再び亜鉛に、テレビのブラウン管などに使用
となっているそうです。
なお最近は、乾電池に水銀が含まれなくなったため「不燃ごみ」として処分されている自治体も多いようです。
ということで・・・
今日は「乾電池」をテーマに書こうと思いましたが、思いもよらずボリュームたっぷりでびっくりでした!
最後に・・・
乾電池はとても便利なものですが、リサイクルにはたくさんのエネルギーが必要でとても大変だという事が分かりました。
1回使ったら捨ててしまう電池ではなく、何度でも繰り返し使える充電式電池をもっと使っていきたいですね。
(浅羽理恵)